南斗最後の将の軍
南斗六聖拳最後の一人である
「慈母星」を将とした軍団。将を守る宿命を持つ
南斗五車星と、彼らに仕える軍団で組織されている。
サザンクロスで身を投げたユリアを五車星が救出し、シンの許可を得て彼女を南斗の城へ。その後、南斗正統血統である
ユリアが「南斗最後の将」となり、静かにその動きを開始した。暫くは表立った活動はせず、南斗の都を拠点に兵力を蓄えていたが、
聖帝軍が壊滅し、
拳王軍の覇権が目前と迫った頃、遂に表舞台へ。将の意思により、
ケンシロウを南斗の都へと導くと共に、
拳王の野望を阻止せんと、命をかけてその進軍を阻もうとした。だが多くの拳士や兵力を用いても拳王の足を止めるには至らず、ケンシロウと拳王は南斗の城へほぼ同時に到着。城内でも
トウや
リハクが命をかけてラオウを止めようとするが、力及ばず、最後はリハクの仕掛けた爆弾が災いし、ラオウに将を連れ拐われる結果に。その後は僅かに生き残った兵の数しか確認できず、軍として活動しているシーンは見受けられない。
TVアニメ版では、南斗の城を落とされた後も、リハクを筆頭に活動を継続。ラオウが
フドウに不覚を取った事が引き金となり、拳王軍の内部分裂、各地での反乱が勃発したため、兵を招集して村々を拳王の支配下から解放せんと動いた。
『真救世主伝説シリーズ』では
「義勇軍」という名で登場。原作では慈母星であるユリアへの忠誠厚き軍団として描かれていたが、この作品では、ケンシロウを救世主と信じて集った民衆達という形で描かれており、彼らの腕にはケンシロウにあやかった白い布が巻かれている。TVアニメ版同様、南斗の城陥落後も活動を続け、ラオウが居なくなった
拳王府を攻め落とした。
ユリア伝では、ユリアの前に
ダーマが南斗最後の将をつとめていたが、五車星以外に配下の者が見受けられないことから、おそらく軍団が作り上げられたのはユリアが将の座に就いた後のことであると思われる。
◆軍団員リスト
[将]
ユリア
南斗最後の将。慈母星。
[南斗五車星]
ヒューイ
風の旅団のリーダー。五車風裂拳の使い手。
シュレン
炎の軍団のリーダー。五車炎情拳の使い手。
ジュウザ
雲のように自由に生きる男。我流拳の使い手。
フドウ
山の称号を持つ五車星の一人。
リハク
海の兵団を率いる軍士。南斗波砕拳の使い手。
[その他]
トウ
海のリハクの娘。ユリアの影武者も務める。
シオン
風の旅団の一員。ヒューイの弟。
オル
海の兵団の一員。
キラ
海の旅団の一員。
◆所属する軍団
風の旅団
- 風のヒューイが率いる軍団。全身が淡い青色の装備で統一されている。敵をおびき出し、その力を見極めるという風の役割に従い、各地の拳王侵攻隊を襲撃。これによって拳王をおびき出すことに成功したが、拳王の圧倒的な力の前に、ヒューイともども全滅させられた。TVアニメ版では、ヒューイの死亡後、シオンが南斗の城へと伝令に走り、リハクらに拳王の脅威を報告した。
北斗の拳外伝 金翼のガルダでは、将の居城の城下街を守っており、そこに現れたガルダを排除せんとバイクで襲い掛かったが、奥義 鉄扇翔呀にて切り刻まれた。
朱の軍団
- 炎のシュレンが率いる軍団。全身が朱色に包まれている。渓谷に差し掛かった拳王の本隊を取り囲んみ、四方八方から向けて火矢を発射。その後、姿を現し、拳王へと挑んだが、シュレンの炎も通用せず、兵たちも全滅させられた。
TVアニメ版では、居城を燃やすことで帰る場所を無くし、死出の旅となる出陣への決意を固めた。
北斗の拳外伝 金翼のガルダでは、風の旅団に続き、将の居城に近付こうとするガルダの行く手を阻んだが、戦闘シーンすらないまま敗北した。
雲の軍団
- 雲のジュウザが率いる軍団。原作には登場しないが、TVアニメにはジュウザと共に暮らすアウトロー仲間たちがおり、書籍によっては彼らが雲の軍団として紹介されている。拳王の足を止めるために出陣し、ジュウザが黒王号を奪ったのを機に、兵たちは大岩を落として拳王軍の車やバイクを破壊。だが第二陣においては、ジュウザは一人で出陣し、兵達は付いてくることを禁止された。
山の軍団
- 山のフドウが率いる軍団。全身が若草色に包まれている。フドウの命で、2人の兵が雲のジュウザへもとへと出向いたが、説得に失敗したため、眠り薬を盛って無理やり将の城へと連れて行った。その後、部隊はジュウザに先行する形で拳王軍に特攻し、壊滅。先の二人はケンシロウを南斗の都へと案内するために赴くが、フドウの危機を知り、流砂地へ。ロープでフドウを引き上げようとするも、ヒルカの軍に射られて死亡した。
TVアニメ版では、数人の兵がフドウにラオウの動向を報告するという1シーンのみの登場。ジュウザの説得に赴くのもリハクの兵の役割になっている。
海の兵団
- 海のリハクが率いる兵団。全身が濃い青色に包まれている。南斗の城の守りを固め、将のもとへと向かわんとする拳王の行く手を阻んだ。しかしラオウの力の前に大軍はあえなく蹴散らされ、リハクが用意した罠も全く通用しなかった。その間、別働隊はケンシロウとユリアを引き合わせんとそれぞれを誘導するも、ケンシロウはラオウとの戦いへと赴いてしまったため、指令は達成されなかった。TVアニメ版ではフドウの死後に拳王軍が内部崩壊を始めたため、リハク指揮の下、再び兵をあつめ、村々を拳王軍の手から奪い返している。
北斗の拳外伝 金翼のガルダでも同様に、居城に攻め込んできたガルダの行く手を阻もうとしたが、ことごとく切り裂かれていった。
◆関連する城砦・エリア
- 南斗の城/南斗の都
- 南斗最期の将の軍の本拠地。南斗最後の将の居城があり、海のリハク、トウ、海の兵団等が守護している。城の周りには南斗の街と呼ばれる城下町が広がっており、将の光によって、民達は強き者、弱き者が平等に生きていける自由あふれる生活を送る事ができている。真救世主伝説シリーズでは、この村人達はケンシロウの噂を聞いて集まった、義勇軍として拳王軍と闘うことを志願した者達だという設定になっている。
北斗と南斗が一つになるため、そして愛する者との再会を果たさんがため、将(ユリア)はこの地にてケンシロウと会うことを決意。その将の意思を汲み、フドウはケンシロウを南斗の都へと導き、ヒューイ、シュレン、ジュウザらは城へと向かう拳王の足を止めるためにその命を賭した。道中、将の正体がユリアであることを知った二人は、疾風となって城へと向かい、ほぼ同時に到着。城内で行われた戦いは、無想転生を会得したケンシロウ有利に進むも、リハクが仕掛けた爆弾によって水入りに。遥か階下へと落とされたラオウは、その先で偶然ユリアと遭遇し、彼女を抱えたまま城を後にした。
「北斗の拳外伝 金翼のガルダ」では、この物語の時点(拳王が城に帰ってきた頃)では、城の場所は公にされておらず、南斗に伝わる白紙の地図の謎を解き明かさないとたどり着くことは出来ないという設定になっていた。将の首を狙うガルダは、この場所を探して各地を彷徨い、偶然地図の謎が解けたことで位置を特定。ヒューイ、シュレンを退けて城へと乗り込み、城内でもリハクやフドウらを相手に激戦を繰り広げ、将との対面を果たした。
- ヒューイの城
- 風のヒューイの居城。先の細い岩山の頂上に建てられている。ハヤブサによってリハクからの文が届けられ、五車星立つべきときがきたとして風の旅団が出陣した。
- シュレンの城
- 炎のシュレンの居城。ハヤブサで伝書が届けられ、ヒューイの死を知ったシュレンは、城に火を放つことで己達の帰る場所を無くし、命を賭しての拳王軍との戦いへと出陣した。
- ジュウザのアジト
- 雲のジュウザのアジト。ダルカの村を襲ったジュウザが、囚われていた女達を全員連れ帰ったが、全員子持ちだったため、食料を渡されて追い返された。
TVアニメ版では、アウトローな仲間達がおり、彼らと共に暮らしている。
- フドウの村
- 山のフドウが、タンジやジロといった孤児たちと共に暮らしている村。世に捨てられた多くの子供達が、フドウの養子として育てられている。