宿星
しゅくせい
拳士達の運命を司る宿命の星。伝承する拳法との関わりが深く、拳の伝承者達は、それぞれに与えられた宿命のままに生を殉じる。ただし全ての拳士がその運命を背負っているわけではないことから、「拳」と「人間」が合致して初めて生まれるものではないかと思われる。
◆南斗六星
- 殉星
- 南斗孤鷲拳のシンがもつ宿星。愛に殉ずる星。
- 義星
- 南斗水鳥拳のレイがもつ宿星。己のためではなく、人のために生きる星。リンレイによると、誰かのために拳を振るうとき、その拳は誰よりも力を増すとされ、レイはその星の宿命に従い、皆の思いを背負い闘う事で、師ロフウをも超える力を発揮した。
- 妖星
- 南斗紅鶴拳のユダがもつ宿星。裏切りの星の二つ名を持つ。しかしユダに言わせれば、妖星は最も美しく輝く、天をも動かす美と知略の星であるらしい。
- 仁星
- 南斗白鷺拳のシュウがもつ宿星。情け、思いやりの星。この星を持っているがゆえに、シュウは自らの目を捨て、その息子シバもまた自らの命を捨て、ケンシロウを守った。
- 将星
- 南斗鳳凰拳のサウザーがもつ宿星。またの名を独裁の星。肉親も友も情けもない、あるのは己一人という、生まれついての帝王の星。南斗六星の他の五星は、極星であるこの将星の衛星に過ぎず、ゆえに南斗聖拳ではサウザーを倒すことは不可能であるとされている。南十字星(南斗十字星)であるとも言われているが、南斗六星とは基本的に別の星であるため、その関連性は不明。
- 慈母星
- 南斗最後の将であるユリアの宿星。女の本性である母性の象徴であり、人の心のに巣くう闇を払う力を持つ。かつてのフドウや拳王軍の兵士たちも、その星に心打たれ、ユリアに母の優しさを見たことで、考えを改めることとなった。
北斗の拳外伝 金翼のガルダでは、南斗に伝わる白紙の地図に慈母星の光を浴びせると、南斗最後の将の居城を示す地図が浮かび上がってくるという仕掛けが登場した。
◆裏南斗六星
- 邪悪の星
- 裏南斗牙炎拳の使い手であるバラムの宿星。
- 呪いの星
- 裏南斗赤蛇拳の使い手であるメルドの宿星。南斗水鳥拳と対極する存在。
- 狂乱の星
- 裏南斗吸血拳の使い手であるハンジャーの宿星。
- 嘲りの星
- 裏南斗白豹拳の使い手であるデルモンの宿星。
- 大凶星
- 裏南斗龍王拳の使い手であるガルグの宿星。サウザーの南斗鳳凰拳と表裏一体の存在。
◆その他
- 太極星/北極星
- 天帝の象徴である星。元斗皇拳の母星にあたる。北斗七星はこの星の戦車に過ぎない存在であると言われる。
- 天狼星
- 泰山天狼拳のリュウガの宿星。狼の眼の如く天空で最も強く輝き、全ての神に組せず、あえて天かける孤狼となった孤高の星。天空の極星であり、南北二つに割れたとき、零れ落ちて天に舞ったと言われる。戦乱の世においては、天帝の使者となりて北斗を戦場へと誘うのが宿命とされる。
「最も明るい星」や「天狼」という言葉から、シリウスであることが予想される。
- 南十字星
- 南の空にある星座。日本ではほぼ見る事が出来ない。
サザンクロスの事であり、シンの支配するサザンクロスタウンにもこの星をかたどった旗や焼印がある。サウザーの宿星である将星と同一のものだとも語られているが、これは後に「南斗十字星」に変化しており、正しいところはわからない。
蒼天の拳においては極十字聖拳の宿星となっており、この拳を伝承する者の手の甲にはこの星の刺青が刻まれている。
- 破軍星
- レイ外伝に登場したリマの宿星。北斗七星の柄の先端の星の事だが、リマと北斗の関連は不明。
- 忘星
- 北斗の拳外伝 金翼のガルダに登場した南斗神鳥拳の宿星。知らざれる星。南斗の影として生きる定めを背負う。先代伝承者のビナタ、そしてその息子であるガルダもその宿命を全うした。
- 太白星
- 北斗が如くに登場した、エデンの初代指導者・ナダイの持つ宿星。宵の明星(金星)を意味する。