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南斗五車星
なんとごしゃせい




 南斗最後の将の守護星。風、雲、炎、山、海の名を冠した五人の拳士によって構成されている。将の永遠の光のために、天を舞い、地を駆けるのが彼らの宿命であり、そのためになら粉塵に砕け散っても構わぬという厚き忠義心を持つ。

 北斗の拳においては、風のヒューイ炎のシュレン雲のジュウザ山のフドウ海のリハクの五人がこれを構成しており、リハクを除く四人は、五車の宿命を全うした最期を迎えている。彼らはそれぞれ自らの称号に合った拳法を身につけており、南斗六聖拳と比べても遜色の無い実力者も存在する。(ただしリハクが拳法を使うのはTVアニメ版のみ)。南斗聖拳に近い拳法も中には見受けられるが、『北斗の拳SPECIAL』での記述によると、彼らが使う拳は南斗聖拳108派の中には含まれないとされている。

 彼らの身体には五車星の資質を持つ者の証である五つの星の痣があり、原作ではフドウが右肩に、ヒューイが上腕に、それぞれ有している。ジュウザ外伝 彷徨の雲では、ジュウザが左脇腹にこれを持つ場面が確認できる。自らの持つ称号の星だけが他より一回り大きくなっているのが特徴。フドウはこの痣の疼きから、雲のジュウザが動いた事を察知しており、メンバーそれぞれを繋ぐ不思議な力が備わっている可能性もある。


 『ジュウザ外伝 彷徨の雲』の中では、この痣を持つ子供達であるジュウザ、ヒューイ、シュレン、フドウの四人の子供達(ただしフドウのみ可也年上)が、各地からリハクの元へと集められ、将を守護する拳士になるための修行を施されるというシーンが描かれた。子供の頃からジュウザは抜きん出た才能を発揮していたが、将の守るという宿命に共感できず、すぐに道場から逃亡しており、またフドウも全く訓練に顔を出そうとはしていなかった。



◆新・南斗五車星

 『セガサターン版北斗の拳』に登場した集団。メンバーは、海のリハク、風のダン炎のガッシュ山のシェルガ雲のウジョー。原作から数年後の世界を描いた作品であり、既に南斗最後の将が他界しているためか、守護の対象が天帝へと変わっている。
 天帝ルイ暗黒の北斗の手から守るため、死兆一族を名乗り、ルイを拉致。天然要塞に囲まれた難攻不落の城にルイを匿い、後にケンシロウ達をこの城へと導き、事情を説明した。その後、ゼンオウが城に向かっているとしてケンシロウが出向くが、惨敗を喫したため、雲のウジョーはそれを逃がすための時間稼ぎとなって絶命。そのまま城へと進軍したゼンオウによって、残る四人も殺され、無力にもルイとリンを奪われる結果となった。



◆裏南斗五車星


 『北斗の拳4 -七星覇拳伝 北斗神拳の彼方へ-』に登場する集団。裏南斗悲運の将に仕える者達。メンバーは、カインマキシ、ランザ、カラム、ジャクシ
 ユリア妹である悲運の将を守っていたが、ガルグに将の記憶を奪われ、マキシ、ランザ、カラム、ジャクシの四人もガルグに捕われてしまったため、残されたカインが単独で行動。主人公達の前に現れ、共に打倒ガルグ目指す者として仲間に加わり、ガルグ撃破に貢献した。捕らえられていた他のメンバーが救出された後、己の正体を主人公に告白。主人公を悲運の将に引き会わせ、将の記憶を取り戻すために必要なユリアの聖水を手に入れてほしいと依頼する。



◆南斗五車星に関連するエリア


ヒューイの城
風のヒューイの居城。先の細い岩山の頂上に建てられている。ハヤブサによってリハクからの文が届けられ、五車星立つべきときがきたとして風の旅団が出陣した。TVアニメ版にのみ登場。

シュレンの城
炎のシュレンの居城。ハヤブサで伝書が届けられ、ヒューイの死を知ったシュレンは、城に火を放つことで己達の帰る場所を無くし、命を賭しての拳王軍との戦いへと出陣した。TVアニメ版にのみ登場。

ジュウザのアジト
雲のジュウザのアジト。ダルカの村を襲ったジュウザが、囚われていた女達を全員連れ帰ったが、全員子持ちだったため、食料を渡されて追い返された。その後、フドウの部下が訪れ、将に会ってほしいと頼んだが、全く聞く耳を持たずに断った。
TVアニメ版では、アウトローな仲間達がおり、彼らと共に暮らしている。仲間達と宴会を開いていたとき、潜入したトウに薬を盛られ、そのまま拉致されて南斗の城へと連行された。

水浴び場
TVアニメ版で、ジュウザが女達に水をかけて遊んだ水場。女を取り返しに北ゲルガが乗り込んできたが、ジュウザにぶっ殺された。原作ではゲルガの村にある。

フドウの村
山のフドウが、タンジやジロといった孤児たちと共に暮らしている村。世に捨てられた多くの子供達が、フドウの養子となって育てられている。ケンシロウを南斗の城へと連れて行く途中、村へと立ち寄ったフドウは、到着と同時に、戦いで受けた傷によって昏倒。子供達のためにもおまえを連れて行くことはできぬと言われ、そのまま村に留まる事となった。その後、フドウの口から、将の正体が明かされ、ケンシロウは疾風となって南斗の城へと向かっている。
後にラオウが、フドウと戦うことで恐怖を払拭せんと、軍を率いて村へと侵攻。闘いの末、フドウは哀しみの瞳で再びラオウに恐怖を感じさせた。その後、送れて到着したケンシロウは、子供達と共にフドウの最期を看取った。

フドウの家
フドウが子供達と共に暮らしている家。その巨体でベッドを壊してしまうなどしながら、楽しい生活を送っている。TVアニメ版では、子供達を浚わんとするヒルカが襲来。見張りたちを泰山妖拳蛇咬帯で切り裂いた後、家の中にいた子供達をまとめて浚った。ただし、ベッドの下から出られなくなっていたカンだけは気付かれずに難を逃れた。

鎧がしまってある倉庫
フドウがかつて鬼と呼ばれていた時代に纏っていた鎧が封印されている倉庫。村から少し離れた場所にあり、ラオウが襲撃してきた際、フドウはラオウを連れてそこまで場所を移した。

南斗の都
南斗の城の城下町。強き者、弱き者が平等に生きていける自由にあふれた町であり、そのすべては南斗最後の将のおかげであるらしい。
詳細は「用語紹介:義勇軍」を参照。

南斗の城
南斗最後の将の城。ケンシロウは五車星に導かれ、ラオウは己に弓引く将の正体を確かめんがため、それぞれこの城を目指した。将の正体がユリアであることを知り、疾風となって城へと奔った二人は、リハクの間にて対峙。ケンシロウの究極奥義・無想転生の前にラオウは恐怖を覚えるが、リハクが仕掛けた爆弾によって戦いは水入りとなり、ユリアはそのままラオウに連れ浚われた。
詳細は「用語紹介:義勇軍」を参照。