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修羅の国
しゅらのくに




 武の掟によって統治されている、闘いの修羅しか生まぬ国。拳王軍帝都が跋扈していた国とは別の大陸にあり、核戦争後の世界に唯一残された死の海を渡らねば行くことはできない。かつての中国とされているが、中国のどの辺りなのか、現在は島国なのかどうか等、詳細は不明のままとなっている。

 国を支配するのは、三羅将と呼ばれる北斗琉拳の使い手、カイオウヒョウハンの三人であり、彼らに仕える拳士達が「修羅」と呼ばれる者達である。彼らは15歳までに100回の死闘を繰り返し、その地獄を生き延びた者達であり、男子の生存率は1%にしか満たぬとされている。しかし現実には戦闘とは無縁な普通の村人たちも暮らしていることから、国民全員が必ずしも修羅を目指さねばならぬわけではないものと思われる。

 ラオウトキケンシロウらの故国(ただしケンシロウが生まれたのは日本)であり、北斗神拳の発祥の地でもある。唐の時代まではこの国で北斗神拳も伝承されていたが、806年に空海が日本へ戻ったのに合わせ、伝承者もまた日本へと渡ったため、以降の伝承は日本に行われることとなった。しかし、北斗琉拳(北斗劉家拳)をはじめとした北斗三家拳は、この国で永々と受け継がれている。また、ファルコによると、この国には北斗南斗元斗の源流ともなった四千年の歴史をもつ拳法があるとの事だが、その詳細は明らかにされていない。


 帝都壊滅後、ケンシロウとファルコは、連れ拐われたリンの後を追ってこの国へと渡航。だが修羅と呼ばれると男達の恐ろしさに触れ、ファルコは激闘の果てに死亡してしまう。その後、リンを追って羅将ハンと闘う事となったケンシロウは、この国が己の故国であることを知る。この地に血の宿命を感じるケンシロウは、羅将カイオウ戦での惨敗や、実の兄であるヒョウとの戦いを経て自らの生い立ちを、そして泰聖殿に建つ聖碑から、北斗宗家の歴史を知り、激闘の果てにカイオウを撃破。長きに渡った北斗宗家の悲話に終止符を打ったケンシロウは、死環白を突かれたリンの事をバットへと託し、修羅の国を後にしたのだった。

 『北斗の拳4 -七星覇拳伝 北斗神拳の彼方へ-』では、魔道の島という名前となって登場する。カイオウ亡き後は平和が続いていたが、元斗皇拳の使い手達があらわれ、北斗琉拳の残党達を殲滅。すると今度は元斗の拳士達が魔界に入ってしまい、元斗琉拳を創始し、島を支配するに至った。だが真の支配者は魔天王と呼ばれる男であり、彼の強すぎる魔闘気によって山肌が削られたことで、島は悪魔の顔の形へと変貌してしまっている。

 『北斗の拳(セガサターン版)』では、その時代の北斗琉拳伝承者であるホシムが統治している。帝都の部隊がリンを運んでこの地へと訪れたが、琉拳の部隊がそれを強奪し、ホシムの城へと運んだ。リンを行方を追って島へと訪れたケンシロウは、魔界へと入ってしまったホシムを倒すが、ホシムは既にリンの天帝の光によって正気に戻っていた。



◆修羅

 男子の生存率1%といわれる闘いの掟を潜り抜けた男達。12歳になると同時に闘いの世界へと身を投じ、15歳までに100度の死闘を繰り返した者のみが修羅となれる。その戦いに負け、死に切れなかった者たちは、足の健を切られたボロとなる。また戦いに敗れ命を落としても、死は消滅ではなく、強者の血の一部となって生き続けるという概念を持っている。修羅の国は鎖国されているため、国からの脱出は許されていない。
 修羅としての力量が認められた者は、名が与えられ、仮面を外すことが許される。しかし名がある者、仮面をつけていない者が必ずしも強者ではないという点を考えると、修羅の国全域で施行されている掟ではない可能性もある。
詳細は「用語紹介:修羅」を参照。



◆エリア

 修羅の国のエリアについては「用語紹介:地名(北斗の拳)」を参照。