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我流拳
がりゅうけん



流派: 五車星 雲の拳
使用: ・ジュウザ (対 ラオウ、 ダルカ、 ゲルガ)
 …北斗の拳(113〜121話)アニメ版(89〜97話)
・ジュウザ (対 リュウガ)
 …ラオウ外伝
・ジュウザ (対 シン、チンピラ)
 …ユリア外伝
・ジュウザ (対 ZEED、トキ)
 …トキ外伝
・ジュウザ (対 ガルダ)
 …金翼のガルダ
・ジュウザ (対 ガラハ、ヒューイ、シュレン、リュウガ)
 …ジュウザ外伝
・ウジョー(対 ケンシロウ、ゼンオウ)
 …セガサターン版
登場: 北斗の拳/TVアニメ版/ラオウ外伝/ユリア外伝/トキ外伝/
ジュウザ外伝/金翼のガルダ/北斗の拳5/北斗の拳7/
セガサターン版/激打2/北斗無双


 南斗五車星 雲のジュウザが、その天賦の才から独自に編み出した我流の拳法。無形ゆえに誰にも読む事が出来ず、変幻自在に繰り出されるその攻撃のひとつひとつが一撃必殺の威力を持っている。才に裏打ちされているために恐怖を感じることもなく、故に隙が生まれることもない。身をすり合わせるほどの接近戦を得意とするが、守に転じたときに威を失うという欠点を持つ。
 ラオウを苦戦させたが、あらゆる奇策を弄しても倒すまでには至らなかった。

 『ユリア外伝 慈母の星』ではシンに、トキ外伝ではトキZEED軍に、ジュウザ外伝ではリュウガ相手にも披露している。腕を振るだけで雑魚を十数人を纏めて吹っ飛ばすほどの剛拳も見せた。



 当たり前のことだが、いくら我流といっても、何もせずにジュウザがこの拳を会得したわけではない。外伝でも何回か修行シーンがあった通り、修練を積み重ねて得た高い基礎能力を元に生み出されたのがこの我流拳なのだ。我流でここまで強力な拳を作り上げたジュウザの才能は、流石としか言いようがない。しかし私は我流というリスクを含む拳をあえて選んだそのジュウザの選択こそが、彼の凄い所なのではないかと思う。
 攻撃の型というのは、ある程度標準化されている。何故なら、あまりに奇抜な攻撃をした所で威力が伴わないからだ。強いパンチを打つにはテイクバックや腰の回転が必要不可欠であり、それを行わない奇抜な攻撃など当たりやすいとはいえ威力を期待できるものではない。それこそ秘孔を突くでもしなければダメージは与えられないだろう。しかし、ジュウザはその常識を打ち破れる技術をもっている。それは、撃壁背水掌の応用だ。その技の説明で、ラオウは「わずか数ミリの隙間さえあれば全エネルギーを溜め、瞬時に致命的な打撃と化す」と説明している。ジュウザは、この撃壁背水掌だけではなく、全ての攻撃にこの技術を生かせられるのではないだろうか。そう思わせるのが、彼の放った変幻自在の蹴りだ。常識的で考えて、軌道に変化をつければつけるほど、蹴りの威力は落ちるはず。しかしその一撃は、ガードしたラオウ様に片膝をつかせた。マミヤの村で白目を剥きながらでも膝を突かなかったあのラオウ様にである。どう考えても威力が弱まったようには見えない。つまりこれは、ジュウザは攻撃に大きなモーションを必要としないという証なのだ。そうならば、標準化された型などもはや彼には不要。一般的な拳法ではまず教えられることのない型、つまり我流拳という見たことも無い型こそが、ジュウザを最も生かせる闘い方なのである。