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周囲の軍閥の長が次々と怪死を遂げる中、そこに付け込み居城を攻め落としているという謎の軍閥。ラオウや達幹部は意にも介さなかったが、レイナは自分の判断で、その軍閥の調査に乗り出した。ラオウが愛したというユリアの死―――。それが、レイナの心を焦らせていた。 その頃、例の軍閥の下に、イザベラなる女が戻ってきていた。彼女は先日、玄王サリムを毒殺した女であった。調教した女達を送り込み、各軍閥の首領を暗殺する―――それが、この軍閥のやり方だったのである。だが軍閥を率いるダガールは、イザベラの首筋にある傷を見て、彼女を汚い部下達の群れの中へと蹴落とした。彼等には、完璧な美を持つ女しか必要なかったのであった。と、その時、副官のコマクが報告へと訪れた。拳王軍のレイナがいま此処に向かっている―――。それは、彼等にとってこれ以上無い朗報であった。ラオウ暗殺の手駒を手に入れる絶好の機会として…… コマクとダガールの連携の前に不覚を取り、囚われの身となったレイナ。だがその夜、一人の女が、レイナの牢の鍵を開けた。彼女は今夜、刺客として送られるはずの女であった。彼女はその刺客の服をレイナに着せることによって、彼女と入れ替わらせ、レイナを逃がそうと考えたのである。理由を問われた女は答えた。私は人を愛することが出来なくなった。だけど貴方は愛する者のために戦っているからだ、と。その女―――マミヤに礼を述べ、レイナは夜の荒野へと飛び出したのであった。 翌朝、レイナを追うダガール達は、彼女のすぐ背後にまで迫ってきていた。だが同時に、レイナは拳王軍の姿をも目に捉えていた。安堵して駆け寄るレイナであったが、ラオウはそのレイナの頬を打った。レイナの単独行動は、明らかに許されない行為であった。 ラオウは、ダガール等の軍閥の真の長・ユダの存在を見抜いていた。俺はサウザーの下に居続ける気も、ラオウを敵にまわす気も無い。美しい女を手に入れたいだけ―――。そう告げたユダであったが、彼の目には消えることの無い野望の光が灯っていた。 |
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