ストーリー | キャラクター | 流派・奥義 | アニメ版 | 小説版 |
携帯サイト「公式!北斗の拳DX」にて連載されていた携帯小説。 漫画「北斗の拳 ラオウ外伝 天の覇王」の原作にあたる。著者は東城太郎。 全六話構成で、漫画版で言うところのゴラム編〜リュウロウ編までのストーリーとなっている。つまり、それ以降のストーリーは漫画版のオリジナルストーリーということになる。基本的には内容に大差ないが、ウイグルが登場するエピソードが無かったり、カサンドラ編の内容やイベント時期などが漫画版とは違っていたりなど、多少の違いは見られる。 |
第一話 「新たなる王」
・漫画版でいうところの2〜4話。 ・ラオウが鬼王ゴラムを倒し、拳王軍を発足させるまで。 ●漫画版と違う点 ・小説にはジライ団は登場せず。 ・漫画ではゴラムが使うのは「娥媚鬼突拳」だが、小説では「娥媚鬼剣」 ●注目点 ・関東は大小いくつもの小軍事組織が互いに覇を競う乱世が続き、やがて、それらが十ほどの組織にまとまっていった。結果、鬼王軍は関東の四分の一を支配。(北関東の半分) ・ゴラムは巨大な角(大コブ)を持つ鬼神。無垢の民衆を斬殺する残忍さから「鬼王」とよばれた。 ・鬼王軍の武官の大半はもと山賊や盗賊、文官は詐欺罪や汚職で捕まっていた男。 ・ 娥媚は、中国の五大山の名を冠した中国五岳拳法のひとつ。 ・いわく嵩山少林拳、武当山武山拳、華山拳、泰山拳、娥媚山の娥媚拳。 ・ラオウの琴は、中国の楽器・馬頭琴 ・ラオウの髪は銀色 |
第二話 「わが友、黒王」
漫画版でいうところの5〜7話。 ラオウが黒王を手に入れ、智将ギオンを降伏させるまで。 ●漫画版と違う点 ・小説版では、黒王谷から逃げ帰った一人は拳王侵攻隊の副隊長という設定。後にラオウを黒王谷へと案内するが、馬達の姿を発見できなかったため、首をフッとばされる。 ・漫画では3人で黒王谷へ赴くが、小説では谷の入口まで5千の兵を率いていく。 ・小説版では子馬は二頭で、致命傷などは負っていない。故にラオウに殺されるエピソードも無し。ラオウが一匹の虎を殺したのは、単に加勢するため。 ●注目点 ・拳王府の完成&兵達を鍛えるのに二ヶ月を要した ・レイナ、拳王軍発足時から拳王親衛隊隊長に就任(漫画ではもっと後に明言) ・レイナは日月双刀の名手。武芸十八般全てを治めている。 ・ラオウが近隣の軍閥を征討し始めたとき、率いたのは精鋭の2000の兵。 ・ギオンを攻めた拳王侵攻隊は、命知らずで勇敢な2000人の兵。 ・侵攻隊指揮官は、棘付鉄球を持った男(漫画にもそれらしい男がいる) ・黒王は銀のたてがみに、赤の瞳。「黒い魔王」の略で「黒王」 ・核戦争の後、生き残った動物達は、より強き者の元に集結した ・黒王を襲っていたのは白虎(牡)と黄虎(牝)の夫婦。ラオウに殺されるのは牝の方。 |
第三話 「聖帝と呼ばれし男」
漫画版でいうところの8〜13話。 ラオウが聖帝サウザーと戦い、痛みわけるまで。 ●漫画版と違う点 ・漫画では拳王軍留守部隊はユダに全滅させられるが、小説ではギリギリ耐える。 ・サウザーとラオウの会談時、ユダもいる(漫画では不在) ・漫画の極星十字拳を出す場面は、小説では天翔十字鳳。無数の血の筋をつける。 ・漫画では一点鐘の威力がサウザーを退かせたが、小説ではラオウの闘気に気圧されて。 ●注目点 ・南斗聖拳は中国古来から伝わる秘拳。鳥の姿をかたどった華麗なる技が多く伝えられている。108派は南斗六星拳からの分派であり、古から存在していた。 ・南斗六聖拳は、一致協力して平和を旨とする武道の本分を守って来た。他の分派もすべて、六聖拳の指導のもとに、平和のために尽力していた。しかし核戦争の後、108派のうち、半分以上が覇道を目指すサウザーの下に付いた。 ユダが23派を率いて南斗の掟に背いたのを期に、サウザーも29の流派を率いて離脱。ユダたちと同盟を結び、支配下に。 →足して52、それプラス鳳凰拳と紅鶴拳で54、で丁度半分? ・飛燕拳は先祖代々鳳凰拳に仕えてきた拳法。 ・ラオウとサウザーは年や境遇が似ている頃から、何かと比較され、ともに北斗・南斗の将来を背負って立つ少年だと目されていた。お互いに強烈なライバル心と共に、友情に近いものも感じていた。 ・ラオウとサウザーが昔手合わせしたときは基本の型であって、奥義を極めた今は未知数 ・サウザーが六聖拳を裏切ったのは、自らの鳳凰拳が世界を制する価値のある拳だと信じていたから。覇道を目指したのは、全て聖帝十字陵を完成させるため。 ・ユダの役職は聖帝軍大都督 ・紅鶴拳は、指先が鶴のくちばしの型になっているらしい。 ・ハッカ、リロンは巨漢らしい。 |
第四話 「不落の街―カサンドラ」
漫画版でいうところの14〜16話。 ラオウがカサンドラを手に入れ、監獄とするまで。 ただし内容や時期などが漫画とは大きく異なる。 ●漫画版と違う点 ・カサンドラに訪れるのは、漫画ではソウガ達が海を渡ってすぐに居城探しのためだが、小説ではサウザーと同盟を結んだ後。目的は領土拡大。 ・龍帝アモンの双子の弟である軍隊長の男は登場せず。 ・漫画では龍帝アモンの息子ゼノスはカサンドラの罠にかかって死んでいるが、小説では存命。(行動の詳細は下部で) ・漫画で龍帝アモンは、塔に入ってきたラオウ達を阻むために罠を総動員して行く手を阻むが、小説では最初からラオウを巻き込んでの自爆を狙っているため、一切の罠を発動させずに迎え入れる。 ・漫画ではアモンは塔に閉じこもって狂人となるが、小説では単に守りに入った男というだけで気がおかしくなったりはしていない。敵味方問わずに罠で殺しまくったりなどもしていない。 ・漫画ではラオウ一人で壁を持ち上げるが、小説では黒王の助けを借りる。 ・ソウガが失うのは漫画では右足だが、小説では左足。 ●小説だけのエピソード ・ゼノス、ラオウ不在の拳王府を落とすようアモンから命ぜられるが、それを無視し、カサンドラの門を開けラオウ達を迎え入れる。父アモンが守りに入って覇を忘れたことを嘆き、自分の命を代償に、父アモンと部下500人の命を助けて欲しいと申し出て、自らの首を切り落とす。 ・拳王配下のレギド、ラオウにカサンドラを新たな居城にしましょうともちかける。不落の城など覇道には必要ないと言われたレギドは、ならば女達を集めて快楽の園とし、金儲けに使おうと進言。激怒したラオウに抹殺された。 |
第五話 「トキ幽閉」
漫画版でいうところの18〜21話。 アミバがトキに敗れ、トキがカサンドラへと幽閉されるまで。 ●漫画版と違う点 ・漫画版のアミバはトキにやりこめられて屈辱を受け、拳王軍入りするが、小説では拳王偵察隊としてトキの監視を命じられ、村へ赴き、そこで初めてトキと出会った。 ・アミバがトキの名を貶めるためにとった行動が漫画と小説で異なる。 漫画版ではトキに化けたアミバが村人を殺しまわり、その名を貶めた。 小説では奇跡の村を襲った盗賊集団を、トキに扮したアミバが各地を回って探し出し、惨たらしく殺したから。 最も苦痛を与える秘孔で殺しため、その死に顔は苦痛に歪み、その残虐性をみて村人達はトキの診療所に近寄らなくなった。ちなみにその盗賊集団は、先日拳王軍が撃破した軍閥の残党。 ・漫画ではこのあとウイグルが拳王軍に入り、カサンドラ獄長の座につくが、小説ではこの時点ですでにウイグルがカサンドラ獄長の座についている ●注目点 ・ラオウは北斗神拳を超えた最強の拳を創造する野望に燃えていた。故に他流派の剛拳を自らの拳に取り入れた。 ・北斗神拳の使命は、民衆の幸福と平和のために、世の英雄を守護し邪悪の輩を闇に葬るための暗殺拳。そんな影働きのような使命を、ラオウは受け入れられなかった。 ・ウサは拳王の意志を受けるのに汲々とするところがあり、性格も陰険。 ・ラオウはトキとケンシロウの行方を拳王偵察隊に探させており、ウサはその指揮をとった。 ・アミバは拳王偵察隊の一人。大戦前は鍼灸の医師だったらしい。 ・アミバの三秘孔は、見せ掛けの効果しかないらしい ・有情拳はトキがリュウケンのもとを離れた後に開発した新たな拳。北斗神拳を医療に役立てるためにさまざまな秘孔を研究し、その中から生まれた。北斗神拳の歴史の中でも死の痛みを和らげる方法は無かったが、末期の患者の苦しみを見たトキは、なんとか彼等を安らかに死なせてやる方法は無いかと考え、その秘孔を研究。脳内の中枢を刺激し、えも言われる快感を得ながら、死を迎えられる秘孔を発見した。 ・有情拳を受けたアミバの脳内には、美女達に囲まれ、酒池肉林の至福の情景が浮かんだ ・トキの編み出した多くの秘術がケンシロウに伝授されれば、ケンは北斗神拳を超える拳法を体得する事になる。ラオウはそれを恐れ、二人の接触を恐れた。 ・トキは殺された村人達を弔うため、街外れの一軒家に篭っている。 ・トキが被爆したのが伝承者決定後のような記述→原作と矛盾 ・トキが抵抗せずに捕まったのは、ラオウとケンシロウを救うため。二人が闘えば、ラオウは傷を負い、覇道に綻びが生じる。また、ラオウがトキを殺したなら、近いうちにケンシロウはラオウと戦い、命を落とす。それを防ぐため、トキはあえて闘わない事で、二人の戦いを先送りにした。 |
第六話 「救世主ケンシロウ伝説」
漫画版でいうところの24〜26話。 ラオウが森のリュウロウを倒すまで。 ●漫画版と違う点 ・ギハンは、小説版には名前がバラン。 ・「風を聴く森」は、小説では「風を聴く丘」 ・小説版のリュウロウは、漫画版ほどラオウと善戦できず、二度目に跳躍した際に連撃で叩き落され、秘孔を突かれてやられる。 ●注目点 ・バラン(漫画のギハン)は、蝙蝠の羽を自在に動かして飛翔する特殊技能の持ち主 ・ソウガはラオウの意志を組んで、ケンに監視を付けさせていた ・リュウロウの年齢は、三十台半ば。 ・リュウロウも昔からシンの事を知っており、悪人ではないことも理解している。 ・ラオウに平和の王道を往かせるため、サウザーを倒し、下衆な部下を抹殺するよう進言する。 【ゲルニ事件】 小説版でのみ語られた、拳王配下の一人ゲルニが起こした事件。 配下の将に無能が多い事を嘆き、その例としてソウガが語った。
ジンとゲルニは昔から職場の同僚で、かつてはジンが上司だった。ジンは情け深い性格で、村人達からも受けがよかったのに対し、ゲルニは茹蛸にソックリの脂ぎった顔だったらしい。更にゲルニは、ジンに恋人をとられた経歴があり、そのことでジンを恨んでいた。 |