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拳王は変わった。己の甘さを払拭するため、ラオウは名だたる拳法家のもとを訪れてはその奥義を奪い、伝承者達をその手にかけていった。そんな時、ラオウの前に一人の男が現れた。男の名は天狼星のリュウガ。リュウロウとの戦いを目撃していたリュウガは、ラオウこそがこの乱世を治める男だと確信し、配下となるために馳せ参じたのだった。 城へ戻り、リュウガが新しく拳王軍に加わったことを報せるラオウ。だがその紹介も終えぬ間に、拳王軍に試練が訪れた。北のイゴール軍と南のライズ軍が、同時拳王軍領内へと攻め入って来たのである。早速片腕となったリュウガを出陣させようとするラオウであったが、ソウガはそれに反対した。実力も根底も知れぬ男に兵を率らせるのは危険だと判断したのである。ならばその目で確かめよ。そのラオウの言葉を受け、ソウガはリュウガと共に、イゴール軍を迎え撃つ―――。 リュウガの泰山天狼拳の前に、次々と倒されていくイゴール軍。だが兵達が投降したにもかかわらず、リュウガは彼等への制裁を止めなかった。再び寝返るかもしれない者達を自軍に引き入れても意味は無い。この世を平定するには誰かが鬼とならねばならない―――そのリュウガの考えを危険思想だと判断し、嵩山旋風脚で戦いを挑むソウガであったが、逆にリュウガはソウガの攻撃をねじ伏せ、そして言った。自分には覇王となる力が無い。故に自分は、魔狼として全ての悪評を全て被り、ラオウの捨石となるのだ、と。そのリュウガの決意は、ソウガの心をも動かした。 ライズ、イゴール共に敗れ去り、主を失った兵達は、近くの村へと逃げ込んでいた。それに対し、ソウガは命じた。村人ごと焼き払ってしまえと。リュウガだけでなく、ソウガまでが鬼と化したことに戸惑いを覚える兵士達。しかし、敵将の髑髏を杯とし、祝杯を上げるラオウ達の姿に、兵達もまた異常な興奮を覚え、雄叫びを上げるのだった。だがそのおぞましい光景を、レイナは一人、訝しい目で見つめていた。 |
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