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行方不明となっていたトキの行方を突き止めたものの、その処遇を決めかねるソウガ達。その様子を見て名乗り出たのは、副軍師のウサであった。トキを連行しろ。逆らうならその場で処刑せよ。ウサがそう命じたのは、トキに恨みを抱く男・アミバであった。 トキは、己の拳に空しさを感じていた。自らの北斗神拳で蘇った奇跡の村。だがその安らぎは、訪れた野盗達によって全て奪われた。そしてトキが気がついたとき、人々のために使うと決めたその拳は、盗賊達の命を奪っていたのだった。自分は北斗神拳をどう使えばいいのか―――トキは、その答えを見つけられないでいた。 その時、トキのもとへアミバの一団が訪れた。かつてアミバがトキに受けた屈辱―――自らの秘孔を否定された挙句、圧倒的な格の違いを見せ付けられた日の出来事を、アミバは忘れてはいなかった。故に彼は拳王軍に入り、トキに復讐する日を夢見ていたのであった。自らの編み出した北蛇鍼拳にて、トキの身体に秘孔を突き入れるアミバ。だがトキに言わせると、それらは全て存在しない秘孔であった。逆に北斗有情拳を受けたアミバは、トキの情によて命を救われ、以前よりも惨めな敗北を喫する結果となったのであった。 その様子を見ていたウサは、トキの甘さを指摘した。かつてトキのもとへ訪れていた患者達が、誰も来なくなった理由。それは、アミバがトキの名を騙り、一帯の病人達を殺しまわっていたからであった。そんな男までをも助けるとは、なんという慈悲深さよ。そういって嘲笑うウサ達に、怒りを滾らせるトキ。だがその時、一堂の前にラオウが姿を現した。 覇道に力を貸せ。断れば殺す―――。そう二者択一を迫るラオウに対し、トキは言った。力による支配は、いずれ力によって滅ぼされる。愛を知らない貴方には、北斗神拳究極奥義、無想転生を会得することはできない、と。そのトキの返事を受け、全身に闘気を漲らせるラオウ。だが、トキはラオウと闘うつもりは一切なかった。病に犯され、医療の道を閉ざされたトキにとって、死を目前に兄と闘うことなど虚しい事であった。もはやトキとケンシロウが会う事は無い。そう言ってラオウは、トキを殺さず、カサンドラに幽閉するよう命じた。だがソウガは、予感していた。いずれ三人が血で血を争う宿命に導かれる事を・・・ |
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