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断己相殺拳
だんこそうさいけん



流派: 南斗水鳥拳
使用: ・レイ (対 ラオウ)
 …北斗の拳(66話) アニメ版(47話)
・ロフウ (対 レイ)
 …レイ外伝
・ルギー (対 メルド)
 …北斗の拳4
登場: 北斗の拳/アニメ版/レイ外伝/ジュウザ外伝/
劇場版/北斗の拳3/北斗の拳4/北斗の拳5/
北斗の拳7/激打3/PS版/パンチマニア/
審判の双蒼星/ONLINE/北斗無双/真北斗無双/
モバイル真・北斗無双/リバイブ


 南斗究極奥義。自らの命を賭して繰り出す相打ちの拳。レイラオウを倒すために命を賭して飛び掛ったが、マントで視界を防がれたところに新血愁を突かれて敗北したため、不発に終わった。故にその技の全様を確認する事はできない。

 TVアニメ版では、相手の拳を喰らいながらもひたすら腕を振り回して相手を切り裂きまくる技として描かれていた。

 『劇場版北斗の拳』のパンフレットには、通常の南斗水鳥拳が相手を切り裂く鋭い技なのに対し、この断己相殺拳は敵の喉元を狙い、両側から挟み込むように貫く剛の技であると記述されている。(輝石燃ゆる時殿から情報を頂きました)


 『レイ外伝 蒼黒の餓狼』では、先代水鳥拳伝承者であるロフウが、レイとの戦いのクライマックスで使用。上空から奥義・空舞燕離斬で襲い掛かるレイを、下方から迎え撃つような形で使用した。右手を虎爪の型で突き出し、真っ直ぐに飛び掛るような奥義として描かれている。レイの空中二段ジャンプによる飛翔白麗によって回避され、これまた不発に終わった。

 『北斗の拳4』では、裏南斗赤蛇拳メルドを倒せる唯一の技として登場している。呪の星をもつメルドを倒すには、その対極の星である義の星の最終奥義・断己相殺拳しかないため、ルギーはレイの魂と話す事でこの奥義を体得する。5ターンかけてオーラを溜めて発動させればメルドを倒す事が出来るが、その反動でルギーの体もボロボロになり、一旦旅の仲間から外れることになる。南斗聖拳伝承者達の修行の地・サウスバースなる地で、レイの霊からこの奥義を授けられる。レイもここで修行する事で断己相殺拳を会得したらしい。



 他のゲームにも多く登場するが、正体不明の奥義であるため、ゲームによってその型は大きく異なる。

 『北斗の拳7』では、全身に闘気を纏い、光の矢となって上空から降下する。レイ外伝でロフウが出したものと少し似ている。同ゲーム内の飛翔降龍撃と全く同じモーションだが、こちらにはホーミング機能がついている。

 『北斗の拳 審判の双蒼星 拳豪列伝-』では、跳躍後に宙に留まり、三つの真空波を放射する技となっている。真空波は画面端で跳ね返り、消えるまで跳ね回る。

 『北斗の拳ONLINE』『北斗の拳 LEGENDS ReVIVE』では、上空から急降下し、真横に腕を開いて切り裂く。TVアニメ版でユダに使用した朱雀展翔に似ている。

 『北斗無双』では、宙返りをしながら舞い上がり、地面に向けて強烈な手刀を振り下ろすという技になっている。発生した衝撃波で全方位の敵を攻撃する事が出来る。。




 上記の通り、作品によってさまざまな姿を見せてくれる断己相殺拳だが、個人的に特筆したいのはTVアニメ版だ。ここでの断己相殺拳は、言ってしまえばダダッコパンチのような美のカケラも無いヤケクソ技だが、ラオウ様が脳内で描いたビジョンの中では双方が打ち合った結果、相打ちになっていた。レイも全身の秘孔を突かれて死ぬが、ラオウ様もまたその肉体をザコ敵の如くに輪切りにされて死亡しているのである。あのラオウ様が敵の力を大きく読み違えるはずは無い。つまり技が決まってさえいれば、本当にラオウ様とて倒せていた可能性が高いのだ。まさしく究極奥義の名に恥じぬ南斗最強の奥義と言える。
 しかしそんな大層な奥義であるのに、現実はラオウ様のマント一枚に視界をふさがれ、何一つ拳を繰り出せぬまま不発に終わった。そんな体たらくで何が究極だと思われる方もいるかもしれない。だがそれは仕方の無い事なのである。何故ならこれは相討ち狙いの拳であるからだ。つまりレイは最初から防御を度外視し、全力で拳を振るうことのみに意識を集中させていたのである。どんなに強力な剛拳が飛んでこようとも全てその身に受ける覚悟でいたのだ。ただの攻撃・・・最初にラオウ様の闘気に押されて後退したときのような攻撃であれば、レイもマントに対処できていただろう。死ぬか生きるか。全てを賭けて繰り出す攻撃は、失敗した時の代償もまた大きいのである。