霞 鉄心
かすみ てっしん
登場:蒼天の拳(第74話〜)
蒼天の拳REGENESIS
肩書:拳志郎の父 第61代北斗神拳伝承者
流派:北斗神拳
CV:石住昭彦(蒼天の拳REGENESIS)
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第六十一代
北斗神拳伝承者。
拳志郎、
羅門の父。
かつて
天授の儀を行うため
寧波へと赴くが、対戦相手である
劉玄信の娘・
月英と恋仲に。玄信が高齢すぎたため、闘えば必ず愛する者の父親を殺してしまうとして、決闘を中止。月英とも別れ、
日本へと戻り、その想いを断ち切るかのように
嫁を娶った。だがその後、月英が己の子を宿していたことが発覚し、朋友・
胡潤の手によって届けられた我が子・拳志郎を育てる事となった。
極十字聖拳の
魏瑞鷹との戦いにおいては、拳技互角の勝負を繰り広げ、僅かの差で勝利。だが瑞鷹が義足であった事を惜しみ、真の決着は次の世代に託すことを決め、あえてその場では勝敗をつけなかった。
その後、伝承者の座を拳志郎へと譲り、以降はその弟・羅門に拳を教える立場に。拳志郎とは直接会わぬものの、手紙や使者からの近況報告によって、
中国にいる拳志郎の運命を見守った。拳志郎と月英が再会を果たした際には、遠く離れた
日本でその喜ぶ声を聞き、二人を祝福した。
『蒼天の拳REGENESIS(アニメ)』では、かつて武者修行のために訪れたヨーロッパにて崖から転落した少年を救出。その子が天斗聖陰拳の素養を持っていたことに危険を感じ、記憶と拳を封印。「
霞拳心」として養子に迎え、拳志郎の兄弟子として北斗神拳を教えた。
数年後、日本が世界戦争への参加の判断を迫られた際、役人に同行する形で拳心と共にヨーロッパへ。そこで日本の参戦を止められなかったことで拳心より北斗神拳の無力さを詰られ、さらに滞在先で世話をしてくれていた
マリーヌが戦争に巻き込まれて死んだことで、この世界に絶望した拳心と道を違えることとなった。
その後、羅門と共に二つの勾玉を預かっていたが、それを強奪せんと拳心が表れたため、対決。
北斗神拳奥義 七星点心にて優位に立つも、情による一瞬の隙を突かれ、
天斗白蛇襲を浴び形勢逆転。勾玉をもった羅門を逃がすため、命を懸けて拳心の行く手を遮り、最後は北斗の奥義にて止めを刺された。
常に右腕を服の中にしまっており、拳心との死合いでも使用しなかったことから、おそらく怪我によって使用不能になっているものと思われる。
拳志郎の奔放な性格は親譲りなんだなぁというのがよくわかるネアカパパ。羅門も同様の性格であることを考えると、この血統はそういう血統なのだろう。そう考えると、ケンシロウがリュウケンの養子だというのがよくわかる。絶対この血、入っちゃいねぇよ。
作中での彼の最古の記録は、拳仙・李散との対決であろう。無敗を誇ったその男を唯一退けた男として名を残している。李散があまりにも謎過ぎる人物なので、そのバトル内容がすごい気になるんだよなぁ。というか敗れた李散がその後も生き続けてるってことは、彼も鉄心の朋友の一人になったということなのだろうか。
おそらくその対決を経た後、天授の儀のために寧波へ向かったのだと思われる。李散との決闘は、劉家拳と闘う前の肩慣らしだったのだろうか。しかしその準備の甲斐なく、劉家拳伝承者の劉玄信がヨボヨボだったために対決は実現せず、その代わりに娘の月英とフォーリンラブ。だが月英は老いた父を残してはいけなかったため、鉄心は泣く泣く月英と別れ、哀しみの帰路についた。その後、日本で嫁を娶るが、同時に月英が子供を身ごもっていたことが発覚。ブチ切れた劉玄信に命じられ、月英は子供を日本へ着払い。こうして、新婚一年目の鉄心のもとにとんでもないサプライズが届くこととなった。突如中国から贈られてきた旦那の元カノの子供に対し、新婚の嫁はどんな顔を浮かべたのだろうか。
そういえば羅門は拳志郎と20歳ほど歳が離れている。つまり鉄心は日本で嫁を貰ってから20年ほど子供が出来なかったということだ。もしや先述のような出来事もあって長らく夫婦間が冷えていたのか?それともすぐに離婚し、10年ほど前に再婚したばっかりだったとか?それとも羅門と同じく、あまり子供の出来にくい体質だったとか・・・。
次に闘ったのが、極十字聖拳の創始者である魏瑞鷹だと思われる。この時、すでに鉄心は白髪になっており、天授の儀の頃と比べると相当な年月が経っているように感じる。しかし瑞鷹がこの後に子供の白鳳と飛燕を弟子に取っており、ストーリー上で彼らがとうに成人していることを考えると、二人の対決は物語よりおよそ20年程前と考えられる。拳志郎を当初の設定どおりの30歳前後として考えると、天授の儀から瑞鷹の対決まで10年も経っていないということになる。つまりたったそれだけの間に鉄心はこれだけ老け込んでしまったということだ。一体彼に何があったのか。月英との別れが辛すぎたのか。それとも例の件でキレた嫁が怖すぎたのか。
その後は蒼天の拳本編の時代へと入っていくわけだが、ここまでくるともう鉄心の出番は殆どなくなる。仏像や桜を眺めながら、海の向こうの出来事に思いを馳せるだけだ。伝承者引退後は、主に羅門に稽古をつける日々を送っていることだろう。拳志郎や若リュウケンの実力を考えると、育成能力は相当なものだと思われる。
こうやって振り返ると、拳志郎の父親というよりは、先代伝承者としての色合いが強い。最終章で拳が母親と再会したことで、急に父親感出してきた感じがするが、それでもやはり親子としてのイメージは薄いかなぁ。拳志郎が成人して以降、二人が並ぶシーンは一切無いのが原因だと思う。手合わせ程度でいいから、親子対決も見てみたかったなあ。
ちなみに「鉄心」といえば、自分は成龍主演の「ドランクモンキー 酔拳」に登場するラスボス、「閻鉄心」が思い浮かびます。鉄心だけなら偶然で片付けられますけど、姓が閻王の"閻"というのはなかなか興味深い一致だ。キャラクターとしては、演じていたのが元テコンドーの教官ということもあって足技が大目であり、蒼天で鉄心が破った「無影脚」を彼自身が使っている。