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無想陰殺
むそういんさつ



流派: 北斗神拳
使用: ・ラオウ(対 トキ)
登場: 北斗の拳(102話)/アニメ版(71話)/トキ伝/
トキ外伝/北斗の拳3/北斗の拳4/北斗の拳5/
北斗の拳7/激打2/PS版/審判の双蒼星/北斗が如く/
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 気配を読み、殺気との間合いを見切ることで、無意識無想に繰り出されるという必殺の拳。意識ある者は死を思い敵との間合いを恐れるが、無意識無想であれば間合いもなく、隙も存在しないという、ラオウ剛拳ならではの奥義。
 トキとの最終決戦にて、背後からのトキ攻撃を、無意識による強烈な後ろ蹴りで撃墜してみせた。

 『北斗の拳4(FC)』ではリュウリュードが、『北斗の拳5(SFC)』ではケンシロウでも使用できる。




 相手に背後を取られることは戦いにおいて死を意味する。だが背後を取った者にとって、勝利を目前にしたその瞬間は慢心が生まれやすい瞬間でもあるということ。絶対的有利なその状況においては、誰もが防御を疎かにしてしまう。それは、あのトキをもってしても例外ではなかった。敵の攻撃を回避することにおいては随一のセンスを持つ男が、ラオウ様の拳の影すら見ることが出来ず、肩口に蹴りを喰らってしまっているのだ。このことからも、無想陰殺という拳がいかに予測不能で回避困難な技であるかがわかるだろう。それでいて上記のような絶対的不利な状況を一撃でひっくり返すという強みも備えているのだ。ラオウ様が力任せの脳筋キャラではない、実に繊細な拳を持っておられる真の強キャラであることをイメージ付けた奥義であると思う。

 ちなみにこの無想陰殺の極意は、一刀流の開祖、伊東一刀斎の伝説である夢想剣とも酷似している。恐れも不安も迷いもない無意識の動きは、意識したそれを上回る必殺の一撃となる。これにより一刀斎は、闇からの攻撃を無意識に撃退したとされている(甲斐の才兵衛様より情報を頂きました)。

 ところでラオウ様がこの拳を説明された際、「わが拳は無意識無想ゆえ〜」とおっしゃられている。更にその後「なぜ剛の拳を目指さなかった!」とも口にしておられる。この事から、無想陰殺はラオウ様の剛拳の奥義であると考えられる。カウンター技というとどちらかというと柔の拳のイメージがあるが、この奥義の場合は相手の攻撃を受ける前に反撃するという強引さもあるので、剛と言われれば剛な気がしないでもない。