ストーリー | キャラクター | 流派・奥義 |
奇跡の村の危機の報せを受け、急いで村へと車を走らせるトキ。だが村を目の前にしたその時、何者かの放った矢が、彼の乗る車のタイヤを直撃した。投げ出されたトキの前に現れた軍勢・・・その先頭にいたのは、天狼のリュウガと呼ばれる男であった。彼等の名は拳王軍。トキという危険な存在を野放しにしておけないと判断した彼等は、傘下に加えたアミバを派遣し、既に奇跡の村をも手中に治めていたのだった。そしてそんな彼らを統べる拳王なる男は、かつてトキが目指した兄、ラオウであった。 自分はどうなってもいいから村は救って欲しい。そんなトキの悲痛な願いも、ラオウには届かなかった。拳王として覇を目指すラオウは、とうの昔に情を捨てていたのであった。その野望を止めるには、最早拳王を倒す以外にない。覚悟を決めたトキは、立ち塞がるリュウガを一蹴し、怒りを解放したその拳でラオウへと挑みかかる。"拳王"を倒し、"ラオウ"の魂を救うために・・・。しかし、その戦いは、最初の攻防で決した。病に犯されたトキの身体は、怒りを解放したその反動に耐えることはできなかった。死人であるお前の拳では、この俺を倒すことは出来ない。崩れ落ちるトキに向け、ラオウはそう言い放ったのであった。 トキは捕らえられ、奇跡の村は落ちた。村では、完全に"トキ"となったアミバによる、村人達を実験台にしての殺戮劇が始まろうとしていた。崩れ落ちる風車を見ながら、トキは己の無力さに絶望していた・・・ 生きる意味を見失い、カサンドラの牢獄にて死の時を待ち続けるトキ。だが訪れたリュウガからの情報に、トキの目の色は変わった。ケンシロウは生きている―――。ジャギからその情報を得たリュウガは、斥候を使い、その事実を確認していたのである。そして死んだと思われていたもう一人、ユリアもまた生きていた。それは、ラオウにすら伝えていない、リュウガのみが知りえていた情報であった。リュウガの宿星・天狼星は、天帝の使者として北斗を戦場へと誘う星。ケンシロウを戦場に誘うため、リュウガは、トキに生き続けてもらわねばならなかったのだった。かつて、己の生を託した二人が生きている。そのことを知ったトキは、己の宿命を全うするため、自らの身体を仮死状態へと変えたのであった―――。 |
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