黒掌十字拳
こくしょうじゅうじけん
使用: |
ターゲル (対 崇山通臂拳伝承者)
ターゲル (対 ベラ)
ターゲル (対 ケンシロウ) |
登場: |
アニメ版北斗の拳(38話) |
中国山東省の老山にある秘密の修験場にて生まれた残虐無比の
殺人拳。両手を十字に重ねる構えから、超高速の突進を繰り出し、一瞬にして敵の体を十字に切断する。
TVアニメ版北斗の拳に登場した
ターゲルが使う拳法であり、
崇山通臂拳の男や
蘭山紅拳の
ベラを一撃で葬り去る強さを見せたが、
ケンシロウには通用しなかった。
手を交差させる行為は、正直戦いにおいて有効な手段とは言えないだろう。あのような体勢から威力のある攻撃が繰り出せるようには思えない。しかし南斗聖拳の拳士には、この構えをする者が非常に多い。黒掌十字拳と南斗聖拳。この二つに共通するのは、一撃必殺拳であるという事だ。触れるもの全てを打ち砕くこれらの拳において一番大事なのは、相手に攻撃を避けられないということである。十字の攻撃は縦と横に手刀を振りぬくわけで、これを完全にかわすとなると非常に大きなモーションを要求される。黒掌十字拳は高速の踏み込みを持っているので、後退して避ける事も出来ない。つまりこの十字拳は、縦、横、奥の逃げ場を防いだ、一撃必殺拳ならではの構えだと言えよう。
この拳がそれだけの切れ味を生み出しているのは、彼の腕に秘密があるからだと思われる。黒掌というのはおそらく「黒砂掌」をもじったもの。いわゆる「鉄砂掌」の別名である。鉄砂を詰めた袋を叩いて、その後薬を付けて癒し、また叩くというのを繰り返し、腕を鉄のように硬くするという鍛錬法だ。要するに黒掌十字拳は、外功を極めることにより南斗聖拳並の切れ味を手に入れたのではないかと考えられるのだ。南斗水鳥拳のように真空を生み出すものではなく、硬い腕を使って力任せに切り裂いているのである。(甲斐の才兵衛様よりご意見を頂きました)