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ナガト



登場:原作(191話)TVアニメ版(133〜142話)
肩書:ヒョウの准将
流派:トンファー型の剣
CV:田中和実

 ヒョウの准将。他の四人の腹心と共に、「ヒョウの側近五人衆」に数えられる。

 いつかヒョウがカイオウを倒し、修羅の国に平和を齎してくれると信じていたが、ヒョウが魔界に入り、カイオウに永遠の忠誠を誓ったことで絶望。四人の腹心と共に、ヒョウに離別の意思を伝えた。しかしヒョウは、カイオウに逆らう者は例外なく殺すという方針のもと、五人の処刑を決定。四人の腹心が一瞬で殺された後、涙を流しながらヒョウに挑んだが、胴を切り裂かれて葬られた。

 TVアニメ版では、荒野で遭遇したケンシロウ達を自らの家に招くというエピソードが追加。ケンシロウの目に、かつてのヒョウと同じ哀しみを見て、この男なら本当に救世主となるかもしれないと感じた。
 また、そのヒョウが哀しみの瞳を持っていた頃のエピソードも登場。カイオウに処刑されそうになった脱国者たちを、両手を広げて庇ったヒョウの姿を見て、一介の修羅だったナガトはヒョウについていくことを決めた。
 原作では名前が無かった息子達に、ヨムとテツという名が与えられ、またペテロという名の父親も登場。




 その男気から密かにファンも多い彼。アニメではそれを裏付けるかのように、ケンシロウとの絡みも追加され、家族とのアットホームなシーンも描かれた。これで強さを見せられる場面もあれば尚良かったのだが、ロック戦で射撃命令を出した以外はさほど活躍シーンは無く、タイマンで荒野の七人のだれかを葬るような場面があっても良かったと思う。

 ヒョウは魔神になる前から、特にカイオウに逆らうような意志はもっていなかった。対してナガトは、常にカイオウこそがこの国の元凶である事を理解し、ヒョウがいつかカイオウを倒す事を願っていた。つまりナガトはヒョウなんかよりも遥かに良識人であり、修羅の中で一番マトモな人物だと言って良いだろう。四人の腹心も同様である。これだけの部下達に恵まれながらそれを理解しようとせず、アホ丸出しでカイオウの策にひっかかったヒョウは愚かとしか言いようがない。ナガト唯一のミスは、将のアホさを見抜けなかった事だろう。記憶が戻ったヒョウが、彼らを殺した事を後悔するようなシーンがあってもよかった。それくらい彼等は希少な存在なのだ。つか、修羅ってどんだけ悪人ばっかやねん。

 ヨムとテツによると「強いからあまり怪我をしない」らしいのだが、ハッキリ言って敵対する組織自体この国に存在するとは思えず、怪我が少ない=強いという理論には疑問が残る。側近の5人全員がマトモな人物であった事を考えても、実力よりむしろ性格面を買われて昇進したような気もする。とはいっても実力も無く副将を勤められるはずもないので、それなりの力はあるだろう。昔っからナイスミドルは強いと相場が決まっているのだ。多分。