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獣三人衆
(ヘビ男、カマキリ男、熊男ゴーダ)




登場:TVアニメ版(33話)
肩書:アミバの実験体
戦法:獣の能力
CV:ヘビ男…不明
   カマキリ男…不明
   ゴーダ・・・佐藤正治

 トキ(アミバ)秘孔実験を生き延び、獣の如き力を手に入れた3人組。だがその影響で人の心を失い、夜の荒野で人を襲う野獣と化している。五枚刃の特殊な武器を持つカマキリ男、異常な軟体を持つヘビ男、凄まじい筋力を持つ熊男ゴーダの3人からなる。TVアニメ版オリジナルキャラクター。


 彼等の噂を聞いて訪れたケンシロウを、闇にまぎれて一斉に襲撃。人間の域を超えたスピードでケンシロウを驚かせ、攻勢にでるも、崖下へと落下する際の空中戦にてヘビ男、カマキリ男が死亡。残されたゴーダは得意の力勝負でケンシロウに挑むが、右拳を握りつぶされ、左手は五指烈弾で破壊。モヒカンに隠した刃で奇襲を仕掛けるも、北斗双龍破でカウンターを取られて敗北した。死ぬ寸前、己達を獣化させた男の名を「トキ」と答えた。断末魔は「ご、ゴウダ〜」。




 熊男ゴーダのモデルは、読み切り北斗の拳第一話に登場する泰山寺の拳士・剛田。所長室での拳四郎と剛田の戦いの模様が、アニメのケンシロウvsゴーダに流用されている。





 アニメはKING編が終了して以降はアニオリ要素が一時的に減少し、珍妙なオリキャラの出番も激減してしまいました。そんな中で突如登場したのがコイツら。人体実験の末に生み出された精神崩壊キャラという特上のイロモノ集団は、寂しかった私の心に極上の満足感を与えてくれました。


 ただヘンテコなだけではなく、強さへの期待感もあったよね。心にビーストを宿した奴ってのは基本的に強キャラが多いし、精神をやられてるという設定が加われば尚更。しかもそれを3人同時に相手にするとなると、流石のケンシロウでも一筋縄じゃいかないだろうと。おまけに北斗の拳には珍しい闇夜でのバトルってのも、苦戦を予感させる要素でしたよねえ。結果的にはゴリ押しで負けてしまったけれども。


それでは一人ずつ紹介していこう。




 まずはヘビ男

 まさに蛇といった感じの軟かい体が特徴で、おそらく攻撃によるダメージを緩和できるものと思われる。ケンシロウの攻撃を何度か喰らっていたのに、大して効いた様子も無かったし。加えて人間の域を超えたスピードも持ち合わせているという中々の強キャラだ。

 正直コイツが一番頑張ってたと思う。身体を巻き付けて動きを封じたのも面白いが、そこから更に裸締めまで決めていたのは凄い。ケンシロウにそんな事できた奴いる?

 しかしそんな彼の頑張りは、仲間たちによって台無しにされた。彼がケンシロウを締め上げていた時、カマキリ男とゴーダが同時に襲撃。もみくちゃになり、ゴーダ以外の三人は崖下へと落下し、その最中に彼の裸締めは振りほどかれてしまうのだが、既にその背にはカマキリの武器が突き刺さっていた。そう、先程ゴチャっとなった時に、不運にも仲間の武器が刺さってしまったのだ。結局それが致命傷となったのか、その後彼は力なく落下し死亡した。その傷さえなければ、もう少しケンシロウと渡り合えていただろうに。勿体ない。





 続いてはカマキリ男

 コイツもヘビ男と同じく、人間の域を超えたスピードを備えているが、正直それ以外はよく分からない。カマキリと言われても、別にカマっぽい武器を持っているわけでもなく、首が360度回るわけでもない。カマキリ要素がゼロなのだ。おそらくハブの「猿拳」にヒントを得て、象形拳の中でメジャーな「蛇拳」「蟷螂拳」から選出しただけで、特に意味はないのだろう。

 それにしたって少しはカマキリに寄せられたのではないか?と思うかもしれないが、それには理由がある。アニメのキャラクター設定画を見てみると、どうやら彼は当初「骨男」という設定だったらしい。うむ、確かにガリガリだ。至極しっくりくる。しかしそれではアミバの秘孔で何がパワーアップしたのかよく分からないので、全員ケモノで統一しようということになり、無理矢理カマキリ男にされたのだと思われる。

 ヘビ男とは違って特に目立った活躍も無かったが、強いて言うならケンシロウの天翔百裂拳(?)というレア技を引き出せたのはグッジョブだ。






 そして最後に熊男ゴーダ

 彼とケンシロウのバトルは、読み切り版「北斗の拳」での霞拳四郎vs剛田の戦闘描写がほぼそのまま再現されており、コアなファンにはたまらない内容となっている。




 なので彼に関しては特に言う事もないのだが、一点だけ言わせてもらうなら、モヒカンの中に刃を仕込んでる演出は止めた方が良かったかも……。だってもう少ししたらウイグルが同じことやるじゃない。ネタカブリじゃない。原先生は読切と連載は別だからネタを再利用しただけなのに、どっちも本編でやると「アレ?」ってなっちゃうでしょ。そこは自重して欲しかったよ。