ジョニー
登場:原作(11〜26話)TVアニメ版(6〜8話)
肩書:オアシスのバーのマスター
CV:沢木郁也 |
オアシスにある『
ROB BAR』のマスター。店内にある巨大な金庫に大量の食料を溜め込んでおり、それを客の持ってきた食料と交換するという方法で店を営んでいる。GOLANに女達を差し出す役目も与えられていた。
タダで飯を喰わせろと言う
大男に襲われていた時、
バットと交渉し、食糧一日半分で
ケンシロウに救助された。その後、村を支配している
GOLANに関して、その脅威や
アジトの場所についての情報を提供した。
GOLANが壊滅して暫くの後、オアシスに戻ってきたケンシロウから、
トヨの村の子供達を預かって欲しいと依頼。一旦は拒否するも、ケンに
一ヶ月後に死ぬ秘孔(?)を突かれ、その解除を条件に無理矢理押し付けられた。
TVアニメ版では、かつて
元プロレスラーやゴツイのを集めて
カーネルを襲ったというエピソードが追加され、
リンが
ゴッドランドに向かった際には手榴弾を持ってバットと共に救出に向かうなど、協力的になっていた。ただジャッカル編以降の出番はアニメでは無くなっている。
『北斗の拳ONLINE』には、
グッドという名前の兄も登場。サザンクロスでバーを開いている。
作中で
最も「商売」を成功させている人物。軍団や野盗ならともかく、いち個人があれだけの食料を溜め込んでいるのは凄い。それだけ余裕があるなら、暴漢に屈してタダ飯を食わせてしまいそうなものだが、彼は全く折れなかった。ジョニーにとって商品は命であり、そこに一切の妥協はないのだ。用心棒代を食料二日分から一日半分に値切ったのも、ケチなのではなく、商売人として譲れないラインだったのだろう。商いに対するそのプライドが、『ROB
BAR』を成功に導いたのだ。
しかし成功しているとは言っても、
どうやって経営が成り立っているのかは謎だ。ジョニーによると店の食料は盗品らしいのだが、それは誰が集めているのか。店が休みの日にジョニー自身がハントに出ているのか。いや、そんなアクティブなキャラクターには見えない。ならば人を雇っているのか。その場合、バイト君たちは、ジョニーに食料を渡すかわりに何を報酬として貰っているのか。それも食料なのか。しかし食料同士を交換しあったところで大した利益が生まれるとは思えない。うーむ謎だ。
あと
防犯面も気になる。一応GOLANがケツ持ちっぽい感じにはなっていたが、無くなった後はもうどうなるか判らない。食料はデカい金庫内に格納されてはいたが、開け閉めは普通に客前でやっていたので、その気になればすぐ強奪されてしまうだろう。
そういえば店内でジャッカルが風呂入ってたなあ。あんなの一番入れちゃいかんだろ。出禁にしろ。
TVアニメ版ではエピソードが沢山盛られており、ゴッドアーミー(原作のGOLAN)からバットをかくまったり、リンの愛犬であるペルにメロメロになって
「お前だけだ…俺を解ってくれるのは」と呟くなど、心優しい一面を見ることができる。しかしケンシロウが敵に捕まった際には、
フライング気味に棺桶を用意してしまい、リンにブチ切れられられていた。
その他にも
「かつてゴツい奴等を10人ほど雇ってカーネルを襲った」という衝撃のエピソードも語られた。普段はGOLANにヘコヘコしているのに、裏で虎視眈々と大将首を狙っていたというのは格好良すぎやしないか。こんな大胆な作戦を実行に移せた胆力、そして敵の大将が一人になるタイミングを狙えた諜報力、戦略的思考力も素人のそれとは思えない。
もしや君、かつてカーネル達と対立していた敵国のエージェントなんじゃないのか……?ペルに語った「お前だけだ…俺を解ってくれるのは」というのは、もしやそういう意味なのか……?
それを裏付けるかのように、リンが無謀にも神の国へ向かった際には、
箱一杯の手榴弾を持ってバットと共に救出に赴くという大胆な行動に出ていた。やはり彼のビビリは演技であり、敵を討つ機会を伺いながらマスターを演じていたのかもしれない。
尚、本来ならこの後のジャッカル編にも登場するのだが、アニメではバッサリカットされてしまった。さすがに盛りすぎたと気付いたようだ。
●実は準強敵級?
ケンシロウは、基本的に同じ人物に何度も会ったりしない。一期一会で生きている男だ。それはおそらく「北斗現れるところ乱あり」の言い伝えを危惧し、なるべく人と関わらないように生きているからだろう。そんな彼が、
ジョニーとは実に4度も顔を合わせているのだ。
まずゴッドランドから帰ってきたケンが、再び店を訪れている時点で珍しい。基本的に、同じ場所に留まり続ける男ではないからだ。きっとこの時のケンシロウは、ユリアを探すという目的を失ってすぐなので、
割と本気で暇だったのだろう。そもそもオアシスにも仕事探しに来てた感じだしね。
そしてトヨが死んだ後、ケンは孤児たちを連れてまたジョニーのもとへ戻ってきた。3度も顔を合わせるというのは、ケンシロウの感覚ではもう
強敵に匹敵するレベルのマブダチ感だろう。じゃないと、子供たちにタダで飯を食わせてほしいなんてお願いできないよ。何のメリットもないのにさ。おまけに(嘘だろうけど)一ヵ月で死ぬ秘孔まで突いちゃってさ。酷いパワハラですよ。これはちょっとマブダチでもやりすぎかな。
けどまあ、
それだけケンシロウがジョニーの事を信頼していたというか、
根はイイヤツであることを見抜いていたということだろう。本当に絆は感じていたと思うよ。よく見たら無想転生の背後にうっすらいたかもしれんよジョニー。
ちなみにケンと4度目の対面は、デビルリバースを倒した後。台詞などは無いが、戻ってきたケンシロウに慌てて駆け寄るジョニーの姿がある。セリフも無いギャグみたいなこのシーンがラストの出演というのもらしくていいよね。
●名前の由来
アニメ版の「ジョニー」という名の由来は、店の奥にある
「Jani BAR
105」という看板からだと思われる。「105」に関してはよく分からないが、調べるとロードバイクのコンポーネントが多くヒットした。戦争前はチャリ好きだったのかもしれない。
ただ店の入り口の上には
「ROB BAR」とあるので、
この「ロブ」が店主の名前なのではないかという声もある。しかし「ROB」はスラングで「金銭や物品を不正に奪う」という意味なので、
「ROB BAR」は「強盗のような店」という意味にもとれる。この店の食料が盗品であることはジョニー自身も認めているので、やはり「ロブ・バー」は店の方針を表した言葉である可能性が高い。
ちなみにPS4
『北斗が如く』の中にも「ロブ・バー」の名の店が登場するが、エデンという全然別の街だし、店主もジョニーとは似ても似つかぬ別人になっている。もしかしたらチェーン展開しているのかもしれない。
尚、メチルアルコール(工業用エタノール)はしっかりとメニューに入っている模様