
ケン達はオアシスへとたどり着いていた。水の出る町に人々は集まり、そしてそこは食べ物や情報の交換場所となる。このオアシスもそうして生まれた、今では珍しい程に活気のある町だった。だが、そんな町にも悪の手はしっかりと伸びていた。軍服に身を包んだ男達、ゴッドアーミー。彼らが街中を行進し始めた途端、突如村人達は家の中へと閉じこもってしまったのだ。とその時、道を横断しようとした老婆が転倒。ゴッドアーミーは、お構い無しにその老婆をバイクではねんとするが、その目の前の惨事をケンが見過ごすはずは無かった。華麗な跳躍で老婆を救ったケンは、四散した食料を拾い、老婆へと返却。その場は何事もなく去ったゴッドアーミーであったが、既にこの時、ケンとゴッドアーミーの間には深い因縁が生まれていたのだった。神の軍隊。そう自称するゴッドアーミーは、この町を守るという名目で訪れては、食べ物や女を奪って行くならずもの集団であった。このオアシスもまた、力に支配された哀しき町なのであった。
店でジョニーから食べ物を受け取っていたその時、先程のゴッドアーミーの警備隊が店へとやって来た。彼らはこのジョニーの店からも、大量の食糧を貢がせていたのだ。とその時、ペルがその警備隊長の靴を舐めてしまった。激怒してペルを蹴り飛ばしたその隊長に、ケンの苛立ちも限界を迎える。ケンの挑発的な態度を受け、決闘を申し込む警備隊。特製のヌンチャクで襲いかかる隊長であったが、所詮ケンの前に敵為しうる存在ではなかった。交首破顔拳にてアッサリと死亡した隊長を抱え、警備隊はそそくさと逃亡するが・・・
神の国、ゴッドランドと名付けられた地で、血の滲む特訓を行うゴッドアーミー達。鬼教官マッド軍曹と、訓練の総指揮をとる少佐の非情な訓練が続く。そんな中、少佐の耳に警備隊長の死亡報告が入れられた。警備隊長の異様な死体に困惑する一同。その時、彼らの前に、巨大な大佐(カーネル)の幻影が現れた。彼こそがこのゴッドアーミーの首領であり、南斗の拳を使う超能力者であった。現れたのはこの男か。そう言ってカーネルの見せた紙に描かれていたのは、紛れもなくケンシロウの顔であった。それは、彼らが神とあがめる男から送られてきた手配書であった。ケンシロウ抹殺の指令を受けた少佐は、闇の中、オアシスへと出陣する・・・
知らせを受けたケンシロウが到着した時、既に村人達は全滅した後であった。無残に殺された人々の死体の山に、怒りを爆発させるケン。ナイフ攻撃をヌンチャクで跳ね返し、雑魚を一掃したケンは、鞭を構える少佐と対峙。突いてきた瞬間お前の体は二つになる。自らの鞭のスピードに自信をのぞかせる少佐。しかし、ケンのスピードは彼の想像を越えていた。とてつもない速さの蹴りを、少佐はただ無防備に喰らうことしか出来なかった。北斗繰筋自在脚。ケンの意思通りに動く体となってしまった少佐は、自らの鞭で、己の首を締め上げて死んだのだった。夜が明けた荒野に残った数限りない死骸の山に、ケンは不幸な時代の哀しみを見るのだった。| [漫画版との違い] ・ブロウを退治するイベントと、VS少佐以外はほとんどアニメオリジナル ・GOLAN(ゴラン)がゴッドアーミーに改名。 ・バットの要求が、2日分から3日分に。実際に支払われたのは1日半分から2日分に。 ・メチルアルコールが最高級の酒に変更。貢ぎ物が少ないとブーたれた警備隊長にプレゼントする。 ・原作では村人達は奪われた女を取り戻すために護送車を襲ったが、アニメではケンを倒すために村へと向かう少佐の一団を待ち伏せし、不意打ちした。 ・少佐の武器が鋼線から鞭に変更。死に方も首チョンパでなく窒息死。 |
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