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北斗の拳 ジャギ外伝 極悪ノ華
ストーリー キャラクター 流派・奥義



ストーリー紹介


 第63代北斗神拳伝承者リュウケン。彼には幼い一人の息子がいた。数年前、燃えさかる民家の中から救い出されたその赤子は、リュウケンの養子として引き取られ、北斗の寺院で共に暮らしていたのだった。少年の名はジャギ。彼は、育ての親であるリュウケンを実の父のように慕い、また一人の人間として尊敬していた。


 だがある日、ジャギの運命に大きな変革が訪れた。突如リュウケンが、ジャギの「兄」となる二人の子供―――ラオウとトキを連れて帰ってきたのである。驚くジャギに対し、リュウケンはこう続けた。自らがラオウに伝承する『北斗神拳』。それは、リュウケンが生涯を賭けて伝えてゆく己の"全て"なのだと。誰よりも父を愛するジャギにとって、それは許されざることであった。自分も北斗神拳を学びたい!そう願い出るジャギであったが、リュウケンはその申し出を決して認めようとはしなかった。





 ジャギが家を飛び出して一ヵ月後・・・。途方に暮れるジャギの前に現れたのは、夜のハイウェイを駆るバイクチームであった。威勢の良いジャギに見所を感じたボスは、悩めるジャギにこうアドバイスを送った。運命など決まってはいない。俺にはお前の目が”運命を変えたい”と叫んでいるようにみえる―――と。ジャギにとってこれが、ボスと、そしてその妹アンナとの初めての出会いであった。


 雪の降る朝、ジャギは六ヶ月ぶりに北斗の寺院へと戻って来た。己の運命を自らの手で切り開くために。だがジャギのその決意は、更なる壁によって阻まれようとしていた。ラオウの弟トキ、更に年下のケンシロウまでもが、伝承者候補として参入してきたのである。自分が未だ弟子として認められずにいる中、弟となったケンシロウにまで先んじられたことは、ジャギにとって堪え難い屈辱であった。


 そんなある日、北斗寺院に一人の拳法家が訪れた。白蛇拳のシバ。リュウケンの不在を狙って訪れたその男は、次期伝承者候補を倒すことで道場破りを果たさんとする姑息な男であった。「望み通りこの北斗神拳伝承者が相手をしてやる!」そう言って果敢にも挑みかかるジャギであったが、経験の浅いジャギににとって、シバは強すぎる相手であった。だが、敗戦濃厚なその勝負を、ジャギはたった一撃でひっくりかえした。それは、己が北斗神拳を継ぐんだという強い思いが生んだ、”覚悟”の一撃であった。


 北斗神拳伝承者を目指す道。それは明日をも知れぬ修羅の道。リュウケンがジャギに拳を学ばせたくなかったのは、愛する息子に非情な宿命を背負わせたくなかったからであった。しかし、帰還したリュウケンが見たのは、己の愛をも超えるほどの、ジャギの強い"覚悟"であった。これからは父ではなく、師父と呼べ―――。リュウケンがそうジャギに告げた瞬間、運命の歯車はゆっくりと動き出したのであった。





 念願の伝承者候補の一人となり、過酷な北斗の修行の日々を送るジャギ。だがその実力は、徐々に他の三人から遅れ始めていた。それでも伝承者の座を諦めきれないジャギに、リュウケンはある技を授けた。北斗羅漢撃。憎しみ、恨み、妬み、嫉み、其の全てを捨て、真にこの奥義を極る事―――。それがジャギに残された、運命を変えられる唯一の道であった。


 そんな中、ジャギはあのバイクチームの面々と5年ぶりの再会を果たしていた。夜な夜な暴走族のアジトへと訪れ、気心の知れた仲間達と顔をあわせることが、ジャギにとっての唯一の安らぎとなっていた。だがある夜、訪れたジャギの目の前には、半壊したアジトの姿が広がっていた。敵対するチーム「クレージーズ」が、ボスの留守を狙って襲撃をかけて来たのである。攫われたアンナを救うため、クレージーズのアジトへと単身乗り込んだジャギは、今にも強姦されようとしているアンナの姿を目撃する。気付いたとき、ジャギは使用を禁じられた北斗神拳によって、クレージーズ達を全滅させていた。その時、ジャギは初めて気付いた。己が常人の域を超えた、凄まじい力を身につけていたことに。





 自信を取り戻し、北斗寺院へと戻ったジャギであったが、そこではある事件が起きていた。ラオウとトキが、リュウケンに告げず、ケンシロウを南斗十人組手へと挑戦させていたのである。それは二人が、ジャギよりもケンシロウを認めているという意味に他ならなかった。だがその心折れそうなジャギを救ったのは、アンナであった。昨晩のお礼を渡すため、アンナはこっそりと北斗寺院へと訪れていたのである。信じるべきは、他人の言葉よりも、運命を変えたいという自分の声―――。そのアンナの言葉に、ジャギは再び伝承者への道を再燃させるのであった。


 翌日、北斗寺院ではいつものように組手が行われていた。日に日に力を増す羅漢撃で、ケンシロウを圧倒するジャギ。だがその後、一人残されたケンシロウの前に、アンナが姿を現した。彼女は見抜いていた。先ほどの組手の中で、ケンシロウが明らかに力を抜いていた事を。情けをかける事は、ジャギの真剣な想いを踏みにじる事―――。そう言って頬を叩かれたケンシロウは、翌日、その言葉通りにジャギの”想い”に応えてみせた。迷いの消えたケンシロウの拳は、ジャギの実力を遥かに上回っていた。だがそれは、ジャギの力を伸ばす結果とはならなかった。例えようもない屈辱を背負ったジャギは、人知れず北斗寺院から姿を消したのであった。


 5年後―――。北斗寺院へと戻って来たジャギは、有無を言わさずケンシロウに勝負をふっかけてきた。だがそこでジャギが見せたのは、含み針という暗器技と、北斗千手殺という存在しない北斗の奥義であった。勝負は勝てばいい―――。失われたこの5年間に、北斗を目指すジャギの想いは完全に歪んでしまっていたのだった。
 だが勿論、そのような邪法拳を、リュウケンは認めるわけにはいかなかった。時代が、場所が、世界が違ったならば、必ず俺の拳は認められる筈―――。ジャギのその願いを聞き入れたかのように、今まさに世界は変革の時を迎えようとしていた。





 199X年。世界は核の炎に包まれた。強さだけが物を言うこの時代は、まさにジャギが望んだ新世界そのものであった。だが人々を飲み込んだ狂気は、アンナ達にも襲い掛かっていた。ジャギがアンナの店に駆けつけたとき、そこには右腕を切り落とされたボスだけが残されていた。アンナを救えるのはお前しかいない。ボスのその言葉を受け、クレージーズのアジトへとバイクを走らせるジャギ。しかし、既にそこに人影は無かった。自力で逃亡を試みたアンナは、別の場所で捕えられ、男たちの毒牙にかけられていたのだった・・・。


 ジャギがアンナを見つけた時 既に彼女は変わり果てた姿へとなって息絶えていた。ジャギに会いたい一心で北斗の寺院へと訪れたアンナは、石段の上で力尽きていた。例えようもない怒りを胸に、犯人達のもとへ訪れるジャギ。泣き喚くだけのその男に、悪党達の容赦ない散弾銃が打ち込まれる。朦朧とする意識の中で、ジャギは思った。自分は何のために生まれてきたのか・・・何を変えたいと叫んでいたのか・・・・。答えは見つからなかった。だがたった一つだけ、ジャギは確信していた。己の北斗神拳は、この時のためにあったのだという事を。北斗千手殺―――。放たれる無数の拳が、モヒカン達を瞬く間に肉塊へと変えてゆく。それはまさに、この世を統治できる「救世主」が如き強さとして、人々の目に映っていた。


 アンナの仇を討っても、ジャギの心には虚しさだけが漂っていた。だがその時、再びジャギの心に怒りを沸きあがらせる報せが届けられた。あの未熟者だったケンシロウが、次代の北斗神拳伝承者として選ばれたというのである。認められるはずも無いその決定を受け、ジャギがとった行動は、北斗の寺院を爆破するというものであった。狂気に走ったその息子に対し、リュウケンはただ一言告げた。「すまん」と。己を師父と呼ばせたあの日・・・ジャギを修羅の道へ踏み入らせた己の判断が、彼の運命を狂わせてしまったことを、リュウケンは悔やみ続けていたのだった。湧き上がる感情を抑えきれず、リュウケンに向けて拳を振り上げるジャギ。だが次の瞬間、ジャギの身体には無数のケンシロウの拳が叩き込まれていた。秘孔を突かれたジャギの頭が、醜く膨れ上がる。だがそれは、致命の秘孔にまでは届いていなかった。師父の息子をその手にかける"非情さ"を、ケンシロウはまだ持ちえてはいなかった。





 自分は何のために生きているのか。導き出せなかったその答えを、ジャギは遂に手にした。仮面を被り、胸に刻まれた七つの傷を見せながら、その男は言った。「オレの名を 云ってみろ」。弟ケンシロウの名を騙り、その名を地に貶める事―――。それが、今のジャギが生きる意味の全てであった。


 強敵との戦いで非情さを手に入れたケンに、もはや容赦は無かった。拘束具が弾け飛び、頭部を破裂させたジャギに、今最期の時が訪れようとしていた。オレはいつ、ドコで間違えた・・・。遡っても、ジャギにその答えは見つからなかった。ラオウ、トキ、ケンシロウ、そしてリュウケン・・・。忌むべき者達の顔が次々と浮かんでは消える。そして最後に少女の笑顔が脳裏を掠めた瞬間―――、その身体は、断末魔と共に粉々に砕け散ったのであった。
 いくら歪もうとも、ケンシロウにとって兄を倒す事は、あまりにも非情な宿命であった。しかし、ケンにその甘さを捨てさせる切欠となったのは、ジャギが最後に思い浮かべたあの少女―――、アンナとの出会いに他ならなかった。


 数日後―――。砕けた仮面だけとなったジャギの下へ訪れたのは、あのバイクチームのボスであった。己が認め、そして妹が惚れたその男のあまりにも惨めな末路に、ボスは怒りとも哀しみともとれぬ言葉を投げかける事しか出来なかった。生まれ変わったらもっといい男を捜せ。極悪の仮面から生えた、寄り添うように咲き誇る二輪の華に向かい、ボスは最後にそう告げたのであった。


    完



「北斗の拳」と異なる点

・南斗十人組手にトキも同行している。ただし真救世主伝説 ラオウ伝 殉愛の章では、本作と同じようにトキも同行している。

・ジャギとケンシロウの組手(千手殺の場面)が、5年間行方をくらまして帰還したジャギが一方的にケンシロウに勝負をふっかけるという話になっている。故にジャギのほうには秘孔のマークはなく、ケンシロウにアザをつけられる事も無い。

・ケンシロウの伝承者決定を受けたジャギは、原作では修行中のケンに近付いて銃で殴ったりするが、本作ではダイナマイトで北斗の寺院を爆破し、リュウケンに手を挙げようとしたところをケンに撃退され、八悶九断寸止め〜の流れになっている。





・ジャギ、赤子の時に火事に見舞われるが、リュウケンによって助け出される。両親が焼死した為、リュウケンがそのまま養子として引き取る事に。
謎に包まれてたジャギの生い立ちの80%程解明された感じ。そしてやっぱり彼、北斗宗家の血は流れてなかったのね・・・当然だけど。
・ラオウ、人差し指で木を打ち続ける鍛錬を開始。後に他の兄弟達も参加。
いわゆる中国福建省南少林寺発祥の秘伝練功術「一指禅功」だろう。一指で気を操る技を会得するための修行法だ。拳児で読んだ。確かに後々秘孔術を会得するなら必要不可欠な鍛錬であるとは思うのだが、どっちかってえと基礎身体能力を鍛える方が先じゃね?
・ジャギ、アンナらのバイクチームと出会う。仲間となり5ヶ月間共に暮らす(?)
ジャギのバイク好きはこれが原点だったんですなあ。原作で一回乗ってただけでなんで本当に好きかどうなのかは知らんが。
・未だ弟子入りを認められないジャギを差し置いて、ケンシロウが三人目の伝承者候補に。
あれ?ってことはケンシロウってジャギの兄弟子なんじゃね?
・ジャギ、道場破りに来た白蛇拳のシバに対し、自分が次の伝承者候補だと名乗る。ボコボコにやられるが、己が伝承者になるんだという強い覚悟を乗せた拳で逆転勝ち。
ジャギの思いの強さを考慮したとしても弱すぎるだろこいつ・・・そういえば白蛇拳というと、読みきり北斗の斉藤伝鬼が使う憲法として白蛇獄水ってのが出てきたけど・・・・関係ないよね。
・ジャギ、伝承者候補の一人として認められる。しかし他の三人に徐々に遅れだす。
いやついていけてるだけ凄いと思うよ・・・・ちゃんと最後までノルマこなしてたら南斗六聖程度にはなれてたかもね。
・リュウケン、ジャギに北斗羅漢撃を教える。憎しみ、恨み、妬み、嫉み其の全てを捨てたものだけが極められし技。
いやー・・・これジャギに一番向いてない奥義じゃないすか。この理屈で言うと、原作でケンに使ったのは相当レベルの低い羅漢撃ってことになるよね。憎しみ恨み妬み嫉み全部フルで篭ってたし。
・リュウケン、巨大な11本のローソクに火を灯してジャギの誕生日を祝い、数珠を贈る。
11本ってことはこのとき11歳っていうことか・・・考察に役立つかな?
・ラオウ、リュウケンには内密にケンシロウを南斗十人組手に挑ませる。
そうかぁ、ジジイにはナイショだったのかあ。でも考えたら十人組手って、負けたら死ぬっていうルールからみても道場破りみたいなもんだしな。北斗と南斗の争いを好まないリュウケンがこんなのに参加させるのは変だもんな。
・ユリア、南斗十人組手に挑むケンシロウの身を案じて北斗の寺院へ。トキはそんなユリアが、北斗と南斗の未来を握っている存在である事を知っていた。
本作ではかなり影の薄いトキさんですが、どうやら重大な秘密をご存知の様子。しかしこの時のユリア何歳だよ。ケンが中学生くらいだから、ユリアもそれ位の筈なんだが10超えた歳で鞠遊びとかするかね・・・
・トキ「リュウケンにはボクから伝えておくよ。コワーいラオウ兄さんの事はボクじゃなきゃダメなのさ!」
おまえそんなキャラだっけ?師父のこと呼び捨てだし。
・ジャギ、北斗羅漢撃を自分のものにする。ラオウすら認めるその拳で、ケンシロウを圧倒。
多分このときが人生のピークだったな。2003年阪神の藤本みたいなもんだな。
・アンナ、自らの夢を叶えるよう頑張ると宣言するが、その夢が半分しか叶わない事を憂う。
意味深な台詞だったわりに、結局その夢がなんなのか、答えは明かされてない。2つの願いのうち、1つしか叶わないと思ってたのか?叶う夢ってなんだ? 叶わない夢ってなんなのさ?後にお星様(死兆星)に、いつまでもジャギと一緒にいられるようにと願いをかけるんだが、まさかそれのことなのか?
・アンナ、組手中に手を抜いたケンシロウにビンタ。ジャギへの侮辱だと叱咤する。
なんでこの娘そんな事判るんだ。そいやケンにも気配悟られる事なく近付いてたな。おまえ何モンだよ。モヒカン団に捕まったときも、三人倒して逃げてたし・・・結構強いのか?
・ジャギ、本気になったケンシロウに圧倒され、5年間その行方をくらます。戻ってきてのケンシロウとの勝負で、含み針や北斗千手殺といった技を披露する。
この歳から5年間って、受験で言えば3年の夏くらい大事な次期ですよ。それを含み針の修得てなもんに時間費やしちゃ、そりゃ差も広がるよね。しかしもう少し昔のジャギならこんな簡単に投げ出さなかったはず。これはジャギが大人になるにつれ「父リュウケンに認めてもらうためにがんばる」という想いが薄れてしまったのが原因なのかしら。
・ジャギ、屋外でまともに核爆発の爆風を受けるも、特に怪我無し。
たまたま爆心地から遠いところにいたのだろうか・・・。
・リュウケン、ラオウと次期伝承者についての密約を交わす。
これが何なのかは語られていないのだが、もしやリュウケン外伝の中で交わした「己とラオウとでケンシロウという救世主を作り出す」という約束を意味しているのだろうか。まあ向こうじゃその後直ぐリュウケン死んでるので繋ってるとは思えないが。
・トキ、ケンシロウ等と共にシェルターへ。自分だけ被爆し、北斗の事をケンシロウに託す。
シェルターに行く直前から出てくる後までの間にケンがめっちゃ成長してるううううう!!!!!二週間の間に何があったんああああああ!!!!!!

核直前

核直後
・アンナ、再びクレージーズにさらわれる。逃亡を図るも捕まり、輪姦される。
世界が核の炎に包まれて、いのいちばんにアンナを拉致しにいくってことはこいつらよっぽどアンナとヤりたかったんだな。これはもう愛だな。
・アンナ、北斗寺院の石段で、ケンシロウをジャギと見間違えながら死亡。
ジャギとアンナのこんな無惨な別れのシーンを目撃してるのに、ケンさんよくこのあとジャギにあんな酷い事できたよなあ。倒す事が愛だからかなあ。
・ジャギ、モヒカン団に散弾銃で撃たれる。
この水平二連散弾銃、後にジャギが使う奴かな。こいつからパクったのかしら。
・ジャギ、北斗千手殺でモヒカン団を瞬殺。全員を秘孔で爆死させる。
なんだ、秘孔突けるんじゃん。それどころかこれ凄いぞ。突きの多さでジャギの身体がみえなくなっちまってる。こりゃもう無想転生、蒼龍天羅、千手殺で北斗三大究極奥義だな。
・ヘルメットの男、ジャギの強さを見て救世主だと確信。部下になる。
この人、原作でも伝承者がケンシロウになった事を伝えに来る奴だね。アンナの墓作ってるところを見ても、そこまで悪人じゃなさそうだ。最後まで生き残ってるし。
・ジャギ、伝承者がケンシロウに決まったことに納得できず、北斗寺院を爆破。
確かにあの寺院、原作でも核戦争〜伝承者決定までは存在しているのに、皆去った後は登場しないもんな。全部ジャギが焼いちゃったからだったんだな。
・ケンシロウ、ジャギを倒した事で、兄と戦わねばならない宿命の辛さを痛感する。
一応ジャギにも一片の情は持ってたみたいですね・・・でも強敵入りはできません。残念!
・砕けたジャギの仮面から、寄り添うかのように二本の花が咲く。
これはあの世でジャギとアンナが一緒になれたのだという意味なのか、それともタイトルの「極悪の華」を表したものなのか、もしくはナウシカのパクリなのか。






現代編

各話の冒頭に数ページだけ描かれるミニストーリーの紹介。主に現代のジャギ(仮面を被っている頃のジャギ)のエピソードが描かれている。


第1話

捕えられた村人は、仮面の男の胸にある七つの傷を見て、こう答えた。「救世主ケンシロウ!」だが次の瞬間、その村人は「救世主」の散弾銃によって頭を吹き飛ばされていた。男の正体はジャギ。ケンシロウの名を騙り、その名を地に落としめんとする、ケンシロウの兄であった。
数刻後・・・殺された村人の弟が、通りかかったマントの男にこう告げた。犯人は北斗のケンシロウだ―――と。だがその男こそ、本物の北斗神拳伝承者、ケンシロウであった。
その頃、アジトに戻っていたジャギは、胸の傷の妙な疼きを感じていた。胸に刻まれた北斗の星が、最も憎き男の接近を敏感に感じ取っていたのだった。

[感想]
胸の傷ってそんな機能あるんだ・・・。ケンに付けられた傷とかならオカルティック的にもなんとなく起こり得そうな現象なんだが、これ自分でつけたやつだしなあ・・・。これも北斗のお導きなのかね。ジャギも晴れて北斗の一員ってことだな。
第2話

見上げるほどに高く積まれた死骸の山。その頂上に腰掛けるジャギは、村の最後の生き残りを生かしたまま野に放った。「ケンシロウ」の悪行を世に広めさせるために・・・。

[感想]
北斗の拳のアニメ110話を思い出す。
第3話

村人たちを捕えるジャギの前に、一人の拳法家が現れた。村人たちの解放を要求するその拳法家は、同じ道を往くものとして、ジャギと拳での勝負を所望する。だがジャギが申し出を受けた次の瞬間、男の身体は銃によって風穴を空けられていた。どんな手を使ってでも勝てばいい。それがジャギの拳法家としてのモットーであった。

[感想]
すごい威力だなこの散弾銃・・・胴にものすごいでかさの風穴空いてるぞ。こりゃもうどっちかというとマグナムだな。
第4話

ゼッケンをつけさせた村人達を逃げ惑わせ、それを銃で狙い撃つ―――。あまりにも非道なゲームを愉しむジャギであったが、その中の一人の老人の顔に、ジャギは言われもない苛立ちを覚えた。彼の顔は、かつて己が師父と読んだある男の面影があった。

[感想]
こっから本編のリュウケンのアップに繋げる演出は凄いなあ。ドキッとする。それにしても背中にショットガン2丁背負ったジャギ、かっこよすぎるだろ。
第5話

血を欲し、酒を飲み、肉を喰らい、女達は輪わす・・・。今日もまた、ジャギ一味に襲われた村では、そんな悪の宴が開かれていた。だがそんな中でも己を本名で呼ぶ部下の声には、ジャギは敏感に反応した。ジャギがこんな酷いことをするはずがない。オレは極悪非道のケンシロウ―――。

[感想]
「今度間違ったらぶっ殺すぞ」!」って言われた部下がシュンとしてるけどどっちかというと殺されなくて良かったと安堵すべきシーンだよね。

第6話

ジャギ達が見守る前で行われる、「ジャギ胸像」のお披露式。製作者であるメガネの男は、揉み手をしながらこう言った。「ジャギ様!ゲージュツはバクハツで・・・」。しかし次の瞬間、男は文字通りにその身体をバクハツさせた。極悪非道の「ケンシロウ」の前で、男はあまりにもジャギの名を連呼しすぎてしまったのだった・・・。

[感想]
バンチじゃ胸像のコマに「崇めよ」って文字入ってたんだけど、単行本では消されちゃってました。何故だ・・・
第7話

無し
第8話

ジャギの部下に絡まれる少年、アキ。助けに入った老人は、アキを庇おうと必死でこう言った。「本当に良くできた弟なんです!」。だが皮肉にもその言葉が、静観していたジャギの目の色を変えてしまった。兄より優れた弟などそんざいしねえ!髪の毛を掴まれ、引きずられるように連れて行かれたアキは・・・

[感想]
ほとんど原作と一緒で、特に面白いポイントは無し。
第9話

眼下の街を見下ろすシンに、ジャギは言う。ケンシロウの甘さではこの世を生き延びる事は出来ない。ユリアが誰かのものになってしまう前に、奪ってしまえ―――。ユリアへの愛を諦めきれないシンの心を、ジャギの言葉が侵食する。それは一人の男を狂気に走らせる、悪魔の囁きであった。

[感想]
これも原作と全く一緒。ジャギの胸に七つの傷が無くて、一安心。
第10話

かつて北斗の道場に乗り込み、圧倒的な力でジャギを一蹴した巨漢フドウ。命の尊さを知らぬその"鬼"の前では、あのラオウですら動く事すらできなかった。そして今、ジャギの肩には、当時フドウが身につけていた鎧を模した棘付の肩当が装着されていた。

[感想]
こいつはたまげた!まさかジャギの心の師匠がフドウだったなんて・・・善人への改心ぷりを見たら、さぞかしジャギもショックだろうなぁ・・・改めて原作を見比べてみると、ホントだ似てる。よくこんなネタ思いつくなあ。
第11話

時を経て長兄ラオウとの再会を果たしたジャギ。だが漆黒の悍馬に跨るその男は、いまや覇行を目指す男「拳王」へとその名を変えていた。ならば俺も覇行のために名を捨ててやる!その瞬間、ジャギという男は死に、新たに極悪非道の男「ケンシロウ」がこの世に生まれたのであった。

[感想]
ラオウが拳王にかわったように、ジャギもケンシロウにかぁ。上手いこと言うな。
第12話

巨大なチェーンソーを振り回しながら、荒野にバイクを走らせるジャギ。背後に気配を感じたジャギが振り向くと、そこには今は亡きアンナが座っていた。彼女の望むがまま、更にスピードを増したバイクはどこまでも荒野を疾り続ける・・・

[感想]
でも最終話じゃアンナの名前、思い出せてなかったよね。まあ直前にノーミソとびだしちゃってるから仕方ないけど。
第13話

アジトの中に幾度もジャギの叫び声が響き渡る。己に短剣を突き刺す度、凄まじい痛みがジャギを襲い、それは憎しみに変わっていった。胸に刻まれた七つの痛みによって、今ジャギは、己が最も憎む男ケンシロウへとその姿を変えたのであった。

[感想]
あの傷、短剣でつけたの!?でも南斗聖拳の切り口を再現するなら指より刃物のほうが近いという可能性はあるかも。
第14話

無し
最終話

無し
単行本上巻発売直前 特別読み切り「悪ノ花道」

ケンシロウの秘孔による頭部破裂を免れんと、己の頭に拘束具を取り付けるジャギ。頭に何本もの釘を突き刺すその行為は、正気を失わせるほどの激痛となり、それは幻覚となってジャギの前に現れた。ジャギの目に映っていたのは、己の頭に爪を食い込ませるおぞましい死神の姿であった。部下をその化物と見紛い、銃で撃ち殺したジャギは、血みどろのなかで更に頭に金属を打ちつけてゆく。完成したその仮面は、先ほどの死神をモチーフとした、"あの"ヘルメットであった。

[感想]
なるほどー。あのメットはジャギの妄想の中の死神をモチーフにしてたんだね。どっかのヨーヨー使う人のを真似したわけじゃなかったんだね。