葉 子栄
ようしえい
登場:蒼天の拳(第10話〜)
蒼天の拳REGENESIS
肩書:葉の息子
CV:佐藤雄大(アニメ蒼天の拳)
渡部明乃(REGENESIS・ぱちんこ) |
青幇の幹部である
葉の息子。印紙の無い阿片を売っていた罪で
紅華会の男に殺されそうになったが、
拳志郎によって救われた。その後、拳志郎の鞄を盗んで帰宅したが、その匂いをたどって拳志郎が家に訪れたため、結果的に葉と拳志郎を再会させる役割を果たした。
その後は拳志郎や葉と行動を共にし、折れた拳志郎の腕を固定するための工具をかっぱらってきたり、
呉東来の構える銃を叩き落したりするなどして活躍した。
『蒼天の拳REGENESIS(アニメ)』では、政府軍の爆撃から自らをかばったことで、潘光琳が死亡。それを受け、以降はさらに青幇の一員としての自覚を持つに至った。
エリカを狙う組織「
ジェネシス」が現れた際には、一人でその後をつけるなどしている。
4年後、体は大きく成長。父親直伝の二丁拳銃を修得している(自称)。拳志郎達が移住していたインドネシアへと赴き、「ジェネシス」の情報を伝達。父に代わり御大・
潘玉玲の側近として付き従う一方で、そこで出合った
緋鶴に一目ぼれ。告白するも、全く聞こえておらず、玉砕した。帰国後は青幇入りした
田楽伝と
河馬超の兄貴分として、ジェネシスの上海支部の壊滅へと乗り出した。
出てきた瞬間から「バットやん」と誰もが思い、実際そんな感じだった人。年齢もほぼ一緒だし、初期はただのコソ泥だったという点、そして(回想を除けば)主人公に次いで長く登場しているキャラクターというのもバットと一緒だ。
ただ、バットが物語の中で著しく成長したのに対し、子英にはそれがほぼ無かった。それは時代や置かれた環境が違うというのもあるが、子英が拳志郎の死闘を一度も目にしていないのも大きな理由だろう。ケンシロウがラオウ様との最終決戦をバットとリンに見届けさせたのは、己の戦いを通して戦士の生き様、死に様を伝えたいという意図があってのこと。それつまり、二人が次の時代を担って行く存在である事をケンシロウが認めた証でもある。しかし、子英にはその役目は与えられなかった。それは子英が器不足だったというわけではなく、彼の強さへの欲求を刺激する事が、彼自身を危険に晒すかもしれないと考えたからなのかもしれない。当時の中国はバリバリの銃社会。そんな世界で拳ひとつで戦うには、それこそ北斗の門派クラスの強さが必要になる。それでも格闘術を身につけておいて損は無いかもしれないが、その強さが変な自信を生み、いつか子英に無謀な選択をさせてしまうやもしれない。それこそ北斗神拳の本気の闘いを目にし、銃弾をも回避する超人的な動きを知る事は、子英が持つ「常識の物差し」を狂わせてしまう危険があるのだ。
だから、子英はあれでいいのである。このまま青幇の大幹部の息子として、少しずつ組の運営に関わっていき、ゆくゆくは玉玲の跡目を継いで青幇の弊主なればよいのだ。彼には潘兄妹のようなカリスマ性は無い。だが変わりゆく中国情勢の中で青幇が終わりを迎える時、機転を効かせて組を別の形で時代の波に乗せて行けるのは、彼のような小狡さを持った人間なのだ。ケンシロウの闘いを眼にしたバットがその強さを目指したように、拳志郎とその朋友達の絆を目にした子英は、誰よりも友情に厚き、そして頭の回転の速い奸雄へと成長していけばよいのである。
最後に、彼に一つだけエールを送らせてもらうなら、頑張ってエリカを捕まえてもらいたい。後々この國がとんでもない事になる元凶と言っていいジュウケイなんぞに負けないでほしいと、私はそう願う者である。