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スコルピオ



登場:原作(20話)
肩書:ウォリアーズの一員
流派:ボクシング

 ジャッカル一味のメンバー。かつてプロボクサーだった男。

 トヨの村を占領するも、ケンシロウが来たことで退却を指示するジャッカルの判断に異を唱え、自分がこの男を倒すと宣言。得意のボクシングで殴りかかったが、北斗断骨筋によって腕の秘孔を突かれ、腕の先から徐々に骨が折れていき、最後は顔面を陥没させながら「あべし」と断末魔を残して死亡した。

 TVアニメ版には登場していない。

 キャラクター名は、『北斗の拳ONLINE』準拠。








 「ひでぶ」と並ぶレジェンド断末魔「あべし」を生み出した男としてもっと注目されていいはずなのに、何故かTVアニメ版でカットされるという憂き目にあった男。それがスコルピオだ。彼が登場するアニメ11話は、タキとケンシロウの出会いからトヨが死ぬまでという原作の4話分を一気に凝縮した回であるため、尺の都合でやむなくといった事情があるのだろう。ならば謎なアニオリ回をもっと減らせばよかった気もするのだが。


 カットされた原因の一つに、当時はまだ「あべし」がフィーチャーされていなかった点も挙げられる。アニメにおいて「ひでぶ」は、第1話のジードを始め多くのキャラが叫んだが、「あべし」は一度もまともに使われていないのだ。


 「あべし」が注目されるようになったのは、ファミコンの初代「北斗の拳」が切欠と思われる。ケンシロウが「あべし」を取るとパワーアップするという斬新すぎるゲームシステムが、当時のプレイヤー達の爆笑を誘い、その三文字を一気に有名にしたのだ。

 その後もSFC「北斗の拳5 天魔流星伝 哀★絶章」でザコが必ず叫ぶ断末魔として起用されるなど、どんどん「あべし」の知名度は上昇。やがて「ひでぶ」と並ぶ北斗の拳の看板断末魔として知られるようになった。

 だが有名になったのは「あべし」のみで、その生みの親であるスコルピオはいつまで経っても無名のままだった。そりゃそうだ。だって数々の作品の中で「あべし」を叫んでいるのはスコルピオじゃない別の人ばかりなのだから。