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ゴジバ



登場:原作(33話)TVアニメ版(26〜29話)
肩書:牙一族
武器:剣
CV:田中康郎


 牙一族の中で一番の切れ者。マミヤを人質に取られても強気なケンシロウに対し、そんなものはハッタリだと断言。顔に唾を吐きかけたり剣の切っ先で突いたりするなどして挑発した。しかしケンシロウからは思いっきり反撃を受け、顔面をボコボコに殴られて爆発四散した。

 TVアニメ版では、牙大王からの命でケンシロウとレイの肉親を捜索し、アイリの情報をキャッチ。その他、兄弟達を弔うための生贄を拐うために部隊を率いて出陣したり、マミヤやアイリを的にしたナイフを投げを披露する役目も与えられた。倒される場面では、一度連続拳を喰らった後、追い打ちで再び連続拳を喰らわされるという執拗なボコられ方をされている。




 野生丸出しの牙一族の中においては、かなりの知恵者という設定になっているが、その割にはやられ方がバカすぎる。確かに女を人質に取られれば、普通は手だしは出来ない。ケンの強気がハッタリと考えるのは当然だろう。だが相手は最強の男。読みが外れた瞬間に死が確定するわけだ。そのハイリスクを考えれば、万が一のことを考えて弟にやらせれば良かったのではないか。


 だがおそらく彼は、そうせざるを得ない状況にあったのだと思われる。理由はケマダの存在だ。ケマダは弟達からかなり慕われる兄貴分であった。そのリーダーシップと優しさで弟達の羨望を集めていたのだ。しかしゴジバにはそれがなかった。頭はキレても、その陰湿な性格ゆえに、弟達から憧れられる存在ではなかったのだ。
 しかしケマダは先の戦いで戦死。空白となった若頭の座は、絶対に自分が座りたい。そう考えたゴジバは、北斗の男に近付き、挑発を繰り返すことで、己の漢気を弟達に見せつけようと考えたのだ。

 一枚岩に見える牙一族の中にも、こうした複雑な人間関係、跡目争いが存在し、それに固執しすぎたが故に、彼は命を失ってしまったのである。



 ただ、あえなく死んだように思えて、彼はその勇気と引き換えにある「結果」を残した。実は牙一族の中でケンシロウを流血させたのはゴジバだけなのだ。マダラでや牙大王でも出来なかった偉業を彼は成し遂げているのである。だから何だって話ではあるが。