幻闘南斗日記三回目。
今回で初めて6人が一同に介するので、ここで性能についての感想をば。



　シンの性能は、ハッキリ言って残念の一言。前作「北斗無双」で、同じく不遇な扱いだったケンシロウが、今作で凄まじい進化を遂げていただけに、このシンにも相応な強化が期待されたのだが、KTから下されたのは、まさかの現状維持であった。
どうやらあちらさんは、「ゲームの評価はメインキャラの操作性で決まる」と判断したらしい。シンの性能なんて誰も気にしないからほっとけってなもんなんだろう。まあ、その通りだけどさ・・・
相変わらず攻撃範囲が狭い、攻撃が直線的すぎる、見切り後の空中コンボが繋がらない等、あらゆる面で不満が多い。先の早熟ランキングの時に語ったように、比較的パワータイプのキャラクターに設定されているのは嬉しいのだが、ハッキリ言ってプレイしていてもその恩恵は全く感じられない。あれ正確なの？ちゃんと反映されてる？


　レイは、伝説編でも語った通り、ほぼ前作からの据え置きな感じ。全体的にスローモーだった前作の中でも十分素早い立ち回りを披露していたキャラであるが故に、強化は必要ないと判断されたのだろう。逆に弱体化されていてもおかしくないくらいだ。
新技として加わったR1でのダッシュ切りも、一箇所に留まる事が危険な今作においてはかなり有効な技となっている。モブ敵将には一撃必殺の飛翔白麗もかなりの神奥義であり、文句のつけようがない。
ただ個人的には、奥義の中から南斗鶴翼迅斬が無くなっていたのがいただけない。あれ大好きだったんだよなぁ。近年クンフー映画のワイヤーアクションっぽくてさ。


　シュウのほうの性能はイマイチ。伝説編で初めて触れたときはその感動故に気付かなかったが、いざじっくり使ってみると、いろいろ粗が見え始めた。
どこが不満かといわれれば、やはりリーチの短さに尽きる。手技主体の他の南斗拳士より、足技主体のシュウの方が攻撃範囲が狭いというのはこれ如何に。短足か？短足だからなのか？
あと、伝承奥義の地味さもいただけない。初期装備の烈脚空舞はいいとしても、それ以降に覚える奥義がどれも地味目なのだ。トキが通常攻撃として使うことのできる連続胴回し回転蹴りとか、おもっくそ蹴り上げるだけの技とか、あとなんか誘幻掌も意味不明な技になってたりとかして、不満は多い。R1で白鷺剛脚っぽい技が出るのを知ったときは興奮したが、威力が低い上に、プレステ版のような無敵時間も無く、全く使いどころがない。
良いところは、伝承奥義が終わってからの硬直時間が短いためにそこから再びコンボにつなげられる点と、□□△を連続で出すだけでかなりハメれるという所だろうか。


　ユダは、自分の感覚的にはかなり恵まれているほうだと感じた。若干リーチは短いが、闘気の刃を飛ばし続ける強攻撃が普通に強い。弱ボタン連打で出るラッシュは、敵陣の間をすりぬけながら切り裂いていくという、まるでレイのお株を奪うかのような華麗さで格好いい。
R1で出る固有体術（ダッシュ斬り）が特にお気に入り。技自体は対した事ないが、敵に当てると巨大な唇の幻影が現れ「オレハフツクシイ！！」とユダが叫ぶという馬鹿技なのだ。のたまい中は隙だらけとなるが、その後一定時間攻撃力が増し、伝衝裂波っぽい闘気刃を連続で飛ばせる回数が倍近く増えるというトランスモードに突入する。こういうシステム、いいなぁ。好きだなあ。


　サウザーも、やはり他のキャラ同様、前作からの変化は然程見受けられなかった。ま、世界一位なのだから、別に新技など必要あるまい。前作も十分強かったし。
気になる点と言えば、見切り後の空中コンボが若干繋がりにくくなっているような気がするのと、あと攻撃を出してる時に「死ね！死ね！」と煩いことくらいか。（本当にそう言ってるのかはしらんが）。
あとサウザーと言えば、前作のジャンプ→□で出る両足着地ドシンが超気持ちよく、小ジャンプでそれを繰り返してのフルメタルキョンシーごっこがすげえ楽しかったのだが、今作でジャンプ自体が撤廃されて出来なくなったのが哀しかった。


　フドウはもう「でかいことはいいことだ」の一言に尽きる。
とにかく気持ちいい。□□△（タメ）で出る超・でんぐりがえりを出してるだけで十分な威力と迫力。他の南斗聖拳拳士たちを使って、ちまこい腕でせっせと切り裂いているのがアホらしくなるような感じだ。
正直言って、こいつに関しては、もう少し動きを緩慢にしてもよかったのではないかと思った。あのガタイで他キャラと遜色ないスピードで暴れられたら、そりゃ強いって。もともとのフドウの強さも考えると、ちょっと優遇されすぎな気がしました。


そんなこんなで本編いきます。

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	の章（二話） の章（四話）
	「天狼の襲撃」

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199X年、世界は核の炎に包まれた。

世界は暴力が支配する時代となり、北斗の長兄ラオウ様は、自らの名を世紀末覇者 拳王へと改め、恐怖で世を支配せんと覇道に乗り出していた。



一方、南斗もまた動き出していた。
六星の男達は、戦争後の対応を協議するため、とある場所へと集結していた。



六星が集結！？こ、これはまさか・・・・

伝説の南斗六星会議！？




前南斗水鳥拳伝承者ロフウへの対応を決めるため六聖拳の主だった面子が顔を揃えたというのに結局導きだされた結論が「放置」というレイ外伝の中で最も不要だったシーンとして名高いあの六聖拳会議が再び！！

でもレイ外伝の時はもう六星崩壊してたけれど、今回のはまだ崩壊前だから、それほど不自然な展開ではないよね。しかも今回は、あの時不参加だったレイもシュウといる完璧な面子だし。うん、これならいいんじゃないかな。



しかし、会議とは言っても、その内容は茶番にすぎなかった。和平を唱えるシュウとレイだけが声を挙げる中、リーダー格であるサウザーは、目を瞑ったまま、ただ無言を貫くのみであった。



目を瞑る・・・・というよりは
白目剥いてるようにしか見えん。





と、その時、この軍議の場に、敵軍が迫っているとの報せが入れられた。
南斗六聖拳が5人も顔をそろえる場に侵攻してきた、その愚かなる軍団を率いていたのは、まさかのリュウガであった。


ええっ・・・
ジード等のような無鉄砲集団ならともかく、相手の力の見極めが趣味であるリュウガさんが、なんでこんな敗北必至な戦を・・・拳王軍の斥候のようなものなのか？

しかし、相手の理由などどうでもよかった。
やはり俺たちに似合うのは、会議室よりも、血漿に染め上げられた紅き戦場！
事件は会議室で起きてるんじゃない！現場で起きてるんだ！
拳法家としての本能に突き動かされるかのように、嬉々として戦場へと躍り出る、拳を極めた五人の男達。



前作「北斗無双」幻闘編での南北戦争以来となる
南斗ゴレンジャイがここに復活！！
なんでシンとレイが見切れてんねや！なんでや！




そんな中、勝利揺るぎない南斗軍に、更なる援軍が加わることとなった。
そう、ねじ込まれ要員こと山のフドウである。
彼はリハクからの勅命により、南斗六星達の監視を行っていたのだ。

実質上の６対１の戦い。
もはやどう転んでも南斗チームに負けは無い―――。
そう思われた戦であったが、開戦から僅か１分40秒後、1人の男からの救難信号が発せられた。


　　　


…もう邪魔だから帰ってもらえます？

勝手に参加して勝手に死にかけられても困るんですけど。






戦は、飛び入りゲストの死というハプニングはあったものの、戦前の予想通り、南斗軍の大勝に終った。結局リュウガの真意は不明のままだ。何しに来たんだあいつは。


その後、六人は各々の思惑を胸に動く。

これを機とみたサウザーは、ユダに命じて南斗六聖拳の崩壊を誘発。自らを聖帝と名乗り、覇道へと乗り出す。だがそのサウザーの動きをあらかじめ予測していたシュウは、既にレイに協力を要請するなどして、乱を食い止めるための戦力を整えていた。
どうでもいいけどレイがシュウにタメ口な事に違和感を感じる。
レイ外伝でもタメ口っちゃタメ口なんだけど、年上であることを意識した、若干敬いの入った喋りになってるんだよなあ。あの方が自然な気がする。年齢差を考えると。


一方、乱世を待ち望むユダは、ラオウ様とサウザーだけでは飽き足らず、シンにもその一端を担わせんと画策していた。シンのユリアへの想いを見抜いていたユダは、それとなくケンシロウとユリアの現状を知らせることで、シンの中に燻るユリアへの想いを焚き付けようとするのであった。
なんか少女マンガによくいるよな、こういう事するキャラ。


フドウは、リハクを始めとする他の五車星たちに状況の報告へ。北斗南斗が一体となったときに天下は平定される―――。ケンシロウとユリアが一緒にいる今は安全だが、この乱世の中ではどうなるかわからない。自分達は将であるユリアのために、そして姿を消したジュウザのためにも、彼等は己が五車の宿命に殉ずる覚悟を決めるのだった。
ケンとユリアが引き離されたから本格的に乱世になったのかよ！
もう紐で結んどけよ。

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	の章（三話） の章（五話）
	「南斗大戦」

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シュウの予感はすぐに現実のものとなった。

ユダが南斗23派を引き連れてラオウ様のもとに走ったのを期に、サウザーもまた混乱する南斗の派閥を纏め上げ蜂起。

これに伴い、ついこないだ団結してリュウガ軍を追い払ったばかりの南斗ゴレンジャイは、チェッカーズ並のメンバー内確執により、解散の時を迎えたのであった。





一方、そんなサウザー率いる乱世派に、反旗を翻す者達もいた。
シュウとレイを筆頭としたその南斗の和平派達は、乱世派が本格的に動き出す前に食い止めんと、サウザーの街に向けて出陣する。

一見、和平派が不利に思えあるこの戦・・・
だが彼等のもとには、強力な援軍が駆けつけていた。
慈母星の使いである山のフドウ。
そしてシンもまた和平派としてこの戦に参戦してきたのである。



２対４対の戦いとなってしまっては、流石のサウザーの軍も劣勢に回らざるをえず、やがて戦は和平派の勝利という形で幕を閉じた。
どうでもいいが、一応いまのところ拳王様の下に走ったことになってるユダがこんな表だってサウザーと共闘してたらアカンと思うのだが。
まあもともとバレバレだし、別にいいのか。



そしてその後はお馴染みの個別エピソードへ。

フドウは、乱世が加速する時代の危うさをユリアに警告するため北斗の道場へ。
だからオマエは軽々にそこ訪れたアカンって。
そんなフドウに対しユリアは、カレシとの蜜月を邪魔されたくないからという理由からか、もう自分のことは心配しなくていいから幼い子供たちを守ってあげてくださいと、それらしい事を言って御邪魔虫を追い払うのであった。


レイは、超優良助っ人であるシン内野手を相手に、今後もサウザーを止める為に力を貸してほしいとの残留交渉に臨む。だが、一度崩壊した六聖拳の亀裂は、もはや誰にも止める事は出来なかった。この乱世において、サウザーのやり方は果たして間違っていると言えるのか―――。自らもまた圧倒的な力をもつ男の一人として、力を行使でも手に入れたいものがあるシンにとって、サウザーの生き様はむしろ自らの指針となっていたのであった。


そしてシュウは、たった一人、敵の総大将であるサウザーのもとへ。
玉座に座るサウザーを、背後から襲うことはできた。だがシュウはその方法を選ばなかった。仁星である自分では、将星であるサウザーを倒すことは出来ない。だがそれ以上に、シュウはサウザーの行為の裏にある、師オウガイへの愛を知っているが故に、彼を殺すことはできなかったのである。そして、それを成すことができるのは真に愛を持つもの・・・ケンシロウであることを、シュウは見抜いていたのだった。



それって要するに

「サウザー倒せんこともないけど
　殺すと寝覚め悪いから
　ケンシロウにやってもらうわー」

ってことぢゃねーか
自分でやれ自分で。