ストーリー | キャラクター | 流派・奥義 |
![]() ガルダの目的。それは、南斗最後の将と呼ばれる者の首を獲り、その座を奪い取ることであった。将の行方を追うガルダは、かつてカサンドラの獄長ウイグルのもとを訪れ、将の居城の場所を示す地図を受け取っていた。だがそれは、南斗の者にしか謎を解けぬという、白紙の地図であった。南斗を冠する拳の使い手であるにもかかわらず、その秘密を解くことができなかったガルダは、ただあても無く各地を彷徨うことしかできずにいたのであった。 訪れた街がまた空振りに終わったかと思ったその時、ガルダに向けて小便をひっかけようとする男が現れた。ふざけた事をするその男に激怒するガルダは、渾身の拳を繰り出すものの、相手はその攻撃を華麗にいなし、さっさと逃亡。怒りの収まらぬガルダであったが、次の瞬間、白紙であった地図に突如絵が浮かび上がってきた。男の逃げた窓から差した慈母星の光・・・南斗を導くその光こそが、将の居城への導きでもあったのである。結果的に自らに謎を解かせたその男との出会いに運命を感じるガルダ。だがその男の正体が、ガルダが忌み嫌う南斗の将、その守護星である五車星の一星を担う雲のジュウザだった事に、彼はまだ気付いてはいなかった。 |
ガルダが将の居城をつきとめたとの知らせは、拳王の耳にも届けられていた。ガルダの素性を量りかねるリュウガは、この事実を危惧するが、拳王が興味を持っていたのは南斗の将の方であった。拳王が覇道を成すための最後の一片。それが南斗最後の将という存在なのであった。 ![]() その時、ガルダの前に一人の男が飛び出してきた。男は、風の旅団を率いる五車星の一人・風のヒューイであった。鋼鉄をも断ち切る真空の拳で、ガルダに戦いを挑むヒューイ。しかしガルダの南斗神鳥拳は、全てにおいてヒューイの力量を上回っていた。南斗神鳥拳奥義 輝翔斬で吹っ飛ばされ、あえなく戦闘不能に陥るヒューイであったが…… |
たった一撃で敗北を喫したヒューイ。だがガルダは、その命を奪おうとはしなかった。生きて己の無力さを、そして無能な将の配下である悲運を呪わせるために。 ![]() その頃、リハクより召集を命じられた山のフドウもまた、将の居城へと向かっていた。そんな彼の前に偶然現れたのは、同じ五車星の一人、雲のジュウザであった。同じ宿命を持つ者として、ジュウザを無理矢理トラックに同乗させようとするフドウ。しかし束縛を嫌うジュウザが、その頼みを聞き入れるはずも無かった。ガルダ一人に倒されるようであればその程度の器であったということ。その程度の"男"に命をかける価値はあるのか―――。そう言って再びジュウザは荒野に姿を消したのであった。 |
![]() 仕掛た無数の罠を突破されたリハクであったが、彼にはまだ秘策が残されていた。仕掛けによって床に張り巡らされた大量の水。それを利用して戦うという"海"のリハク独特の戦法の前に、想定外の苦戦を強いられるガルダ。噴き上げられた水に視界を奪われたガルダが、無防備となったその瞬間、彼の体にはリハクの両手が突き刺さっていた。だがそれはガルダの目論見通りであった。自らの体に突き刺さる腕をしかと掴むことで、リハクを捉えることに成功したガルダは、奥義 輝翔千烈弾によって勝利をもぎとったのであった。 |
風、炎、海が倒れても、まだ五車の星は死んではいなかった。体当たりで壁もろともガルダをフッ飛ばし現れた、山のフドウ。更にはヒューイ、シュレンも駆けつけ、一気に数的不利に立たされるガルダ。しかし、それでもガルダの意思は揺らぐことは無かった。無力なる南斗の将。かつて己達が住んでいた南斗聖拳の村が滅びたのも、この乱世に動こうとしないのも、そして今、自分ひとりにいい様にされているのも、全ては将に力なき故―――。南斗の影としての宿命を全うした母ビナタの死を無駄にする将への怒りが、ガルダを突き動かしていたのだった。苛烈を極める戦いの中、ガルダは叫ぶ。「力が全てでは無いなら見せてみよ将!真の平定を!」その叫びに応えるかのように、遂に南斗最後の将がガルダの前へと姿を現したのだった。 ![]() 母が死をかけてまで守り抜こうとした南斗最後の将。その慈母の力を見届けたくなった。そう言ってガルダは、将のもとを去った。それはまさしく南斗の影として生きる忘星の宿命、神鳥拳伝承者としての生き様であった。そしてこの戦いは、五車星にも大きな影響を与えていた。もはや逃げ隠れはしない。この世に真の平安を取り戻すため、我等粉塵となっても本望。今まで守に徹し続けてきた五車星を動かしたもの。それはまさしくガルダの死を賭した覚悟に他ならなかった。 |
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