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ひょう



登場:第205〜206話
肩書:寧波の料理人
流派:虎拳虎爪掌

 寧波にある料理店のマスター。虎拳虎爪掌の達人。魚を盗みにきた猫を切り刻んでスープのダシにしている。
 客として訪れたヤサカが、酒や料理にケチをつけたため喧嘩に。自慢の包丁を奪われたため、とっておきの虎拳虎爪掌を繰り出すが、先ほど取られた包丁で腕を切り落とされた。最後は背中の秘孔を突かれて爆死。




 名前は彪。拳法は虎。食材は猫と、ネコ科に特化したお方。の割りにはネコ要素皆無のキッタない顔をしている。そしてその不細工ゆえの宿命か、その最期はなかなか酷いものだった。蒼天の拳に実在の拳を使う拳法家は幾人か登場しているが、その中でも最も悲惨な扱いを受けた人物といえよう。まあ厳密には「虎拳虎爪掌」という拳は無いし、虎拳と言っても様々あるので、現実の拳法家達に配慮する必要が無かったが故の爆死エンドなのかもしれんが。

 ちなみに彼が得意としている猫料理だが、犬食ほど有名ではないものの、猫食文化もちゃんと中国に存在する。呉東来が潘光琳を処刑するために行っていた「龍虎闘」も、元々は猫料理の一つだ。特によく食べられているのは広東省であり、寒い地域であるが故に、ネコの肉を食べて温まろうとする高齢者が多いのだとか。現在でも年に400万匹程の猫が食べられており、しかも増加傾向にあるらしい。食べられる部位は胃腸とモモ肉で、そこ以外は基本的には捨てるらしい。豹さんは全身を切り裂いて全部鍋に放り込んでいたが、あれはあくまでダシ目的なのでセーフ。
 一応、日本でも幕末までネコが食されていたらしく、琉球諸島では薬膳食としてよく食べられていたとか。戦後の食糧難の時代には、広島市の闇市でネコのおでんが売られていたらしい。