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十字剣ヌンチャクの男



登場:原作(26話)TVアニメ版(23話)
肩書:盗賊
流派:十字剣ヌンチャク
CV:戸谷公次(TVアニメ版)
   屋良有作(劇場版)


 野盗達のリーダー。十字剣ヌンチャクの使い手。

 荒野で美しい女を追いかけていたが、その正体が女装したレイであることを知り激怒。手下たちを嗾けるも、身体をバラバラに切り裂くその拳法を見て、相手が南斗水鳥拳の使い手である事を確信。自らも十字剣ヌンチャクにて立ち向かうが、一瞬にして両腕を切り落とされて敗北した。

 その後、胸に七つの傷がないことを確認された後に、バラバラにされて死亡。懐にしまっていた食料をその場でレイに食われた。




 第一話のウコク(リンの村の長老)と同じく、読者に拳法をわかりやすく解説するために登場させられたご都合博識キャラ。

「ま…まちがいねぇ 南斗聖拳の一派南斗水鳥拳!!動きは水面に浮かぶ水鳥のように優雅華麗だがその拳の威力は比類なき残虐非道の必殺拳」

 長い長い!こんなバカそうな奴がこんな長文、口に出して言うわけ無いでしょ!流石に変だと思ったのか、アニメじゃナレーションの台詞にされてたよ。




 そしてもう一つ、彼には役割があった。レイの強さを読者に伝えるだ。腕を切られたことに全く気付かなかったのは勿論、その後も一切痛がってる素振りが無かったのは、水鳥拳がいかに早く鋭い拳であるかを物語るいいリアクションだった。

 ただ、十字剣ヌンチャクはちょっと……。威力的にもリーチ的にもすごく微妙じゃないですかあれ。そんなへっぽこ拳法を倒した所で、レイのファーストインプレッションはそんなに上がらないと思うんですよね。本人は「いまだかつてこのヌンチャクをかわしたやつはいない!」って言ってますが、流石に無理があるだろ。どんだけヌルい世紀末ライフ送ってんだよ。




 無理があると言えば、レイを女と見紛えたのも相当無理がある。マントを羽織っていたとはいえ、185cm100kgの男を美女と見間違えるのは相当迂闊だ。

 しかしこれは、レイの奥義だった可能性がある。『北斗の拳レイ外伝 -蒼黒の餓狼-』内の設定では、南斗水鳥拳には「男拳」と「女拳」が存在するとされている。この二つを融合させることで拳は完成を迎えるので、当然レイも「女拳」の方を修得していることになる。もしそれが女性拳士に特化した拳だとするならば、レイは女性ならではのしなやかな動きをマスターしているということになる。歌舞伎の女方のように、身体がゴツい男でも、動き次第で「女」に見せる技術を持っていても不思議ではないのだ。

 そもそもレイは、あの美の求道者であるユダから、美し過ぎて嫉妬されるほどの男。その色気を持ってすれば、馬鹿どもを誘惑することなど朝飯前だろう。だからコイツが股間パンパンにさせすぎて冷静な判断力を失っていたなどという偏見を持つのは止めて頂きたい。