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ギュウキ



登場:原作(46〜47話)TVアニメ版(34話)
肩書:木人形狩り隊
戦法:数倍の筋力
CV:岡 和男(TVアニメ版)
   江川央生(PS版)

 トキ(アミバ)の手下の一人。秘孔によって筋力が数倍になっている。ハブと共に、秘孔究明のための木人形を捕える「木人形狩り隊」として活動している。

 ゴビアの街のバーに訪れ、木人形狩りを開始。自分に腕相撲で勝てば食料一ヶ月との条件で挑戦者を募り、かつてプロレスラーを絞め殺したという男と対決。圧倒的な筋力差で勝利し、台に仕掛けられた電動ノコギリで男の手を切断した。

 だが次に挑んできたケンシロウには全く歯が立たず、渾身の力を込めた結果、腕を骨折。激痛に泣き悶え、ハブに棍で殴られてダウンした。





 筋力は筋肉の太さに比例する。つまり秘孔で筋力を数倍にしたギュウキは、以前より遥かに筋肉が太くなったわけだが、言い換えればそれは以前の彼はガリガリだったということになる。

 そんなガリハゲ君が、キャプテンアメリカの如く、一夜にしてガチムチのハゲへと変貌を遂げたのだ。ヒョロガリのくせに「ギュウキ」などというイカつい名前で馬鹿にされたこともあったろう。涙で枕を濡らした夜もあったろう。そんな永年に渡るコンプレックスを、いとも簡単に解決してくれたアミ……トキ様に対し、ギュウキは感謝してもしきれぬ恩義を感じていたはずだ。そりゃ木人形狩りでも腕相撲でもなんでもするってもんですよ。




 ギュウキにとってアミバとの出会いは幸運であり、成功率1桁の秘孔チャレンジに生き残ったこともまた幸運であった。しかし彼のラッキーはそれに留まらない。悪は漏れなく滅びる北斗の拳において、彼は奇跡的に生き延びた悪党でもあるのだ。腕の骨こそ折れてしまったが、逆に言えば、あそこで腕が折れなければ電ノコで腕を失ってたとも言える。ケンシロウに殺されず、腕も失わないという、考えうる中で最高の結果を掴み取った世紀末一の豪運野郎。それがギュウキという男なのだ。

 そんなラッキーぶりは、PS用ソフト『世紀末救世主伝説 北斗の拳』でも再現されている。原作遵守という事なのか、なんとこのゲームに登場するギュウキは、どれだけダメージを与えても死なない無敵キャラになっているのだ。本当にお前が手に入れたのは筋力なのか?不死の力なのでは?





 そんな彼のモデルだが、名前だけを見ると妖怪の牛鬼が思い出される。しかし何一つ似ている要素がないので、これは関係無さそうだ。





 それよりも私は、西遊記に登場する牛魔王が本命ではないかと思う。

 根拠は、彼の相棒であるハブのモデルが孫悟空だと考えているからだ(理由はハブの紹介文参照)。西遊記と関係があると考えた場合、名前に「ギュウ」が入る、剛力、巨漢という類似点から、牛魔王が連想されるわけだ。

 牛魔王は孫悟空と敵対しているのだから、モデルであるハブとギュウキがコンビはおかしいのでは?と思われるかもしれないが、実は西遊記の序盤において悟空と牛魔王は義兄弟の間柄なので、全く変ではないのだ。最後は悟空(ハブ)にやられる所も一致しているしね。