まだゲームは工程@を終えたばかり。
このペースでは何ヶ月かかるかわからない。
ということで、ここからはルールを全部把握することは諦め、わからないところはある程度自己判断で進めていくことにした。
何事も頼りきりではいけない。今こそ自立の時。
ツクダはいつもぼくに大切な事を教えてくれる。
そんなわけで続き、いきましょう。
まずは
コマの配置から。
この連続した六角形のマス(ヘックス)が、今回のゲームフィールドだ。
まさに素朴の極み。
歴代の北斗ボードゲームの中でもダントツにショボい。
きっとメタルフィギャーに金を使いすぎたのだろう。
ここに、キャラクターのコマを配置してゲームを始めるわけだが、残念ながらこの説明書の中に、
初期位置に関する説明は一切なされていなかった。
なんかもう、慣れた。
説明書熟読の結果、
「2人のキャラを8ヘックス離して置く」との小さな記述を発見。それ以外の説明は無かったので、それだけ踏まえて適当に配置した。
本当にいいのか?これで!
自己判断でやるって言ったけどもさ!
不安しかねえぞ!!
自由度が高すぎると逆にどうしていいのかわからなくなるんだよ!!
ザ・日本人なもんでね!
次に用意するのは
記入用紙。
それぞれが担当するキャラクターの初期ステータスをここに記入しておく。
それだけでなく、ゲームが進む度に
順次進行状況を記入せねばならない。
多分、そうなんだと思う。だって説明書にないから。
例によって面倒臭い計算をしながら、なんとか空欄を埋めた。
……ところで、この各ステータスなんだが
・キャラクターレベル
・間合
・攻撃
・防御
・パワーレベル
・体力
ここらへんはまあ普通だ。
・鍛え方
・体格
この項目は斬新で面白い。
・耐久力(頭)
・耐久力(胴)
・耐久力(右腕)
・耐久力(左腕)
・耐久力(右脚)
・耐久力(左脚)
……やけに細かく分類されたが、まあ良いだろう。
でもな、
・防具のランク(頭)
・防具のランク(胴)
・防具のランク(腕)
・防具のランク(脚)
・防具の防御力(頭)
・防具の防御力(胴)
・防具の防御力(腕)
・防具の防御力(脚)
・防具の耐久力(頭)
・防具の耐久力(胴)
・防具の耐久力(腕)
・防具の耐久力(脚)
これいる!?
防具のステータス12個もいる!?
北斗の拳の世界において防具なんてほとんど意味成してないじゃん……
むしろ本気の時は自分から脱いでいくぐらいの存在じゃん……
ちなみに
「耐久力」というのは、俗に言う
「ヒットポイント」にあたる。
それが何を意味しているかと言うと、
各キャラクターはそれぞれ
生身の頭・胴・右腕・左腕・右脚・左脚と
防具の頭・胴・右腕・左腕・右脚・左脚の
12個のヒットポイントがあるということだ。
超めんどくせぇ!
ステータスには
「体力」なる項目もあり、一見するとこちらがヒットポイントだと思いがちなのだが、これはキャラクターが行動する度に減っていく
スタミナのようなもの。攻撃を受けてどうこうなるものではない。
ダメージはダメージ、体力は体力。
きちんと線引きがなされているのである。
す、すげえ……なんてリアル志向なんだ……でも
超めんどくせぇ……
ともかくこれで(自己判断による)事前準備は終了。
説明書本来の手順に戻ることにする。
工程Aは
「技選択」。
行動前に、そのイニングで使用する
技を決めるのだ。
まだ相手と出会ってもないのに技を選ぶの?
技は、先日ご紹介した
技一覧表の中から選択する。
今回闘うのは、
レイと
拳王様。
レイが使用できるのは
南斗聖拳の1〜6番の技。
原作・アニメで登場した南斗水鳥拳の技だ。
一方
拳王様が使うことができるのは、
北斗神拳27種、南斗聖拳21種……
つまりここに載っている全ての技だ。
技はそれぞれ一回きりしか使用できないルール。
当然多いほうが遥かに有利となる。
これ詰んでねえか?
技には、
拳、奥義、究極奥義のランク付けがあり、ランクが下の技から順にステップアップしていかないと上位の技は使うことが出来ない。例えばレイで言うなら、まず最初のターンに使用できるのは「拳」or「基本」に属する
「南斗水鳥拳」「飛燕流舞」「朱雀展翔」「虎破龍」の4つ。それを一度使用したら次は「奥義」である
「飛翔白麗」が使用可能となり、その後やっと「究極奥義」である
「断己相殺拳」を使えるようになるということだ。
というわけで、レイの方は基本の
南斗水鳥拳。
ラオウ様は、微妙に惜しい
北斗断骨拳をチョイス。
次は工程B。
「闘気発生判定」
双方のキャラクターレベルが18以上で、共に剛の拳であった場合は
闘気が発生し、戦闘に影響を及ぼすらしいのだが、今回はレイのキャラレベルが15なので、空気は平穏なままでした。
しかし、この闘気に関する説明の一文なんだが
「このゲームでいう闘気とは、キャラクターの体から発するオーラのことではなく、戦闘時にキャラクターから発する闘気による戦闘への影響のことをさします」
この注釈、いる?
もっと他に説明すること沢山あんだろ?
よし次! 工程C。
「移動」
あの六角形が広がる無機質な荒野に飛び出そう。
移動は、まず記入用紙に
自分の移動方法を記入。
その後、両者同時に自駒を移動させる。
相手の動きを見てから自分の行動を決めるという作戦がとれないため、あらかじめ敵の行動を予測しなければならないってことだね。
移動できるのは、隣接する六方向のマス。
前方3方向に移動すると
「行動力」を1つ消費。
後方3方向に移動すると
「行動力」を2つを消費する
この行動力の数も、最初に選択した技によって決まる。
北斗断骨拳のラオウ様は行動力1。
南斗水鳥拳のレイは行動力3。
ただしこのシナリオでは、
拳王様は馬に乗っているという扱いなので、どんな技を使おうが移動力は2あるらしい。
馬上の不利とは何だったのか。
さて、移動の解説をさせてもらっているわけだが
そもそも彼らは何の為に移動しているのか?
それは
戦闘を開始するための一点に尽きる。
移動が終了した時点で、2人がいるマスが隣接していた場合、戦闘が開始されるのだ。
しかし、チーム戦ならともかく、この勝負は1対1。
いずれは必ずぶつかる宿命にある二人が、その戦いの時を迎えるまでに無為に荒野を彷徨う意味はどこにあるのだろうか。
唯一、その理由となる要素がある。
それは
隣接時にキャラの向いている方向だ。
このゲームのコマには
「向き」という概念がある。
隣接した際に相手の方に正面を向いていた場合は問題ないが、側面や背後を取られていると、
戦闘時のステータスが減少するというデメリットを負うのだ。
相手の動きを予想して有利な位置取りを目指す……
一見すると戦略性の問われるシステムにも思える。
しかし実際にやってみるとそうでもないことが解る。
何故なら、
有利な体勢に持ち込むことなどまず無理だからだ。
例として、移動力が3のレイが上図の矢印ように動き、敵の背後をとれたとする。
だが相手側も最低1は移動力があるので、もしラオウ様が前方に移動していればマスは隣接しないし、行動力を1消費して正面の向きを60℃変えていれば、背後をとられたことにはならない。
なにより問題なのは、この時のレイの向きだ。
レイが上記のように動いてラオウ様の背後をとっても、
自らもラオウ様に背を向けた状態になってしまっているため、結局は二人共に不利な体勢となり、相殺されるのである。
行動力が最大3しかないこのゲームの仕様上、完全に相手の背後をとることなど不可能なのだ。
そして最大の問題は、奇跡的に好ポジションをとれても
そこまで大きなアドバンテージにもならないことだ。
まあ要約すると
移動フェイズは全くもって無意味
ってことですね。
これ作った人も後書きで言っちゃってるからね。
「移動ボードを使用せずにプレイするのも良いと思います」って。
おまえがそれ言っちゃ駄目だろ。
そんな驚愕の事実を知ってしまっては、もはやとるべき行動は一つ。
我々は、どちらから言ったわけでもなく、
ゲーム開始と同時に正面にダッシュし、問答無用でファーストバトルを開幕させたのであった。
それでは工程D、
「戦闘の準備」に入ろう。
バトルは、まず
「戦闘チット」の準備から始まる。
これがチット。
赤と青に分けて、プレイヤーの二人がそれぞれを所有する。
だが、やはり事はそう単純には進まない。
以下は暫くツクダの面倒臭さを説明した文章になりますので、読み飛ばしてください。
チットは
「間合」「攻撃」「防御」の3種類。
その所持数は、最初に選択した技によって決まっている。
今回ラオウ様がチョイスした北斗断骨拳のステータスは、間合3、攻撃4、防御4.。これを別紙表に当てはめると、それぞれ間合チット15、攻撃チット9、防御チット7となる。
ではその枚数を用意して・・・・とならないのがツクダホビー。
チットは、様々な条件によって枚数の調整が行われる。
まず
キャラクター能力による修正。ラオウ様のステータスは、間合5、攻撃6、防御5。これをまた専用の別紙表に当てはめると、間合チット+4、攻撃チット+3、防御チット+2となる。
次に
消費体力による修正。先程説明したとおり、このゲームにおける体力とはスタミナのことであり、1マス移動する度に体力を1消費(ラオウ様を含む体格Lのキャラは2消費)し、戦闘でも1ターン毎に1消費していく。これを常時カウントし、正の字で記入用紙に書き込んでいかねばならない。その体力の減少具合によって、配布されるチットもマイナスされるのだ。今回はまだ殆ど動いていないので増減は無い。
次に
対峙方向による修正。移動の項で触れた、隣接時にどの方向を向いていたかというやつだ。もし相手に側面を取られていた場合、間合チット−2、攻撃チット−1、防御チット−1となる。背後の場合はその倍だ。
そして
馬による修正。もし馬に跨ったまま戦闘が始まってしまった場合、間合チット−2、攻撃チット−1、防御チット−1される。やっぱり馬上は不利だった。
以上の増減を計算すると、
間合・・・17+4±0±0−2=19
攻撃・・・9+3±0±0−1=11
防御・・・7+2±0±0−1=8
となった。
これが今回ラオウ様が所有できる戦闘チットの数となる。
覚悟していたとはいえ流石のツクダクオリティ。ブレない。絶対にプレイヤーに楽などさせやしないぞという強い信念のようなものを感じる。怨念と言ってもいい。
何回も別紙表と照らし合わせねばならないこの作業は本当に辛い。
そして1センチ四方程度の大きさしかない各種チットを、1、2、3、4・・・・とチマチマ数えさせられるのもかなりストレスの溜まる作業だ。
そして何より一番恐ろしいのは
この作業を1イニング毎にリセットして再計算&再配布しなければならない
という事だ。
オラ震えがとまんねぇぞ。
これが終わると
イニシアティブ判定へ。
ムツカシイ事いってますが要は
先行決めです。
方法はサイコロを1個振った出た目……に
キャラクターレベルによる修正と、
対峙方向による修正と、
移動方法(馬)による修正と、
前回のバトル内容による修正を行い、数の大きいほうが先行となる。
もういいだろ……サイコロだけでいいだろ……
ていうか順番なんかジャンケンで十分だろ……
だいたいラオウ様とレイのレベル差7もあるんだから、サイコロの目なんかほぼ関係なくラオウ様先行になるじゃねーかよ……
圧倒的にステータス負けてんだから先行くらい譲ってやれよ……
なんで戦闘
「準備」だけでこんなに疲れるんだよ……
そして工程E
「戦闘」。
やっとこさバトル開始にまでこぎつけた。
果たして今回は最後までプレイできるのか!?
※画像はイメージです