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プレイ日記 【第38回】

サイドミッション(11)




賞金首ミッション、後編。




♯73「歪められた正義」


次の標的は、かつてエデンの衛兵だったクルガなる男。

強い正義感を持っていた彼は、時に悪党に対して過度の暴力を働くことがあり、それが原因で衛兵隊を追われたという経歴の持ち主であった。

そんなクルガが最近、ならず者達を殺しまくっているという。





ケンシロウがクルガを発見したとき、彼は既に息絶えた悪党に対し、止むことなく蹴りを入れ続けるという狂人と化していた。


「お、おおっおまえみたいな悪党は…野放しにしておけない!
 こここ、この……エデンに仇なす害虫がぁぁぁぁ!」


この舌の回らない喋り方……やはり今のクルガは正常ではない。
彼の凶行は、正義感の暴走によるものなのか……?
それとも何者かの干渉によって精神を狂わされた……?


疑念を抱えたまま、クルガとのバトルに臨むケンシロウ。





その戦法は、まさかの酔拳であった。


……もしかして酔っ払ってただけ…?




撃破後、何故か異様に早く駆けつけたイスカに結果を報告。

今のクルガの状態は、凶王の拳で心を壊された者達に似ている……。そうケンより報告を受けたイスカは、「全ては凶王の仕業に違いない」という情報操作……もとい名推理を披露するのであった。







♯74「血錆びた狂人」


次なるターゲットは、血錆びた仮面の凶悪集団

既にアジトは特定できているとのことなので、早速突入。










怖えぇ!!

鬼憑きなんかよりよっぽどホラー感あるぜ!






しかもそのアジトが児童公園の真横っていうのも……

なんか怖えぇ!!





会話にすらならない程にイカレちまった男達を、イスカと共に撃退。

その後、検分と称して独り現場に残ったイスカは、まるで何かを確認するかのように、「なるほど、な」と呟くのだった。


イスカさんは今日も仕事熱心やなぁ……







♯75「化粧師」




クレーマーおばさんが兵舎へと殴りこんできた。


彼女は、今は亡きイスカの恋人・フィオの母親であった。

以前より彼女は、フィオを殺したのはイスカだと睨んでいた。そんな中、先日の偽リッパー事件に関して、「女を殺したのは自分だ」と自慢げに話すイスカを目撃し、改めてイスカが殺人鬼だという確信を持ったのだという。

イスカさんがそんな事するはずないだろ!!



全く身に覚えの無いイスカは、当然それを否定。
しかし、その謎に関して、一人心当たりのある人物がいた。

それは、「化粧師」と呼ばれる変装の名人。

かつてイスカに捕えられたことを逆恨みした化粧師が、自分に成りすまして犯罪自慢を吹聴し、あらぬ罪をなすりつけようとしているのかもしれない。そう考えたイスカは、化粧師のハントをケンシロウに依頼し、自らの潔白を証明しようとする。




なお、変装を解いた時の化粧師は、顔に縞模様が入っているとのこと。






勝てない(確信)





化粧師を探して聞き込みを続けるケンシロウ。
そんな中、建物に入る前と出た後で容姿が変わっているという男と遭遇。

こいつが化粧師に違いない!





だってほら!ちょっと浮いてるし!





殺し自慢をしていたイスカは、やはり化粧師の化けた姿であった。
何者かが彼に依頼し、イスカに疑念が向くよう仕向けたのだという。



謎が多い今回の事件……

だがそんな中、事態は大きく動き出していた。







♯76「命喰らう鬼」



「リッパーの居所を突き止めた」

そう書置きを残し、イスカは姿を消した。


これまでにも数多くの誤報を掴まされた、リッパーの目撃情報。
だが、今回に限ってはその情報に誤りはなかった。





ケンシロウが駆けつけた時、そこに立っていたのはイスカただ一人。
周りには、無残に殺された悪党達の遺骸が散乱していた。




俺は、人を殺したときに快感を覚える。

生きる希望が絶望へと変わったその瞬間の眼差し……
そこに、えも言われぬ背徳感と征服感を得る。

それは、多くの人間の命を奪った物だけが知る感覚……



抑えきれなくなった本音が、イスカの口から零れだす。





エデン衛兵隊副隊長 イスカ。

彼こそが狂気の殺人鬼「リッパー」の正体であった。








イスカがケンシロウに近づいたのは、北斗神拳を手に入れるためであった。

指一本で人間を殺せる拳法に惹かれたイスカは、ケンシロウに賞金首ハントをさせることで、その闘いを間近で観察し、北斗神拳を研究した。元衛兵のクルガや、仮面の狂人集団も、全てはイスカの秘孔実験によって精神を狂わされた「失敗作」なのであった。






ケンシロウを賞金首ハンターに誘った時、イスカはこう言った。

「もうこれ以上、犠牲者を出すわけにはいかない」



イスカの本心がどうだったのか、今となってはわからない。
だが今、それを強く望むのはケンシロウ自身。


あの時の約束、今果たそう!!
イスカ!お前の死をもって!!







これまでの偽者達とは比較にならない「本物」のナイフ捌き。
躊躇いなき殺意の斬撃が、ケンシロウを攻め立てる。


しかし、所詮はアマチュア
殺人欲求が生み出した戦闘術ごときが、二千年に渡って研磨され続けてきた暗殺拳を超えられるはずがなかった。



これが本物の北斗神拳と言わんがばかりに、ケンシロウはイスカを一蹴。
正確無比な一撃が、イスカの致命の秘孔をとらえる。


だが、決着をつけるのはケンシロウの役目にあらず。
現れたのは、イスカの"親友"、ジャグレであった。




ジャグレは、リッパーの正体に気付いていた。
故に彼は、化粧師を使ってイスカを焚きつけ、行動を起こさせたのであった。


ジャグレが真相に気付いたのは、フィオの死に感じた違和感……
フィオがイスカの子を身篭った時、イスカは己の正体を彼女に告げた。だが彼女は、そんな殺人者を受け入れようとした。その彼女の選択に動揺したイスカは、衝動のままに彼女を殺害。その「美しくない殺人」を隠すため、フィオの遺体を衆目に晒さなかった事が、犯人の特定に繋がったのだった。



あの時、何故彼女に正体を明かしたのか、イスカは理解できなかった。
だが本当は気付いていた。それが、彼女への「愛」であった事に。
しかしイスカは、自分が殺人鬼という理由で、その可能性を否定した。
結果、彼は愛する女と、己が生まれ変わる最後の機会を失ったのだった。






エデンを震撼させた連続殺人鬼・リッパー。
その最後は、彼が求めた秘孔ではなく、親友の手による処刑であった。


そしてこれをもって、ケンシロウの賞金首ハンターとしての仕事は完了

だがケンがいなくとも、もはやエデンに悪が蔓延ることはないだろう。
ジャグレをはじめとする衛兵隊に残った、イスカの死という大きな傷。
その痛みを乗り越えて、彼らは今日も戦い続ける。

エデンに真の平和を取り戻す、その日まで――――――!!




















♯77「世紀末愉快犯」




まさかの延長戦!!





エデンに迫り来る、新たなる脅威。


賞金首ハンターケンシロウが挑む、今度こそ本当のラストバトル。


その相手とは……

















『世紀末サーカス団』!!!!








「ブフゥ〜!俺に壊されたいやつ、いるかぁ〜!?」






「ぎゃっはっはぁ〜!!爆発爆発ぅ〜それが芸術ぅ!!」






「全て燃やし尽くす……この世は穢れてしまった……」







「そして俺様ぁ!!
世紀末サーカス団の団長ぉ……
ハーデス様だぁ〜!!」








おうおまえら、よく見とけよ?



これが真の蛇足ってやつだ。










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