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プレイ日記 【第33回】

第九章 究極への渇望(3)




ゲームも終盤に差し掛かり、遂にご登場あそばされたラオウ様






だがエデンに現れたその人は、布袋寅泰氏のニューシングル「202X」のジャケ絵として描きおろされた熱き咆哮をあげるワイルドバンチなお姿とは真逆の、静かなる水面が如き心を持った世紀末紳士であった。


軍団を引き連れて侵攻するわけでもない。剛腕を振るうわけでもない。

おまけに語り部として様々な情報まで提供してくださるという親切ぶり。

だがそんな義兄に対し、何故か急にイキりだしたケンシロウ。





今までただお話しを聞いていただけなのに、これまでの展開無視でドッカンバトルが始まってしまうというインタビュー系AVのような流れではあるが……

今、宿命の対決が幕を開ける!!




闘う理由はよくわからない。解らないが男達は闘う。それが宿命だから。

宿命という言葉のマルチさにこれほど感謝したことはない。








しかし、こんな崖の出っ張りみたいな所で超人二人が闘えば崩落確定なので、拳王様の提案により、一旦下山して仕切り直すことに。

おそらく、過去の崩落体験が脳裏によぎったのだろう。








ラオウ様にトラウマを植えつけたハゲを許すな











下山途中、アホ面で立ち尽くす衛兵と遭遇した。

どうやら山頂での会話を聞いてしまい、スフィア・シティの秘密を知ってしまったことで、ラオウ様に秘孔で記憶を抹消されてしまったらしい。
アホ面は、秘孔頭顳の後遺症によるものだろう。


こういったモブを無下に殺すことなく、ちゃんと秘孔という解決方法を用いられる辺りにも、今回の拳王様の紳士っぷりが滲み出ていて実に好感が持てますね。











ラオウ様は、いつもの腕組みポーズでケンの到着を待っていた。
ルーズな末っ子はいつも待たせるだけで、真面目な長兄は待ちくたびれて。
それでもいいと慰めていた。それでも恋は恋。




マミヤの村、南斗の城、北斗練気闘座……。作品や場所を変え、これまでに幾度と無く繰り広げられてきたケンシロウとラオウの死闘。

そして今回その舞台となるのはこの斜陽差す山麓。


ここはそう、北斗無双のオープニングで二人が闘っていたあの場所だろう。間違いない。

まさか8年前に他社から出たゲームが伏線になっていたとは読めなかった。








最強の奥義を手に入れ、この時代を握らんとするラオウ。

ただ一途に愛する女を護らんとするケンシロウ。

それぞれの思惑を抱えた二つの拳が、今再び激突する。






まずはラオウの開幕剛掌波で景気よくスタート!

ケンシロウもそれを最小限の動きで躱す!

そのままラオウの頭上を飛び越え、背後を取ろうとするが……






それはさせじの無想陰殺!!

無意識無想の一撃が、一日の長を見せ付ける!!






熱い……!熱すぎる!!

バトルへの導入部分で言えば過去最高の演出だ!!
こいつは血で血を洗う凄まじい死闘になりそうだぜ!!












……が、試合内容は意外にも



だって真正面から殴り合ったら一瞬で死ぬんだもん……。

それに通常攻撃じゃ殆どダメージが通らないから、秘孔チャンスが発生するまで根気よくヒット&アウェイでペチペチするしかないんですもん……。









ならば自力で映えさせてみせよう!

そんな思いが聞こえてくるかのように放たれし、ラオウ不敗の拳!

天将奔烈!!





原作では、傷を負いながらもこれを耐え切ったケンシロウだが……








なんと今回のケンシロウは、更にそれを上回る気合いで弾き返すという方法で最強奥義を完全攻略!!








これには流石の拳王様も

「ぅええっ!?」

と、ナイスなリアクションを披露。


これはこれで撮れ高ありです!!








動揺が拳に迷いを生じさせたのか。
原作クライマックス再現となる無想の拳の打ち合いでも……






見事なまでに史実通りに!!

堕ちちゃう!巨星堕ちちゃうよぉ!









本来ならここで勝負あり……


が!拳王は死なず!!


かつてケンシロウがラオウを上回ることが出来たのは、数々の死闘を重ね、そしてトキやユリアを巡る関係の中での感情の交錯によって、ケンの中にラオウへの想いが生きていたからであった。

だが今のケンにとって、ラオウはただの久しぶりに会った兄

これでは拳に気持ちが乗らないのも当然……
圧倒的なプロセス不足がこんな所で仇になるとは……
果たして今のケンに、 あの闘気を打ち破る術はあるのか……?











大丈夫!!


こんなこともあろうかと、ちゃんと秘策は用意してある!!
やっててよかった公文式!





実はこの山に訪れる直前、ケンシロウはトキからの手紙でカサンドラへと呼び出され、修行を受けていた。

そして以前はレベル不足で教えてもらえなかった対ラオウ用の奥義を授けられていたのだ!


流石トキ!! 何でもお見通しだな!!





でもトキって「ラオウをエデンに近付けないため」という理由でカサンドラに残ってたわけだけど、結局思いっきり来ちゃってるよね。

訂正!トキでも間違えることはある!









ケンがトキより授けられたのは、4つの新奥義。

そう、4つもあるのだ。なんという潤沢!
相手が相手なのだから、これくらいの備えは当然と言える。



お前が最も恐れた男より伝授されたこの拳で……

ラオウ!野望とともにこの地に眠るがいい!!








まず最初はこれだ!

「静水の回避」!!




発動中に敵から攻撃されると、オートで背後に跳んで攻撃を回避し、そのまま上空からカウンター攻撃を繰り出せるという柔の拳だ!


これさえあれば天砕く剛拳も怖くない!
さあ打って来いラオウ!








剛掌波はやめてください!!

これは物理攻撃専用です!闘気技はやめてください!
お願いですからやめてください!









思わぬ弱点を突かれてしまったが、次は大丈夫!

皆さんお待ちかね、「北斗有情破顔拳」だ!!




今やトキの代名詞と言えるアヘ顔光線!
いつのもスペシウム風ではなく、今回は腕を振って飛ばすタイプでのご紹介!
緑色も相成ってヒグチカッターにしか見えない!


拳王様に有情拳がどこまで通用するかは不明だが……
おそらく当たればニヤニヤさせるくらいの効果は期待できるだろう!


せめて痛みを知らず、安らかにニヤけるがよい!!






[北斗有情拳発動方法]
秘孔チャンスの敵2体の近くでスウェイ中に○


原作スタイルへのこだわりが仇に!

いいんだよケンちゃん!ここはヒグチカッターでいいの!
対多用じゃ今使えないでしょ!タイマンなんだから!!









ええい次だ!「連続秘孔」ならどうだ!




「突進して秘孔を突く×3回」という実にシンプルな技!

なんだかんだ言って、最後にモノを言うのは秘孔!
秘孔を突いての内部よりの破壊!これが一番確実で強力!


かつて師父からも指摘された通り、秘孔への攻撃を回避するのが若干不得手だったラオウ様。

その欠点がまだ克服されていないならば、十二分に効果は望めるはず!喰らうがいい!!









【連続秘孔 発動方法】
死兆星点灯時、ジャスト秘孔・至高の刹那を成功させることで、連続して周囲の敵の秘孔を突くことができる



だからタイマンなんだってば!!

対多用の技は今要らないの!
そういうのは西斗月拳に任せとけばいいの!!








顧客のニーズに合わぬラインナップを前に、俄かに高まる不安。

だが……本当にトキが伝えたかったのは最後のひとつ!




トキがラオウに放った絶技と言えば、もちろんアレ!!

果たせなかったトキの想いを乗せて……

ケンシロウ、舞います!!







天翔!!









百裂拳!!!!










からのチヘドゲザ!!

天翔百裂拳自体は、他のキャラに対しても使うことはできる。
しかしこのチヘドゲザを披露してくれるのはラオウ様だけ!
(もしくはコロセウムに出てくるラオウ様のパチもん)

つまりラオウ様のチヘドゲザは、この対決までに天翔百裂拳を修得していなければ見ることの出来ない貴重な演出なのだ!!

俺はこれを見るために6章からやり直した!







しかし、ここまでやっても

拳王は死なず!!

砕けぬ!折れぬ!朽ちぬ!それがラオウ三段活用!!





そして更なる絶望感漂う、ここにきての今日イチの闘気!

異常なるラオウのタフネスさを前に、流石に戸惑いを隠せないケンシロウであったが、それでも彼は勝負を諦めるわけにはいかなかった。

全てはユリアを救うために……




ラオウ
「そこまでしてユリアを奪われたくないようだな
 貴様も南斗の究極奥義を手に入れたくなったか」



ケンが望むのもまた自らと同じ、ユリアに隠された南斗の奥義。
そう考えるラオウであったが、ケンシロウはそれを否定した。
究極奥義など興味は無い。俺にはただユリアという存在が必要なのだと。


それは、ラオウがまだ知りえぬ「愛」という感情。


かつて師父リュウケンは言った。
「愛」そして「哀しみ」を知る者こそが最強へと近づけると。
それつまり、ケンシロウこそが「最強の北斗」となり得る存在という事。






しかしラオウが求めるは、更にその先。

「北斗をも越える最強」

ユリアを取り戻し、最強の男となったケンシロウと闘い、勝利する。
その時にこそ、北斗南斗を飲み込む覇王の拳は完成を迎えるはず。
そう考えたラオウは、勝負を一旦預け、この場は退くことを宣言。
愛馬・黒王号とともに、再び荒野の彼方へと消え……




ん?





黒王!? いつの間に!?


さっきまで居なかったよね!?
そろそろお開きかな〜と思って自発的に迎えに来たの!?流石だな!


よし、じゃあ後は拳王様を乗せて去れば、この章は綺麗に終わるな!
この終盤になってからの登場は、そういうことなんだろう?
まかせたぞ黒王!!







……あれ?







黒王……?どうしたんだ黒王!!

何故動かない!?






ま、まさか……このまま動かずに出番終了!?


モーションを作るのが間に合わなかったっていうこと!?


ヒューイやシュレンと同等以下の扱いってこと!?


そんなの嫌だよ!!








動いて!動いてよ!!









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