聖帝サウザー率いる聖帝軍の侵攻を受け、あえなくエデンは陥落した。
街を取り戻すため、捕らわれたキサナを救うため、襲い来る兵士たちを蹴散らしながら突き進むケンシロウ。
そして遂に、サウザーが占拠した
ナイトクラブへと辿り着く。
だが、その扉を開けた先にあったのは……
レ、レイ!!!!
なんてこった…悪い予感が当たってしまった…
やはりこちらの世界でもお前は死兆星を見てしまったのか……!
あ、生きてた。
ごめん、写真ブレた。
しかし命は助かったとはいえ……
負けたんだな。コテンパンに。
今まで設定が一人歩きしてた
「他の南斗六星ではサウザーを倒す事は出来ない」という言い伝えが、これで証明されてしまったということか……
そんなサウザーはというと、右手にワイン、左手にセクシャルハラスメントという解りやすい構図で愉悦に浸りながら、
愛用の玉座に腰かけていた。
わざわざ持ち込んだの!?
きっと、これじゃないと落ち着かないんだろうね。
お泊り先に愛用の枕を持ってくる子供みたいだ。かわいい。
サウザーがエデンへと侵攻してきた理由。
それはこの街が誇る「水」「電力」「美しい女」といった恵みを我が物にするという、
割とストレートに俗っぽい目的のためであった。
イチゴでの童貞設定を払拭せんとばかりに、キサナへのセクシャルハラスメントを続行しながら、サウザーはケンシロウに問う。
サウザー
「……こいつはお前の女か?」
ケンシロウ
「いや……だが、この街には俺の愛する女がいる」
今までそんな言い方してこなかったくせに、何故か今回に限って
「愛する女」という表現を使うことで、サウザーの愛アレルギーを刺激していくケンシロウ。
これでサウザーの激おこスイッチが入るかと思われたが……
聖帝様、ブレることなくセクハラを続行。
チューか!?チューするのか!?
しかしこれには流石のキサナもプッツン。
かつて実の父に適用した
「キレたら刺していい」というマイルールを3年ぶりに復活させたキサナは、取り出した愛用のナイフを躊躇い無くサウザーへと突き立てる。
だが結果は勿論失敗……
小娘の刃ごときが聖帝の身体を捕らえられる筈は無かった。
多分脚ならいけてた。
これ以上の暴虐を防がんとするケンシロウは、相手のお株を奪うかのように、瞬時にサウザーの間合いへ。無防備なその身体に向け、裂帛の拳が叩き込まれる。
秘孔 人中極―――。
秘孔の中でも最高の威力を誇る、必殺の秘孔。
それを突かれた者に残された命は、残り三秒。
だが―――――三つ数えても、サウザーには何の変化も起きなかった。
いわんこっちゃねえ!
「この身体に北斗神拳は効かぬ!
俺の身体は生まれついての帝王の体
誰も俺を倒すことはできぬのだ!」
この世界でも立ちはだかった、帝王の体という名の脅威。
やはりどう足掻いてもケンシロウは敗北の運命を辿るしかないのか。
だが……原作とは一つ異なっていることがある。
サウザーがカウンターの極星十字拳を出していない!
酒が回っているのか、柔肌を撫でてご満悦なのか
どうも今のサウザーには緊張感が欠けているようだ。
このままサウザーがケンシロウを舐め続けてくれれば、勝機はある!!
とか言ってる側から
両手を広げて自由に殴らせ始めるサウザー。
舐めてます!舐められてますよ!
何故かいきなり
ポールダンスを始めるサウザー。
舐めてますね!すっごい舐めてますよ!
さらには攻撃に
金の羽根のエフェクトまでつけちゃう余裕っぷり。
きれい!(語彙力)
しかし流石は南斗最強の男……。
そんな慢心や驕りのすぎる戦い方であっても、
なんかしらんけど異常にカタい体を武器にケンの攻撃を無力化し、優位に闘いを進めるサウザー。
だが、遂にその油断が綻びを招く。
原作と同様に、サウザーを飛行機ブーンの体勢でリフトしたケンシロウは、指先から伝わる鼓動と血の流れによって、
サウザーの謎へと辿り着く!
ケンシロウ
「サウザー!貴様の体の謎は見切った!」
サウザー
「ならばもう一度打ってみよ!」
えっ!?
今「見切った」って言ったんですけど、ちゃんと聞いてました?
いいんすか? 打ちますよ?
「あーたたたたたたたたたたたぁ!!」
「ぐあっ!!!」
馬鹿だこの人!
舐めてたんじゃなく、ただの馬鹿だった!
今の一撃で致命の秘孔を突いてりゃよかった気もするが……
とにもかくにも遂にサウザーの謎を解明したケンシロウ。
完全なる自業自得で追い詰められてしまったバカザー。
だが彼にはまだ
南斗鳳凰拳の秘奥義が残されていた。
南斗鳳凰拳奥義
天翔十字鳳!
帝王である南斗鳳凰拳が、相手を対等の敵とみなした時に虚を捨てて立ち向かう、誇りをかけた不敗の拳、天翔十字鳳。
それを、偶然この店に吊ってあった
鳳凰のオブジェの上で構えるサウザー。
「とどめだケンシロウ!!」
迎撃不可能、回避不可能。自らを「天空に舞う羽根」へと変えた、絶対無敵の帝王の拳が、ケンシロウに襲い掛かる。
だがケンシロウは、その秘奥義に対し……
一発看破の
天破活殺!!
ゲェ―――――ッ!!
あの難攻不落の天翔十字鳳をいとも簡単に攻略だとぉ――!?
体の謎も初戦で見破るし、一体どうなってるんだぁ――!?
もしやサウザーが舐めていたのではなく……
このケンシロウが強すぎるだけなのかぁ――っ!?
サウザーを襲う見えない衝撃!
闘気に穿たれる七つの秘孔!
立ち昇る七本の噴血!
撃墜された鳳凰は、あえなく地上へと落下……
する前にソバットで追い撃ち!!
もう止まらない! ケンちゃん絶好調!
この好調は、おそらく
久しぶりにユリアの顔を見れた事に起因しているのだろう。あの山登りも無駄ではなかったということだ。
そういえばフドウは言っていた。
「将と出会った時にあなたは最強の男となる」と。
あの言葉は嘘やなかったんや!
吹っ飛ばされたサウザーは、そのまま天井のオブジェに衝突。
崩れ去る二つの鳳凰。
かつて聖帝十字陵にて行われた北斗南斗の頂上決戦は、
紫とピンクに彩られたナイトクラブに舞台を変え、今再び北斗の勝利という形で決着を迎えたのであった。
その時、ようやくジャグレがナイトクラブへと到着。
その背後には、
まさかの男達が。
お、おまえら―――――っ!?
リハク
「サウザーよ
お前の部隊は我々の手によりほぼ壊滅した。
残党もいまや敗走しておる」
有能!!
原作で根付いたヘッポコイメージを払拭せんばかりの有能ぶり!!
五車星の中でも特にヘッポコな3人であるが故に余計に!!
もしこのまま闘いを続行し、例えケンシロウを倒せたとしても、もはや貴方がエデンが手にすることはない。これ以上の戦いは無意味……。そう言って、この場は退くようサウザーを説得するリハク。
しかし、だからといって素直に引き下がるような男ではない。
引かぬ、媚びぬ、省みぬ。
それが聖帝という男の生き様……!!
と思いきや、割とすんなり
退いた。
ナイトクラブの醸すアダルトな雰囲気が、彼を少しオトナにしたらしい。
こうしてエデン最大の危機は、割とあっけなく終わりを迎えたのであった。
五車星の役目は、南斗最後の将を護る事。
将が眠るエデンに危機が迫ったならば、それを救うのは当然の事……
そう言ってリハクはキサナに一礼し、再びエデンを後にした。
今回は文句なしに良い仕事だったぜ!お疲れさま!
医者の服はそろそろ着替えろよ!
あと、登場してからずっとマネキンのように立ちっぱなしで、台詞もゼロで、最後のほうは足しか映ってなかったそこの二人もご苦労さんやで。
エデンを追われた聖帝軍が、次々とコンテナに乗り込んで敗走していく。
その様を、ジャグレは歯痒そうに眺めていた。
「いいのかよキサナ、あのまま逃がしちまって……」
ほとぼりが冷めた頃に再び聖帝軍が攻めてくることは必至……。
なれば今総力を挙げて彼らを叩き潰すことが最善だったのかもしれない。
だが……キサナは気付いてしまったのだった。
「私は弱い……
父のようにこの街を守ることはできない……」
緊張の糸が切れ、その場にへたりこむキサナ。
涙を浮かべながら弱音を口にする彼女に、凛然たる姿勢で民を導く指導者・キサナとしての姿はどこにもなかった。
エデンを統治していると言っても、彼女はまだ若い一人の女性……
偉大な父に代わり、多くの民を導かねばならないという重圧の日々に、彼女は身を焦がされ続けてきた。そして今日、聖帝軍の侵攻の前にアッサリと街を制圧され、されるがままに
サウザーズセクシャルハラスメントを受けてしまった弱き自分に、彼女の自信は完全に打ち砕かれてしまったのだった。
だが、そんな彼女を支え起こし、ケンシロウは言った。
「キサナ。お前は一人じゃない」
「多くの仲間に慕われ、そして見守られている
そんなお前こそがエデンの光となった民を導ける存在なんだ」
「父を越えようなどと思う必要は無い
キサナ、お前はお前のやり方でエデンを守ればいい」
キサナ「ケン……」
おやおや……?
「ケンシロウさん」が「ケン」になりましたね。
これは完全に惚れてますね。
聖帝のお触りでなんかスイッチ入っちゃったようですね。
【本日のおもしろショット】