エデンでの自由を得るため
「囚人闘技」へと臨んだケンシロウ。
流石というか、当然というか、圧倒的な強さで全ての囚人を蹴散らしたケンシロウであったが、まだ大会は
最大のメーンイベントを残していた。
突如、闘技場の中央がせり上がる。
現われたのは、あまりにも
巨大な檻。
その中に囚われていたのは・・・
デビル!!
リバァ――――ス!!
しかもテレビアニメ版と同じ紫色!!
エデンでの最初の「原作キャラ」は
デビルリバースかぁ……
うーむ、いいとこチョイスするなあ。
「北斗が如く」は「龍が如く」とは全く違う世界観なんだぞっていうのをプレイヤーにつきつけるには格好のキャラクターと言えるよね、このサイズは。
VIP席にいるジャグレから、ケンシロウに声が飛ぶ。
この「囚人闘技」は、ただの公開処刑―――。
どれだけ勝ち上がっても、最後はこのデビルの
「エサ」になって終わり。
初めからそういうシナリオありきのイベントなのだと。
えっ?デビルって人食うの?
進撃のほう?進撃のほうの巨人なの?
しかし、本来デビルは
ビレニィプリズンに収監されているはず。
何故こんなところに……?
いや、如くはオリジナルストーリーなのだからそれは別にいい。
問題はデビルがエデンの地下に収監されていたことだ。
エデンは、カサンドラやビレニィプリズンのような「監獄」ではない。エデンの地下牢獄は、あくまで「エデンで問題を起こした奴等」を閉じ込めておくための牢であり、かつて犯罪を犯したという理由でデビルを収監しておく場所ではないのだ。つまりこちらの世界のデビルは、エデンで問題を起こしたからココにいるのだと考えられる。
だがこんなバケモノがエデンへの入場を許可されるとは思えない。
ということは、おそらく彼が犯した罪とは、エデンへの無許可進入……
あの巨大な壁を乗り越えようとして捕えられたという可能性が高い。
当時の状況は、おそらくこんな感じだったと考えられる。
やっぱり進撃のほうなの?
さてさて、原作以上のド派手な登場となったデビル君ですが……
肝心のバトルのほうはというと
両脚をペチペチペチーと殴って
膝をつかせて四つん這いにして
今度は両腕をペチペチペチーと殴るという
ただひたすらに
地道な作業。
なんかその……巨人と戦ってるというよりも……
「巨大な手」や「巨大な足」と戦ってるって感じなんだなぁ。
全身がカメラアングルに収まらないから仕方ないんだけどね。
離れたら離れたで
風殺金鋼拳ハメされて死んじゃうし……
やはりペチペチするしかないのかしら?
しかしよく周囲を見てみると
高台へと上れるハシゴを発見!
デビルが四つん這いでアヘアヘしている隙に駆け上ると……
撮れ高のある画になりました!
こういうのでいいんだよこういうので!
このモードになった途端、なぜか急にデビルが愚鈍になったので、ここぞとばかりにガンガン攻撃を叩き込んでいくケンシロウ。
そしてある程度ダメージを与えると、
特別演出がスタート。
デビルの頭部めがけてケンシロウが跳ぶ。
こ、この構図は!!
TVアニメOPのやつだ!!
しかも当った!!
この跳び蹴りが当ったとこ初めて見た!!
いっつも「デデデデ〜〜」で静止するから!!
それじゃあそろそろトドメといきましょう。
デビルリバース戦の〆は、この奥義しかない!!
いくぜ!!
北斗!!
七死!!
星点んんん!!
北斗七死星点――――。
それは呼吸法により極限にまで力を溜め、
北斗七星の形に深く秘孔を突くという北斗神拳の奥義。
肋骨を全て内側にへし折り、相手を確実に死に至らし……
……めることなく、
更に飛び蹴りで追撃!!
そして檻の中へとゴーホーム!!
ほう……トドメを刺さないパターン。そういうのもあるのか!
まあ原作でも「別に殺さなくても」とは思ったけどね。
まるで紙ふぶきのように、ハズレ馬券の舞うコロセウム。だが観衆の表情は興奮に満ち満ちていた。今しがた目にした驚異的なケンシロウの強さに、彼らは一瞬で魅了されてしまったのだ。
ともあれ、これにて囚人闘技は完全決着。
勝者となったケンシロウの前に、エデンを統治する「聖女」が姿を現す。
その正体は、ケンに囚人闘技への出場を勧めてきた
キサナであった。
「エデンの指導者」か……
こういう
イスラム圏っぽい衣装まとっておまけに
「指導者」とか言っちゃうと、何か変なことを連想してしまうな……
優勝者の特権を行使し、早速キサナに自らの願いを述べるケンシロウ。
その願いとはもちろん、
ユリアと会うこと。
反対する理由の無いキサナは、その申し出を快く承諾。
これによりケンシロウは、
エデンで自由に活動できる権利を獲得したのだった。
ええ……こんだけ頑張って得られたのが
「居住権」だけ……?
優勝の難易度と報酬が全然釣り合ってなくない?
どうする?ア○ィーレに相談する?