
偵察のため、民衆に紛れて巨大郡都へと潜入したリンとバット。だがその時、自分たち2人が捕らえられたとの報せが入る。郡都の郡司令であるバスクが、"逆賊の長・リン"として処刑台へと引きずり出したのは、全くの別人であった。反逆者を処刑することで、民衆に逆賊の無意味さを知らしめる。そのためには、処刑される者の正体など関係なかったのであった。だがその時、処刑場の中に、漆黒の悍馬に跨った一人の男が現れた。それは、リンとバットが待ち望んだ救世主の帰還であった。華山獄握爪で襲い掛かってきたバスクを圧倒的な力で打ち倒し、リンとバットの前に再び現れたケンシロウは、逞しく成長した二人の肩を優しく抱きとめるのであった。![]()
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【TVアニメ版での主な変更点】
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ケンシロウが加わり、勢いを増した北斗の軍の反撃が始まる。次なる標的と目される郡都の兵士たちは戦々恐々とするが、そこに現れたのは賞金稼ぎを生業とする男・アインであった。凶悪な賞金首を易々と捕らえるその手腕に目を付けた郡司令ゲイラは、アインを雇ってケンシロウを殺させようとする。だが彼の自慢のケンカ拳法は、ケンシロウに一切通用しなかった。しかし、ケンはアインを殺さなかった。それは、アインには帰りを待つ"女"がいたからであった。アインが己の全てを投げ打って尽くしているという女・・・。それは、まだ年端も行かぬ娘・アスカであった。
A級反逆者収容所。帝都に反逆した者達が捕らわれるその施設を襲撃したアインは、ケンシロウの助けを借り、地下に収容されていた二人の男を解放する。彼らの名はハーン兄弟(バス&ギル)。かつてアインが捕らえた、実力折り紙つきの賞金首であった。![]()
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【TVアニメ版での主な変更点】
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その頃、北斗の軍は、ファルコの大軍の前に進退窮まっていた。己一人の命で皆を救わんと、リーダーとして名乗り出るバット。しかしファルコは、真のリーダーがリンであることを見抜き、彼女をその手にかけようとする。だがその時、復讐に燃えるハーン兄弟がファルコの前に立ち塞がった。彼らは、南斗聖拳の一派、南斗双鷹拳の伝承者であった。北斗南斗が一体となって天帝を止める・・・・。その宿命のため、彼らは天帝の使者である元斗皇拳のファルコに闘いを挑むのであった。![]() ・マミヤにアスカを預けに かつて自分に思いを寄せてくれていた未婚のアラサー女性のところに誰の娘ともしらぬ子を平然と預けに行くって人間としてどうよ。そんなんだから最終章で「どうして女の心がわからないの!!」って罵られるんだよ。 ・長老の石壁彫刻 村のはずれにある洞穴に、北斗、南斗の拳士達の石壁彫刻を彫っていた長老。しかし、ラオウ、トキ、レイ、ユダはともかく、他の人物の顔をどうして彼は知っていたのか。しかもあんなに正確に・・・。おそらく彼は、この彫刻を彫るにあたって各地を巡り、拳士達の顔を知る者達から話を聞き、警察の鑑識課のように似顔絵を仕上げていったのだろう。長い年月をかけてようやく全てを調べ上げ、満を持して彫刻作業を開始し、あとはユダだけ・・・となったところで殺されてしまったのだ。可哀想すぎる・・・ ・北斗は天帝の一戦士に過ぎない リンが天帝の血を引くものだということは、原作第一話のケンとリンの出会いは偶然ではなく、宿命によって引き合ったのだと考えるほかない。時折リンが危機に直面してケンシロウの名を呼んだ際、遠く離れた場所にいるケンが感じ取ったりするのは、主である天帝の危機を、ケンに流れる北斗宗家の血が鋭敏に感じ取っていたからなのだろう。2000年も主従関係を続けると第六感で主人のピンチをかぎつけられるようになるんですねえ。 |
【TVアニメ版での主な変更点】
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ファルコの右脚は義足であった。かつてラオウの軍勢が天帝の村を侵攻しようとした際、ファルコは己の片足と引き換えに、村を素通りして欲しいとラオウに談判したのである。ファルコにとって天帝は、命を捨ててでも守護らねばならない存在なのであった。だが今、その天帝は、総督ジャコウの手に落ちていた。帝都の非道なる行いは、全てジャコウが天帝の名を騙って下していたものだったのである。かつてラオウは、ジャコウの邪な心を見抜き、殺すべきだとファルコに忠告した。それに従わなかったが事が今の悲劇を招いてしまったことに、ファルコは強い自責を感じていたのだった。同時にジャコウは、その時に植えつけられた強いトラウマによって、北斗抹殺を推し進めていたのであった。
帝都の大軍、防壁、そして兵器を持ってしてもケンシロウを止めることはできなかった。北斗への恐怖に怯えるジャコウは、ファルコにケンシロウ抹殺を命ずる。己が負けることは天帝の死を意味する。そう考えたファルコは、帝都に仕掛けた爆弾の起爆装置を恋人のミュウに託し、ケンシロウとの闘いへと臨む。元斗皇拳最強を自負するその男の強さは、片足義足とは思えぬほどであった。だがケンは北斗神拳伝承者として、同条件で闘わねばならないと、秘孔で己の右脚の自由を奪うのであった。
兵も、そして天帝という人質も失ったジャコウを、怒りの闘気で滅殺するファルコ。永き悪夢から解き放たれたファルコ、そして天帝ルイ。この二人の奇跡の再会は、永きに渡る哀しき闘いの終結を意味していた。だが、まだ悪の火種は消えていなかった。残された者達を探しに戻ったリンは、ジャコウの長男・ジャスクに捕らわれてしまう。奪った起爆装置で帝都を爆破したジャスクは、リンを連れて何処かへ消えた。それは、ケンシロウとファルコの新たな戦いの始まりであった。アインの弔いを済ませ、アスカより形見の手袋を受け取ったケンシロウは、その英雄の死を必ず無駄にしないことを誓うのであった。![]() ・ジャコウの邪心を見抜いたラオウ
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【TVアニメ版での主な変更点】
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| ≪SPエピソード | 修羅の国編≫ |