
 覇権を目前に控えた拳王軍に対し、風の旅団なる者達が牙を剥いた。率いる男の名は、風のヒューイ。南斗六聖拳最後の将を守護する「南斗五車星」の一人であった。剛拳によってヒューイを一撃で粉砕したラオウであったが、ケンシロウ、そして南斗の将が動き出したことに、ラオウは時代の鳴動を予感するのであった。
 覇権を目前に控えた拳王軍に対し、風の旅団なる者達が牙を剥いた。率いる男の名は、風のヒューイ。南斗六聖拳最後の将を守護する「南斗五車星」の一人であった。剛拳によってヒューイを一撃で粉砕したラオウであったが、ケンシロウ、そして南斗の将が動き出したことに、ラオウは時代の鳴動を予感するのであった。|  
 
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| 【TVアニメ版での主な変更点】 
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 睡眠薬を盛られ、将のもとへと連れて来られたジュウザは、その仮面の下の素顔に驚愕する。そして同時に、ジュウザの中に魂が蘇った。それは、彼もまた五車星の一人、雲のジュウザとして将の為に死する覚悟を決めた瞬間であった。ラオウの進軍を止めるため、その眼前に立ちはだかったジュウザは、天賦の才から繰り出される変幻自在の我流の拳でラオウを攻め立てる。だがジュウザの真の狙いは、ラオウを倒すことではなかった。黒王号に跨り、見事に宥めてみせたジュウザは、ラオウの「足」を奪って颯爽と戦場を後にしたのであった。
 睡眠薬を盛られ、将のもとへと連れて来られたジュウザは、その仮面の下の素顔に驚愕する。そして同時に、ジュウザの中に魂が蘇った。それは、彼もまた五車星の一人、雲のジュウザとして将の為に死する覚悟を決めた瞬間であった。ラオウの進軍を止めるため、その眼前に立ちはだかったジュウザは、天賦の才から繰り出される変幻自在の我流の拳でラオウを攻め立てる。だがジュウザの真の狙いは、ラオウを倒すことではなかった。黒王号に跨り、見事に宥めてみせたジュウザは、ラオウの「足」を奪って颯爽と戦場を後にしたのであった。 ケンシロウという男の生き様を確かめたジュウザは、黒王を駆り、再びラオウのもとへと舞い戻った。自ら防具を脱ぎ捨て、背水の覚悟でラオウへと挑むジュウザ。身体に塗った油でラオウの攻撃を滑らせ、間合いへと飛び込んだジュウザは、渾身の撃掌を炸裂させる。だがそれは、ラオウの命を奪うには至らなかった。奥義が炸裂する寸前、ラオウはジュウザの肩の秘孔を突いていたのだった。両腕を破壊されたジュウザは、ラオウにわざと我が身を撃たせ、その腕を捕える。己の命と引き換えに、せめて腕一本を折ろうというジュウザの執念であったが、ラオウのパワーはそれすらも許さなかった。秘孔
            解唖門天聴。相手の口を割らせるその秘孔で、南斗最後の将の正体を聞き出さんとするラオウ。しかし、ジュウザの強い意志は、ラオウの秘孔を凌駕した。「拳王の・・・ク・ソ・バ・カ・ヤ・ロ・ウ」。何者にも縛られない「雲の男」は、己の道を貫き通した凄絶なる最期を遂げたのであった。
 ケンシロウという男の生き様を確かめたジュウザは、黒王を駆り、再びラオウのもとへと舞い戻った。自ら防具を脱ぎ捨て、背水の覚悟でラオウへと挑むジュウザ。身体に塗った油でラオウの攻撃を滑らせ、間合いへと飛び込んだジュウザは、渾身の撃掌を炸裂させる。だがそれは、ラオウの命を奪うには至らなかった。奥義が炸裂する寸前、ラオウはジュウザの肩の秘孔を突いていたのだった。両腕を破壊されたジュウザは、ラオウにわざと我が身を撃たせ、その腕を捕える。己の命と引き換えに、せめて腕一本を折ろうというジュウザの執念であったが、ラオウのパワーはそれすらも許さなかった。秘孔
            解唖門天聴。相手の口を割らせるその秘孔で、南斗最後の将の正体を聞き出さんとするラオウ。しかし、ジュウザの強い意志は、ラオウの秘孔を凌駕した。「拳王の・・・ク・ソ・バ・カ・ヤ・ロ・ウ」。何者にも縛られない「雲の男」は、己の道を貫き通した凄絶なる最期を遂げたのであった。|   
 
 
 
 
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| 【TVアニメ版での主な変更点】 
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 ユリアが生きている―――。昂る気持ちを胸に、南斗の城へと急ぐケンシロウ。だが城門へとたどり着いたその時、ラオウもまたその場に現れた。ジュウザの凄絶なる死に様は、皮肉にもラオウに将の正体を悟らせていたのである。ラオウにとって、ユリアを手に入れることもまた「野望」の一つなのであった。
 ユリアが生きている―――。昂る気持ちを胸に、南斗の城へと急ぐケンシロウ。だが城門へとたどり着いたその時、ラオウもまたその場に現れた。ジュウザの凄絶なる死に様は、皮肉にもラオウに将の正体を悟らせていたのである。ラオウにとって、ユリアを手に入れることもまた「野望」の一つなのであった。 遂に相対するケンシロウとラオウ。しかしラオウの攻撃がケンシロウに届くことは無かった。トキの動き・・・レイの水鳥拳・・・。強敵達の姿を背負い闘うケンシロウの瞳には、深い哀しみが宿っていた。その時、ラオウは師リュウケンの言葉を思い出した。北斗神拳究極奥義
            無想転生。無より転じて生を拾うその奥義を体得できるのは、哀しみを背負った人間のみ。数々の強敵との闘いで流されていった血が、哀しみとなって刻み込まれ、ケンシロウに究極奥義を体得させていたのであった。その事実を認めたくないラオウであったが、無想転生の威を感じた彼の肉体は、恐怖に震えていた。自らの死を覚悟し、捨て身の攻撃を繰り出そうとするラオウ。だがその時、リハクが仕掛けていた最後の仕掛けが発動する。足元が崩れ、ラオウは階下へと落下する。だが落ちたその先にあったのは、ユリアの姿であった。やはり天は俺を望んでいる―――。そう確信し、ユリアを抱えて黒王号を駆るラオウ。一方ケンシロウは、先ほどの仕掛けによって両目を負傷してしまっていた。手負いの獅子である今のラオウは、触れるもの全てを打ち砕く暴凶星となる。兄を止めるため、そしてユリアを取り戻すため、ケンシロウはラオウの後を追う・・・・
 遂に相対するケンシロウとラオウ。しかしラオウの攻撃がケンシロウに届くことは無かった。トキの動き・・・レイの水鳥拳・・・。強敵達の姿を背負い闘うケンシロウの瞳には、深い哀しみが宿っていた。その時、ラオウは師リュウケンの言葉を思い出した。北斗神拳究極奥義
            無想転生。無より転じて生を拾うその奥義を体得できるのは、哀しみを背負った人間のみ。数々の強敵との闘いで流されていった血が、哀しみとなって刻み込まれ、ケンシロウに究極奥義を体得させていたのであった。その事実を認めたくないラオウであったが、無想転生の威を感じた彼の肉体は、恐怖に震えていた。自らの死を覚悟し、捨て身の攻撃を繰り出そうとするラオウ。だがその時、リハクが仕掛けていた最後の仕掛けが発動する。足元が崩れ、ラオウは階下へと落下する。だが落ちたその先にあったのは、ユリアの姿であった。やはり天は俺を望んでいる―――。そう確信し、ユリアを抱えて黒王号を駆るラオウ。一方ケンシロウは、先ほどの仕掛けによって両目を負傷してしまっていた。手負いの獅子である今のラオウは、触れるもの全てを打ち砕く暴凶星となる。兄を止めるため、そしてユリアを取り戻すため、ケンシロウはラオウの後を追う・・・・
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| 【TVアニメ版での主な変更点】 
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 ケンシロウによって刻み込まれた恐怖の記憶。その幻影を打ち払わぬ限り勝利は無いと考えたラオウは、山のフドウのもとへと訪れた。万人から慕われる善のフドウ。だが彼は、かつて悪鬼羅刹と呼ばれた"鬼"であった。しかし、幼きユリアより命の温かみを教えられたフドウは改心し、南斗慈母星に仕える五車星の男となったのであった。だが今、ラオウが望むのは「鬼のフドウ」との闘い・・・。かつて唯一己を恐れさせた男に勝利し、その血を飲み込むことで、恐怖を払拭せんと考えたのである。もし恐怖に押され、退くようであれば、己は弟に勝てぬ愚兄。そう考えるラオウは、地に線を引き、ここより退けば己に矢を放つよう部下に命じるのだった。
 ケンシロウによって刻み込まれた恐怖の記憶。その幻影を打ち払わぬ限り勝利は無いと考えたラオウは、山のフドウのもとへと訪れた。万人から慕われる善のフドウ。だが彼は、かつて悪鬼羅刹と呼ばれた"鬼"であった。しかし、幼きユリアより命の温かみを教えられたフドウは改心し、南斗慈母星に仕える五車星の男となったのであった。だが今、ラオウが望むのは「鬼のフドウ」との闘い・・・。かつて唯一己を恐れさせた男に勝利し、その血を飲み込むことで、恐怖を払拭せんと考えたのである。もし恐怖に押され、退くようであれば、己は弟に勝てぬ愚兄。そう考えるラオウは、地に線を引き、ここより退けば己に矢を放つよう部下に命じるのだった。 フドウの、そして子供達の哀しみの瞳が、ラオウを退けていたのであった。
フドウの、そして子供達の哀しみの瞳が、ラオウを退けていたのであった。|  
 
 
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| 【TVアニメ版での主な変更点】 
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