
リンを呼ぶ天帝の声。その正体を確かめるため、バットとリンは中央帝都へ乗り込むことを決めた。そしてアインもまた、大きな手柄を立ててくることを愛娘に約束し、2人の後に続く。
だが、その腕を止めたのはミュウであった。天帝の命はジャコウが握っている。故にジャコウに逆らう事ができず、今こうしてケンシロウと命を懸けた闘いを繰り広げているファルコのためにも、ミュウはジャコウを今殺させるわけにはいかなかったのである。それならば無理矢理吐かせればいい。そういって2人は再びジャコウに接近するが、突如強烈な闘気の弾が2人の体を吹っ飛ばした。緑光の将軍タイガが、現場へと駆けつけたのである。タイガの元斗緑光飛弾をかわしたアインは、空中からの攻撃を試みる。しかし宙で無防備になったアインの体は、緑光飛弾の恰好の的であった。まともに闘気を喰らい、苦しむアインのもとに、リンとバットが駆け寄る。そしてサイヤもまた、衝撃で吹っ飛ばされたミュウのもとへ。5人が一箇所へ固まったそのチャンスをジャコウは見逃さなかった。部屋の装飾品に隠されたボタンをジャコウが押した瞬間、5人は開いた床へと飲み込まれ、地下へと落下してしまったのであった。
毛布にくるまれて眠る2人の赤子。その子等は、先代の天帝が産み落とした双子であった。掟に従えばいい。そう言って片方の赤子を抱え上げたジャコウは、ファルコにその子を殺すよう命じた。2つの星を残せばやがて天は二つに割れる。二つ星は天にとって災いをもたらす。天帝が双子であった場合、その片方を殺すのも元斗皇拳伝承者としての非情なる使命であったのだ。掟を破ることは天帝に逆らうこと、非情なるジャコウの言葉が、ファルコに重くのしかかっていた。
元斗皇拳奥義衝の輪にてダウンを奪ったファルコは、続けざまに宙からケンに蹴りかかる。寸前で起きあがったケンはそれを拳で迎撃しようとするが、元斗皇拳の奥義・天衝舞は、ファルコの巨体をその拳の上に降り立たせてしまった。そのままファルコが放った闘気によってケンは再びダウン。しかし、その鬼神の強さを見せるファルコに対し、ケンは秘孔上血海にて自らの右足の自由を奪ってしまった。義足ではわずかに間合いに踏み込めない。ならば自らもそれに合わせて闘う。それが北斗神拳伝承者の闘い方であった。| [漫画版との違い] ・原作では階段のところで、リン&バットは天帝の声のする下階へ、アインはジャコウのいる上階へと向かうが、アニメでは共にジャコウの部屋へに変更。ただし進んだのは、下階。 ・ミュウたちをいたぶるのがジャスクから、帝都兵に。それをぶっとばすのが、アインからバットに変更。 ・襲い掛かろうとするアイン(+バット)に、ジャコウが椅子に仕掛けられた目潰しの霧を吹きかけるシーン追加 ・バット&アイン vs タイガが追加 ・罠で落とされるのが、ミュウがアインの拳を止めた時から、タイガとの戦闘中に変更。 ・原作では最下層の倉庫からバットとリンは穴へと落ちるが、アニメではアイン達とともにジャコウに落とされる。 ・衝の輪〜上血海の流れは、原作では戦いが始まって直ぐだが、アニメではファルコが天帝についての質問を打ち切った後。 |
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