
ジャコウの北斗に対する異常なまでの恐怖は、夢の中でまで侵食するほどに大きくなっていた。しかし、その夢の中に現れた北斗の幻影はケンシロウではなく、己に北斗への恐怖心を植え付けた「あの」男であった。悪夢から目覚めたジャコウは、青光のボルツ、緑光のタイガを呼び寄せ、現状を報告させる。しかし、ケン討伐に行ったショウキ、北斗軍討伐を任されたファルコ共に、連絡は未だ届いてはいなかった。苛立つジャコウは更なる光を求め、それは地下の奴隷達にまた更に鞭を打ちつける事となるのだった。
自らの頭上に降ってきた大岩を、事も無げに砕くファルコ。その破片と共に姿を現したのは、かつてファルコが捕らえた二人、ハーン兄弟であった。作戦通り、爆弾を使っての脅しでリンを開放させた二人は、北斗、帝都両軍を下がらせ、ファルコに勝負を申し込んできた。理解しがたいその申し出に首を傾げるファルコであったが、2人の取り出した大旗に記された十字の印が、しっかりと彼等の間にある宿命を物語っていた。ハズとギルは、南斗108派の一つ、南斗双鷹拳の伝承者であった。天帝を唯一倒し得うる北斗と南斗。北斗が動いた今、彼等南斗の者も天帝に反逆の狼煙を上げたのである。
崖をブルドーザーで飛び越えたりと、無茶な行為を繰り替えし、アインは遂にケンシロウへと追ぬくことに成功。地から槍が飛び出すという罠を仕掛けたり、無数の槍を発射したりなどしてケンシロウの行く手を阻もうとする。ファルコにケンがやられてしまえば、ケンにかけられている報奨金はパーになる。そう考えたアインは今この時にケンを仕留めねばならなかったのである。元斗皇拳最強と呼ばれるそのファルコという男に多少興味を持ったケンだったが、バット達の身を案ずるケンにはこれ以上アインにかまっている暇は無かった。
「南斗の!南斗の魂は消えず――――――っ!!」| [漫画版との違い] ・原作におけるジャスクとシーノが、タイガとボルツに変更。以降のそのポジションも継承。 ・ファルコ達からの報告が入らないことにジャコウが苛立つシーン追加。 ・アインがケンシロウを仕留める為に罠で攻撃するシーン追加。 ・原作ではアインとハーン兄弟でジャンケンをするが、アニメでは見張り番の北斗の軍の男と行う。また未だハーン兄弟がコンクリ詰めにされたままなので、男がダイナマイトでコンクリを破壊し、二人を自由の身にするシーンがある。 ・リンの処刑を止めたのは、原作ではハーン兄弟の乗った岩だが、、アニメでは兄弟ののコンクリを爆破させる音に変更。 ・原作では柄の部分で爆弾を叩いてハンマーが折れるが、アニメではファルコの放った闘気で折られるに変更。 ・原作ではギルは生き残るが、アニメでは爆破失敗したハズにかわり、ギルが爆破させて死亡するに変更。 |
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