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[第83話]
第4部最終章
ラオウ死すべし!
伝説が恐怖に変わる!!
覇道を突き進む拳王。世紀末覇者のの領土拡大は、着実に加速していった。襲撃を受けた村人達も僅かな反抗を試みようとするが、拳王軍の兵力、そして拳王自身の圧倒的強さの前には、無力に等しかった。
トキとリュウガの弔いを終え、再び旅へと出たケンシロウ一行は、久方ぶりに街へと辿り着いていた。
しかしそこに掲げられていたのは、やはり暗黒の象徴である拳王軍旗――――。この町もまた、拳王軍の支配下に置かれ、活気をなくしてしまった街なのであった。
水に飢え倒れていた老人を救ったケン達は、この町の現状を知らされた。この街を治める拳王軍団のブーガル。彼がこの街の豊富な水を全て占領してしまったため、村人たちは渇きに苦しめられているというのだ。とその時、ケン達の背後から、そのブーガルの手下達が近寄ってきた。己達を無視して立ち去ろうとするケン達に怒った彼等は、力ずくでケンを止めようとするが、あっさりと殴り飛ばされてしまう。今度会ったらただじゃ済まねえからな!お決まりの台詞を吐き、その場はケン達を見逃した彼等であったが・・・
その頃、ブーガルの城では異変が起きていた。決起した村人の二人が、ブーガルを倒すため城へと乗り込んでいたのである。門番を倒し、城内へと駆け込む二人。しかし、そこにブーガルの姿は無かった。だが、その部屋に漂うただならぬ気配を二人は感じ取っていた。と、次の瞬間、部屋にあった阿修羅像が真っ二つに割れたかと思うと、その中から飛び出した一人の男が飛び掛ってきた。華麗に身を翻し、あっという間に二人の胸を貫いたその男こそ、転界無王拳の使い手ブーガルであった。自らの手に付いた血に、激しく不快感を覚えるブーガル。彼は極度の潔癖症であり、異常なまでの風呂好きだったのである。早速部下に本日8回目の風呂を用意させたブーガルは、喜々としてその水風呂の中へとダイブ。貴重な水を大量に床へと溢れさせてはしゃぎまわるブーガルに、流石の部下達も呆れ顔を隠すことはではなかった。
街では、村人達がその日働いた分の水を貰うための列を作っていた。しかしそれは、桶の底すら隠せないほどの水しか与えられない苛めに近い所業であった。とそこに、風呂に入ったまま御輿のように担がれてブーガルが登場。村人達に与える水を半分にしろ。自らの風呂のためだけに、更に過酷な命令を下すブーガル。とその時、あまりにも酷い通告に耐え切れ無くなった村長がブーガルに意見を申し出てきた。私たちにもう少し水を!頭を地に付け、必死に懇願する村長。しかしそんな悲痛な叫びも、ブーガルには届かなかった。ならばたらふく飲め!そう言ってブーガルは、村長を風呂の中へと沈め始めたのである。なんとか溺死寸前で命は救われた村長であったが、慈悲の通じないそのブーガルの残虐性に、村人達はただ絶望するだけであった。
もっと風呂の水が飲みたい奴はいないか!そう言って村人達を眺めていたブーガルの手下達は、先程己達をあしらった一行、ケンシロウ達の姿を発見。早速ケンを連行し、風呂へと突っ込もうとするが、当然二人がかりでもケンの腕力にかなうはずは無かった。逆に彼等を風呂の中で爆死させたケンは、怒りの表情でブーガルに言い放った。「拳王に伝えよ。恐怖で人々の心を縛ることは出来ぬ!」
けしかけた部下達を一瞬で全滅させられたブーガルは、転界殺生拳でケンに攻撃を開始。しかし予想以上のケンの強さの前にあっさりと一撃を貰い、ふっとばされてしまう。だが、ブーガルは奥の手を隠していた。ケンが残党を片付けている間に、ブーガルは完全に姿をくらましてしまったのだ。ブーガルが異常に風呂を好む理由、それは、自らの気配を完全に消し去るため、僅かな匂いも残さないようにするためだったのである。長い沈黙の中、ケンは静かに目を閉じた。そして精神を研ぎ澄ませたケンの耳は、ほんの僅かな気配を感じ取っていた。次の瞬間、ブーガルはケンの真下から地を割って登場。しかし、ブーガルの拳は虚しく空を切った。ケンの集中力が、ブーガルの完全な気配絶ちを上回った瞬間だった。そして、そのままケンがブーガルの顔面に蹴りを炸裂させた瞬間、勝負は決した。
ヤケクソになり、大斧をもってケンに襲い掛かろうとするブーガルであったが、その歩は真っ直ぐ後ろへと進み始めた。既にケンによって秘孔を突かれていたのだ。その歩が向かう先にあったのは、ブーガルが最も愛した風呂であった。身も心も清めてから地獄へ行け。それが、ブーガルが現世で聞いた最後の言葉であった。
ブーガルの死によって、残る拳王軍団員は一目散に逃亡。豊富な水が戻り、人々の顔には笑顔が戻った。しかし、中には未だ影を落としたままの人たちが居た。ブーガルが死んでも又直ぐに代わりの拳王の部隊がやってくる。この世に拳王が生きている限り、彼等に真の安息はやってこない。それが、この世の現実であった。
ブーガルの村が陥落したことは、直ぐに拳王の耳に入れられた。世紀末覇者と救世主、並び立たず。雌雄を決する時が近付きつつあることを、拳王は悟っていた。
とある町の中に構えられた城。そのテラスで星を眺めていたのは、一人の老戦士と女であった。北斗七星を切り裂くように流れた星を見た二人は、遂に北斗の二人が動こうとしていることを知る。そしてそれは、己達が動かねばならない時が来たという暗示でもあった。全ては、彼等の主、南斗六聖拳最後の将の為に・・・
放映日:86年8月7日
[漫画版との違い]
・アニメオリジナルストーリー
・お風呂大好きブーガル様
ホンマに好きやねんな
ええかおしてるで、アンタ
・入浴で・・・?
風呂に入って体臭を消すことにより気配を絶つ・・・
未だかつてこんな発想があっただろうか。
ていうか
普通は匂いより物音をどうにかする方が先だろう。
アンタ犬とでも戦うつもりなのか?
あと、カンペキに匂いを消したいなら全部脱いだ方がいいと思う。タマの裏側まで洗え。
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