
砂漠で力尽き、気を失うケンシロウ。そこへ現れたのは、馬に跨った二人の男であった。彼等の甲に刻まれたマーク。それはあの拳王軍の印であった。ケンシロウと敵対しているはずの彼らがとった行動とは・・・
け無用の支配を人々に知らしめようと考えたのである。降伏すら許さぬそのサウザーの非情ぶりは、聖帝正規兵達にまでも戦慄を走らせるのであった。
聖帝部隊は、まず音でシュウの耳を奪う作戦に出た。短い鎖の先に刃をまとった筒をつけた武器。シュウを取り囲む何人もの男がそれを振り回すことで、風を切る雑音を生み出し、シュウが便りとしている聴覚を奪うという作戦を仕掛けてきたのだ。しかし、彼らは勘違いをしていた。シュウは、目でも耳でもなく、心で相手の動きを捉えていた。放たれたその武器を難なく跳躍で交わしたシュウは、そのまま南斗烈脚斬陣で男達を一掃。続く巨大な刃の攻撃も同様に交し、その剣を支える3人の男達を葬ったシュウは、一気にカタをつけんとサウザーに飛び掛る。だが、シュウの突きが捕えたのは、サウザーの背後の玉座であった。腕を捕まれ、万事休すのシュウ。やはり駄目なのか。そう思われたとき、サウザーは突如シュウの手を解放し、再び己の顔目掛け突き入れるよう指示してきた。先程捕えた100人の人質。彼らを引き合いに出せばシュウが何も出来なくなることを、サウザーは知っていたのだ。自らの命を省みず、サウザーを倒すよう呼びかける人質達。だが哀しきシュウの仁星は、やはり彼等の命を犠牲にすることなどできなかった。サウザーに突きつけていた右手をシュウが虚しく宙へ突き上げた瞬間、レジスタンス達の戦いは、事実上幕を降ろしたのであった。
| [漫画版との違い] ・ケンシロウを助けたのが拳王から拳王軍兵士2名に。故にケンの倒れていた場所に黒王号の足跡などもなし。 ・ケンを助けた拳王軍兵士がラオウにその報告をするシーン追加 ・聖帝先遣隊の入った棺を運んできた4人までもがレジスタンスを倒していくシーン追加 |
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