
秘孔の痛みによって、ダガールは半狂乱と化していた。部下達を手当たり次第に殺し、壁や床をかきむしり続けるダガール。ブルダンの町でケン達がユダに殺されることこそが彼のささやかな復讐であったが・・・
ノバ達は、西のほうにある壊れた大船をねぐらにし、力をあわせて働いていた。だがある日、けたたましいジープの音とともに、ユダの部隊が襲い掛かってきた。通称美女狩り隊と呼ばれる彼らは、ユダのために美女を拐いに来たのである。圧倒的な力の差で次々と村人達を殺し、美女をかき集める美女狩り隊。その手はノバの恋人のランにも及んだ。矢を受けて動けないノバを嘲笑うかのように、ランを含む村の女達は荒野の彼方へと連れ去られたのであった。
雷鳴響くブルダンの町に、ノバの村から連れて来られた女達が到着した。美女狩り隊隊長のゴーレムに連れられ、ユダの前へと連行されるラン達。カーテンの向こうのユダの顔には、不敵に笑みが浮かんでいた。
悶え苦しむダガールの前に、ユダが現れた。ダガールが口を割ることを判っていたユダは、副官にまで嘘をつき、そしてケンの拳を見切るために利用したのである。激怒して襲い掛かってきたダガールに対し、ユダは右手人差し指を目にもとまらぬ速さで振り下ろした。南斗紅鶴拳。その余りにも早い拳から繰り出された衝撃は、ダガールの体を背中から切り裂いたのだった。レイとケンシロウを己の帝国の生贄とする。ユダは間近に迫った己の野望の実現に高笑いを上げる。| [漫画版との違い] ・ダガールが狂って部下達を殺すシーンと、ユダに南斗紅鶴拳で殺されるシーン以外は全てアニメオリジナル |
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