
カサンドラへと向けてジープを走らせる野盗の一団。彼らは、監獄に捕らわれている自らのボスを救い出すため、不落のカサンドラ伝説を破りに来たのである。門の前にジープを止め、一気に扉へと向けて突撃を開始する野盗達。だがその時、彼らの前にカサンドラ最強の戦士・ライガとフウガが立ちはだかった。マシンガン等で応戦する野党であったが、ライガ達はその巨体に似合わぬ素早い動きですべて回避。逆に2人の拳、二神風雷拳の前に、野盗達はほぼ全滅させられてしまった。残った野盗の3人はジープで2人を轢き殺そうとするが、二神風雷拳の前では人もジープも関係なかった。細切れにされて爆発炎上するジープ。しかし、監獄破り達を全滅させ、任務を果たしたはずのライガ達の目には、哀しみが宿っていた。
カサンドラの見張りが、遂に接近するケンシロウ達の姿を捕らえた。ウイグルはいつも通り、ライガとフウガに門を護るよう指令。しかし、2人は動こうとはしなかった。繰り返される無益な殺しが、彼等の心に深い闇を落としていたのだ。反抗の意志を見せる2人を黙らるため、ウイグルはあるものを用意した。それは、処刑台へとくくり付けられた弟ミツの姿であった。そしてウイグルは、己のペットである大鷲に、ミツを襲わせ始めたのてある。鋭い爪をミツの胸に喰い込ませる大鷲。言うことを聞かねばミツの命はない。今までライガ達をカサンドラに縛り付けてきた理由を、ウイグルは改めて彼らに認識させたのである。苦しむその弟の姿を前にし、もはやライガ達は抵抗する意思は残されてはいなかった。渋々二人が承諾したと同時に、大鷲を鞭で叩き落したウイグルは、自らの手の上で踊るその二人の姿に高笑いをあげるのだった。
鬼の哭き声響くカサンドラへと到着したケン一向。マミヤは見張りが居ないことを不思議に思いながら扉へと近づくが、既に扉の前には仁王像に化けたライガ・フウガの姿があった。立ちはだかる2人に余裕の表情で立ち向かうレイ。しかし、彼等の二人の間に張られた見えない鋼線に予想外の苦戦を強いられてしまう。時間が惜しいケンはレイを引かせ、自らライガフウガと対峙。激しい突きの連打によってアッサリと二神風雷拳の鋼線を断ち切ったケンは、2人の顔の前に手をかざし、戦意を喪失させたのであった。
予告どおりミツを刺殺したカサンドラ兵は、門の上から一斉にケン達を襲撃。ミツの仇とばかりに怒りの鉄拳を叩き込んでいくケンに続き、ライガとフウガは、カサンドラの門を全力で押し始めた。異常に気が付いた獄内のカサンドラ兵達は、必死で中から扉を押し返そうとする。しかし2人の超人的パワーの前には、兵が何人力をあわせようがとても敵うものではなかった。二人がこじ開けたその扉は、カサンドラ伝説崩壊のための幕が開いたことを意味していた。もう二度とこの扉が閉じられることはない。獄内へと足を踏み入れ、自らカサンドラ伝説の崩壊を予言するケン。そしてその頃、獄内のトキもまた、ケンシロウが此処へ足を踏み入れた事を察していた。| [漫画版との違い] ・ウイグルが逃げ出そうとした衆人を踏み潰すシーン削除 ・野党の集団がライガ・フウガに屠られるシーン追加 ・リンの花壇に花が咲くシーン ・逃亡を企てた空手家がウイグルに殺されるシーンが、アニメでは囚人の日光浴中に変更 ・ケンシロウ抹殺を命じられたライガフウガが一度命令を拒否するシーン追加 ・獄長のペットの鷲、原作ではくちばしだけ切られたが、アニメでは体全体細切れに ・ミツが大鷲に襲われるのは、原作ではケン入場後だが、アニメではケン入場前にライガ・フウガにいうことを聞かせるため。 ・ライガ・フウガがケンに敗北を認めた後、カサンドラ兵がミツを人質に戦いの続行を命令するシーン追加 ・ミツ死亡 ・門の上から飛び掛ってきた兵とケン達が戦うシーン追加 |
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