
ジャギはケンシロウをビルの屋上に連れ出し、邪魔の入らない場所での勝負を挑んできた。闇討ちが得意のハズのジャギが何故正々堂々と戦いを挑むのか不思議に思うケン。だが理由は簡単であった。ジャギは正攻法で闘ってもまだ己の方がケンシロウより強いと思いこんでいたのである。ジャギは、自分の頭の傷を作る原因となった事件を思い起こすよう、ケンシロウに示唆した
ジャギはメットを取り、あの時の忌々しい傷を披露。矯正具を埋め込んで固定されたその頭には、強いジャギの怨念が込められていた。だがケンはそれを見ても怯むことはなく、逆にあの時の中途半端な行為が悲劇に繋がってしまったことに責を感じるのだった。そして、あの時は足がもつれたのではなく、既に秘孔を突いて足の自由を奪っていたことをジャギに教えたのであった。
しかし、ジャギには切り札が残されていた。ジャギが戦場を屋上に選んだ理由、それはヘリの燃料のためのガスタンクを使うためだった。撒き散らした燃料に火を付け、ケンの逃げ場を奪ったジャギは、勝利を確信。そしてジャギは更にケンシロウを追い込むために、ある秘密を暴露した。それは、ケンの強敵、シンを狂わせたのはジャギ本人だという事実であった。ジャギはケンシロウを苦しめるためだけにシンをそそのかし、ユリアを奪うように誘惑したのである。己より強い者達が自分の手のひらで踊る様に快感を覚えるジャギ。だがその告白は、ケンの怒りを爆発させるための火種となってしまった。
これはシンの分!そう言って、まずは蹴りの連打でジャギをぶっとばすケン。ヤケクソになったジャギは側にあった石柱で反撃を試みるが、石柱はケンの体に傷一つ付けることが出来なかった。ジャギは、怒りは肉体を鋼鉄と変えるという北斗神拳の真髄すら忘れてしまっていたのだ。これはユリアの分!強烈な連撃に再度吹っ飛ばされるジャギ。なんとかしようと鉄の槍をその手にとるジャギだったが、その瞬間、ジャギの全身に激しい痛みが走った。ケンは、北斗神拳奥義
醒鋭孔によって秘孔龍頷を突き、ジャギの痛覚をむき出しにしていたのだ。これはあの幼い兄弟の分。そう言って取り出された矢が、痛覚剥き出しのジャギの体に突き刺さる。そして最後は己自信のすべての恨みを乗せた拳でジャギをブッ飛ばし、ケンの怒拳四連弾は幕を閉じた。| [漫画版との違い] 特になし |
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