
サザンクロスの中にある、奴隷街。そこでは、一人の青年が鞭を受けていた。その男テムジナは、サキの兄であった。KINGに反逆した者は、その身内が罰を受ける。そのサザンクロスの掟により、ユリアの脱走を手引きしたサキ本人ではなく、兄のテムジナが罰を受けさせられていたのだ。止めに入ったサキまでもが鞭打たれる様をみて、直々にその中止を訴えるユリア。掟に従わないわけにはいかないバルコムは、当然その頼みを却下するが、その処刑を止めたのは、掟を作った本人であった。何時の間にか訪れていたシンが、再び振り下ろされようとしていた鞭先を握り、処刑の続行を止めたのである。誰の許しを得てこのような事をした。掟に従っていただけのバルコムをそう叱咤し、蹴り飛ばすシン。その無茶な道理にも当然バルコムは逆らえなかったが、この時、既にバルコムの中には、シンに対する強い不信感が生まれていた。
一方、未だケンシロウがジーナの村にいると思っているKING軍は、再びジーナの村へ進撃を開始し始めた。見張り台にてそのKING軍の接近を確認したジョニファーは、警鐘を鳴らして危機を伝達。村側も前回の経験を生かし、村のまわりにバリケードを造っていたため、KING軍も簡単には村に入って来れない構造になっていた。村を取り囲んだゴールドウルフ軍は、ケンシロウを出すように要求。ケンはもういないと言う村側の主張を信じないウルフ軍は、構わず村へ突撃をしようとする。しかしその時、隊長ガレッキーの懐中時計が鳴り始めた。するとガレッキーは、突然食事の用意をしろとの、流れを無視した命令を下してきた。食事の時間は守る。それがガレッキーの家系に伝わるしきたりだったのだ。3時間の猶予を与えられたジーナの村は、その間にケン達を呼び戻す事を決めた。村男のテディベアと共に、ジェニファーは村を脱出。ゴールドウルフ軍の追っ手をなんとか振り切った二人は、程なくケンシロウ達に追いつき、村の救助を依頼した。ジェニファーのバイクに跨り、ケンは単身ジーナの村へ・・・
村へ向かってバイクを走らせるケンシロウに、ジャイロヘリに乗った集団・ブラックバード軍団が襲いかかってきた。バード軍の手榴弾投下をドラテクで回避したケンだったが、雨霰のような槍攻撃に耐えられず、バイクは炎上。しかし、バイクを失ったことにより、逆にケンの動きは機敏になってしまった。爆撃を簡単に回避したケンは、先ほどの槍を投げて次々とヘリを撃破。更に一旦姿を隠し、隙をついて隊長マハリのヘリに搭乗。マハリを秘孔
頭亜にて自在に操れるようにし、わざと暴走運転をさせることでヘリの陣形を乱し、次々とヘリを同士討ちさせていった。そしてそのままジーナの村へと帰還したケンは、最後にマハリのヘリをゴールドウルフ軍のど真ん中に墜落させたのだった。
全てを解決したその時、おぼつかない足取りの男が、ケン前へと現れた。それは、怪我と披露で死にかけていたテムジナであった。緑の大地、悪魔の目の中。それがテムジナの残した、サザンクロスの場所を示すキーワードであった。ユリア、サザンクロスの人々、そして妹サキを救うようケンシロウに依頼し、その勇敢な男は生きた得たのであった。| [漫画版との違い] ・アニメオリジナルストーリー |
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