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[第12話]
俺は死神!!地獄の果まで 
追いつめてやる!!


 とある村を襲い、食糧を強奪しようとするウォリアーズの小隊。だが、そんな彼らの前にケンシロウが現れた。ケンは、トヨの仇をとるためにウォリアーズを追って来たのだ。一瞬で全員を片付けたケンは、残った一人にとある秘孔を突いた。おまえの体がメッセージとなる。そう言って解放された男は、わけがわからぬままにジャッカルの元へと逃げ帰るが・・・

 ウォリアーズの本隊に追いついたその男は、ケンが自分達を追ってきていることを報告。だが、次の瞬間、男の突如その肉体を崩壊させた。ケンは、この男の死をもって、ウォリアーズを全滅させるという意志を伝えたのである。そのケンの復讐心を知ったウォリアーズは、仲間の一人、フォックスの身を案じた。フォックスの小隊は、まだ本隊と合流していなかったからだ。しかし、迎えに行こうとした部下達をジャッカルは制した。隊の中でもずば抜けて強いフォックスなら勝てるかもしれない。たとえ負けたとしても、その分俺達は遠くに逃げることが出来る。ジャッカルにとって、自分の右腕であるフォックスの死も、ただの時間稼ぎに過ぎなかったのだった。

 その頃、とある村では小さな騒ぎが起こっていた。行き倒れたと思われる悪党の死体が、村の中に転がっていたのだ。生きていてはまずいと、死体へ向けて一斉に槍を突き立てる村人達。しかしその矛先は、何故か地面に突き刺さった。今まで地に転がっていたはずの男は、何時の間にか村人達の頭上へと跳んでいたのである。跳刃地背拳。華麗な空中殺法で、村人を全滅させたその男は、ジャッカルの右腕、フォックスであった。作戦の成功と共に、フォックスは部下に食料をかき集めるように指示。だが、現れた部下達はフォックスの目の前で次々と体を破裂させた。原因を確かめんと現場へ近寄るフォックス。だが次の瞬間、壁をぶち破って飛び出してきた手に、フォックスは顔面を捕らえられた。引きずり込まれた壁の向こうでフォックスが見たもの、それは怒れるケンシロウの顔であった。

 自らが全く戦う意向がない事を示し、頭を下げ続けるフォックス。しかし、ケンがとても許してくれそうにもない事を悟ったフォックスは、突如仰向けに寝転び、己の無抵抗ぶりをアピールしてきた。しかし、それは罠だった。先ほどと同じように、ケンの攻撃を跳躍でかわし、跳刃地背拳で仕留めようと考えたのだ。ところが、ケンは近寄るどころか、突如側にあった大岩をフォックスに投げつけてきた。ケンは先程の跳刃地背拳を目撃していたのである。大岩を避け、宙に舞い上がったフォックスを、ケンは逃さなかった。一瞬にしてケンはフォックスの真下に入り、背後を取ったたケンは、そのまま秘孔 新一を刺突。意思に関係なく口を割らせるその秘孔は、見事フォックスの口からジャッカルの居場所を吐かせたのだった。悪あがきするフォックスを岩へと蹴り飛ばしたケンは、早速聞き出した地、ビレニィプリズンへと向けて出発した。

 サザンクロスでは、サキという名の少女がユリアの世話役として就任していた。優雅で美しいユリアに、感動すら覚えるサキ。しかしサキは、その美しさの陰に潜む寂しき心を感じ取っていた。

 ビレニィプリズンに帰ってきたウォリアーズ達に、戦慄が走った。彼らの御用達であるバーに、フォックスの死体が届けられていたのだ。恐怖に慄き、一目散に逃げ出そうとするウォリアーズ。しかし、もはやそれも叶わなかった。バイクのオイルタンクには穴を空けられ、車に乗っていた運転手は既に秘孔を突かれていた。ケンは、彼らを誰一人としてビレニィプリズンから逃がすつもりは無かったのだ。ビルの屋上から死を宣告をするかのように睨みつけてきたケンに、完全に戦意を喪失させるウォリアーズ。彼等が思いついた最後の手段、それは、リーダーであるジャッカルの首をケンシロウに差し出すことであった。

 居場所をばらしたフォックスの死骸に蹴りを入れ、その恨みを晴らすジャッカル。とその時、店の中の様子がおかしいことにジャッカルは気付いた。彼の背後を、武器を構えた仲間達が取り囲んでいたのだ。今まで裏切りを続けてきたジャッカルが、今度は逆に裏切られる立場になってしまったのである。もはや話をするだけ無駄だと判断したジャッカルは、一瞬の隙を突いて外へ脱出。続け様に投げ入れられたダイナマイトによって、部下達は無残にも全滅させられたのだった。だが、ジャッカルに安堵する暇は無かった。自らの最も恐れるあの男が、顔を踏みつけてきたのだ。得意の演技でケンシロウの隙を突こうとするが、失敗。さらにダイナマイトを投げつける南斗爆殺拳も、ケンには全く通用しなかった。ジャッカルの命運も尽きたかに思われたが・・・

 ジャッカルに止めをささんと近寄るケンシロウ。だがその時、何者かが放ったトランプが、ケンを襲った。犯人はジョーカーであった。まだジャッカルに使い道があると考えたジョーカーは、ジャッカルを助けに来たのである。対峙するジョーカーとケンシロウ。しかし、もとよりジョーカーはまともに闘うつもりは無かった。無数のトランプを投げつけたジョーカーは、ケンがそれを叩き落としてる隙に、ジャッカルを連れて逃亡したのだった。

 伝書鳩がシンに持ってきたのは、ケンシロウがビレニィプリズンにいるという情報であった。しかし、その一文だけで、シンはジョーカーの企みを全て理解した。ビレニィプリズンの地に眠る、悪魔の化身。その男とケンシロウの戦いは、もう間近に迫っていた。

放映日:85年1月10日


[漫画版との違い]
・トヨの村の子供達は、原作ではジョニーに預けられるが、アニメではそのまま村で待機
・メッセンジャーにされる男達は、キャンプを張っていたのではなく、村を襲っていたところをケンシロウに倒される

・原作ではフォックスは小便中に壁から飛び出してきた手に捕まれるが、アニメではフラフラ現れた部下が突然破裂したので警戒して壁に近付いたところを捕まれる。
・ジャッカルが店内へ投げたダイナマイト、原作、1本 → アニメ、3本。
・バーのマスター、原作ではジャッカルに殴られるが、アニメではその前に帰る。
・ホーク、登場せず。
・ジャッカルが南斗爆殺拳で戦うシーン追加
・ジャッカルが追いつめられたところをジョーカーに救われるシーン追加。
・ユリアの世話係としてサキ登場


・子は親に似る
なんだかんだ言って、ジャッカルの教えはよく浸透しているなぁと言う印象。メッセンジャーの男も、フォックスも、ちゃーんとケンに頭を下げてるんですから。オー、ジャパニーズドゲザ。
・サキ登場
一部に人気が高そうな彼女。メイドブームの魁的存在(嘘)。実は彼女が活躍する回の脚本はいつも戸田博史なんですよね。おそらく彼のお気に入りキャラなのでしょう。ちなみにリュウガ登場の回でサキが再登場を果たしたときも戸田氏でした。うーんこだわりを感じる。しかしアニメを見た人達にも、何故か彼女のことはあまり記憶には残っていない様子。というのもせっかくのデビューの時なのに、ジャッカルの南斗爆殺拳とインパクトが強くて・・・。その後も出番があったかと思えば、人間砲弾とか列車砲とかの馬鹿拳法とかぶってしまい、目立たず仕舞い。不憫だ・・・。
彼女は後に、73話で復活を果たします。メイドファンは必見。


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