
とある城にて、心地よいハープの音とワインの悦楽に酔う一人の男。しかし、無言でハープを弾く美しき女の顔は、どこか寂しげだった。スペードは敗れ去った。だが、まだ俺には三枚のジャックがある。そう言ってスペードのカードを破り捨てたこの男こそが、巨大組織KING軍団のボス、KINGであった。
町に入ったケンシロウの目に飛び込んできたもの、それはブラッディクロスの紋章が描かれた旗であった。KING軍の証であるそのマークは、ケンにとって因縁浅からぬ紋章だったのである。そしてその旗の下で行われていた所業は、あまりにも非人道的なものであった。縛り付けられた子の上に缶を乗せ、親がそれに向けて弓を射る。KING配下の一人ダイヤにとって、村人達はただの遊び道具だったのだ。ダイヤ部下のに無理矢理射らされた矢は、真っ直ぐに子供の顔へ。しかし、間一髪その矢を受け止めたのは、ケンシロウだった。無事親子を救い出したケンは、立ち向かってきたダイヤの棒術をものともせず、交首破顔拳を炸裂。ダイヤは顔面を破裂させて死んだが、当然その事件はドラドの町全体を駆け巡った。
結局日が暮れても、バットはリンを見つけらなかった。気晴らしにと町外れに腰掛け、ハーモニカを吹くバット。とその時、けたたましい鳴き声とともに、ペルが駆け寄ってきた。ぺルは、リンの村で聞いたハーモニカの音を覚えていたのだ。そのペルの案内により、遂にバットはリンと再会。しかし、頑丈な鎖に繋がれたリンが脱走するのは不可能であった。夜中に再び助けに来ることを誓い、バットは一時ケンの元へ・・・・
夜、見張りに秘孔を突いたりしつつ、リン救出へと向かう二人。しかしその時、謎の悲鳴がケン達の耳を劈いた。リン救出をバットに任せ、ケンは悲鳴のした方角へ。そこで行われていたのは、あまりにも残虐なクラブの所業であった。町から逃げ出そうとした人々を檻の中へと入れ、その中で無理矢理クラブとの戦いを強いらせていたのだ。一片の慈悲もかけることなく、刃の爪で村人達を切り裂いていくクラブ。しかし、そんな鬼畜を、ケンがのさばらせておく筈はなかった。自ら檻の中へと入り、クラブと対峙するケン。だが、無敵の北斗神拳の前では、クラブとてただのカマキリに過ぎなかった。北斗神拳奥義
五指烈弾にて両手を破壊されたクラブは、更に秘孔命門を突かれ、その体を真っ二つに叩き折られたのであった。そしてその頃、KING兵の持っていた斧を使い、バットはリンを繋ぐ鎖を切断に成功していた。助け出されたリンは、念願のケンと再開に涙するのだった。| [漫画版との違い] [追加] ・ワインを愉しむシンと、傍らでハープを弾くユリア ・バットが空の冷蔵庫をあさり、ハゲタカと格闘するまでの一連の流れ ・瞑想中のケンの肩に蝶がとまる。その蝶が次第にユリアに見えてくる ・バットがターバンを巻いてドラドの街に潜入。 ・バットが捕らえられているリンを救出。繋がれた鎖を斧で切る。 [変更] ・バットがリンを乗せた護送車を見るのがオアシスから荒野のド真ん中に変更 ・首吊り状態の父を娘が支える拷問が、父親が子に向け矢を放つ拷問に変更 ・クラブの奴隷惨殺が「トレーニング」から「街から逃げようとした罰」に。 ・命門が1分から30秒に短縮。シンの場所も聞かれずに殺される。 ・逃走兵を殺す時、シンが服を着ている。 ・逃走兵殺害のタイミングがスペード死亡後からクラブ死亡後に変更 ・シンがケンシロウ生存を知るのがVSクラブを目撃から兵からの報告に変更 |
|
|
| 第2話へ≪ | ≫第4話へ |