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泰山破奪剛
たいざんはだつごう



流派: 泰山流
使用: ゲルガ (対 ジュウザ)
登場: 北斗の拳(114話)/アニメ版(90話)


 ゲルガが使う泰山流の技。自慢の腕力で強烈な突きを放つ。片腕を振っただけで地に衝撃波を走らせる程の威力を持つ。だがジュウザには通じず、逆に突き出した腕をねじり潰された。




 北斗・南斗が超人拳法すぎるために泰山流や華山流は軽視されがちだが、改めて見ると意外と侮れない拳法も多い。その代表格がこの泰山破奪剛である。




 よく見てください。意外と凄い威力でしょ。石床を破壊するだけならともかく、その後に腕を振った勢いで床がバカバゴォと捲れていくのは尋常ならざる破壊力である。見た目的にはどう見ても脳筋ハゲのゲルガであるが、彼が単なる力任せではなく、ちゃんとした拳法を使っていることの証である。

 「てめえの首から下がなくなるぜ!」という煽りも決して誇張では無いし、「親分の拳法をくらって生きていたやつぁいねぇ!」という部下の言葉も嘘ではないのだろう。またフドウの兵たちの「むう」というリアクションからも、意外とやるなこのハゲといった感情が見て取れる。同時に、そんなゲルガを簡単に蹴散らしたことで、ジュウザの評価が更に上がったことも間違いない。

 原作に登場した泰山流・華山流の拳法の中では、最低評価を与えられてもおかしくない泰山破奪剛だが、そんな技でもこれだけの威力を誇るというのが、泰山・華山全体の評価を底上げしていると言えるだろう。


 ちなみに泰山破奪剛と言えば、技を放つ前の「合掌」が特徴的だが



これと同じ所作をとる技として、「HUNTER×HUNTER」に登場する人類最強キャラ・ネテロの「百式観音」が挙げられる。

 蟲の王メルエムはその所作に対し「戦闘において命取りに近いはずの無駄な振る舞いが余に優る武器として成立している矛盾」と最大級の評価をしている。ならば泰山破奪剛におけるこの合掌も、あの威力の生み出すための重要なファクターである可能性は否定できない。一日一万回、感謝の泰山破奪剛を繰り返し、所要時間が一時間を切り、祈る時間が増えた頃、その拳は音を置き去りにするのだ。その域に達する前のゲルガが相手だったことを、ジュウザは幸運に思うべきであろう。