台湾旅行記(3)

2023年10月13日


【旅行3日目】


6:45、起床





今日もホテルのバイキングで朝食。うまい。

ただフロアが激寒である事を忘れ、今日もTシャツ一枚で来てしまったため、ガタガタ震えながら麺をすする羽目に。




8:40、新北投駅到着。

この日の初動は、昨日の疲れを癒す目的も兼ねて温泉へ行くことに。台湾は結構温泉文化が栄えており、観光地としても人気なのだとか。

目指すは北投温泉。台北市街から電車で30分程で行けるというアクセスの良さもあって、台湾で一番人気の温泉地であるらしい。





北投温泉……日本語読みで"ほくと"う。

そして街の名が七星街。

知らないうちに俺も女人像の声に導かれていたのかもしれない。





駅から歩き、程なく温泉街に到着。

立派な温泉施設が幾つも立ち並んでいる……が、どうにも活気がない。

単に朝早いからとも思ったが、どうやら月曜日は結構お休みにする店が多いらしい。湯気が立ち込める鑑賞用の温泉「地熱谷」も閉まっており、暗雲立ち込める。


その後も入浴施設を探すも、掃除中だったり、水着必須だったりと、店が決まらず彷徨うばかり。おまけに何故か友人がキツい坂道の一番上にある店まで行きたいとか言い出し、結局そこも入れなかったりと、もはや疲れを癒したいのか蓄積したいのかよく判らない状態に。


というかそもそもどこの店も料金がバカ高い。日帰り入浴でも4000円とかしやがる。どうもこの北投温泉は、気軽に入浴と言うよりも、金持ちの日本人やお祝い事で泊まりに来る団体等がターゲットの高級温泉街であるらしい。これは流石に下調べが足りな過ぎたと反省。






更には白い柱によりかかったらカバンが白むというサプライズ。
流れが悪すぎる。







そんな中で辿り着いたのは、開いてて、裸OKで、格安の温泉「瀧乃湯」

戦前に、まだ皇太子時代の昭和天皇が訪れたことでも知られる、歴史ある温泉だ。ちょっとありすぎる気もするが。





※画像は拾い物


脱いだ衣服を入れるのは当然籠のみ。そこから3歩で、扉もない入浴場へ。

平らな所がひとつもないデコボコの石床に、熱めと普通の2種の岩風呂のみ。洗い場はあるが、桶もシャンプーも一切無し。まさに無骨の極み。銭湯界のミニマリストである。

こんなんでも1000円近くするのだが、他店と比較すれば激安だし、なんならこういう風呂の方が現地の文化に触れられたようで寧ろ良いまである。結果的にベストを選べたのではないだろうか。いや、選べたはず。

実際、疲労が溜まっていたこともあってメチャメチャ気持ちよかった。帰りにコンビニで買ったクランベリージュースが染みた。





11:30、台北市街へと戻り、昨日と同じく讐連駅で下車。昼食にと目を付けていた店へ向かう。

移動中、スマホ4台持ちのポケGOおじさんを目撃。孤狼の血2のラストで狼をみた松坂桃李のような顔になる。






「香満園」に到着。
10席くらいの小さな店で、平日の昼前なのに既に20人程の行列が出来ている。


ここでの目当ては魯肉飯。白飯の上に、甘辛く煮込んだ豚バラ肉を乗せた、台湾の名物料理の一つだ。

この料理にも高確率で八角が入っているのだが、この店は一切八角を使用していないのだという。そのうえ激安なので、日本人にも人気の店なのだ。






30元の魯肉飯と40元の魚肉団子汁。合わせて300円ちょいの美味い飯を、傾いたテーブルの上で掻き込む。風呂に続き、台湾文化にガッツリ触れられたようで大満足。茶碗1杯分のミニサイズだったのが悔やまれる。







続けて、店から西の方にある問屋街「迪化街」へと移動。

アジア諸国の映像でよく見る、籠に入った謎の食材が山ほど並べられている通りだ。何かを召喚したい人以外に需要あるのだろうか。


ここでは、漁師網を使って編まれたバッグを購入。正直ゴワゴワで全く使いやすいとは思わないのだが、こいつは台湾のルイヴィトンとも呼ばれる商品で、観光土産として大人気なのだとか。実際、日本人女子が10個くらい爆買いしているのを目撃した。ちょっとオジサンには理解できない感覚だ。



その後、バスにも一度くらい乗っておきたいという理由だけでバスに乗車。バス停には、あとどれくらいで来るのかがデジタルで表示されていた。すげえや。





13:00、台北駅で降車。
そのまま駅地下へ。





地下街には、通路の脇で沢山の人がマッサージを受けているというカオスが広がっていた。いやまあ自分もこの程度で羞恥心を感じるわけではないが、これが大盛況な事に驚く。台湾人も日本に負けず劣らず疲れてんだな…







腹もまだ空いていたので、疲労回復を兼ねて「Texas Rangers」なるフライドチキンの店へ。メジャーリーグの球団と同じ名前とロゴなのでそこが母体なのだろうが、フランチャイズ店に球団名そのままつけるって凄いよね。店名「阪神タイガース」ってことだもんな。





しっかり休んだ後、そのまま台北駅の地下街で本格的にショッピング。

何故ここを選んだのかと言うと、いわゆる台湾のアニメショップが一番揃っているのがこの台北駅の地下街と聞いたからだ。こちらの国の漫画・アニメ文化はどんな風になっているのか、この目で確かめてみたいという好奇心が溢れ出る。






普通の土産なども買いながら、地下街の端まで歩き、ほぼ全ての店をチェック。目的のアニメショップは30以上確認することが出来た。まさかこれほどとは。


だが……それらは俺が期待していたものとは違った。それらの店で売られていたのは、殆どが日本のフィギュア。かつその大半がプライズ品であり、どの店も同じようなラインナップだったのだ。

こちらとしては、やっぱり台湾ならではのグッズが見たいわけで、日本の商品ばかり見てもつまらないわけですよ。だからこれらは観光客と言うよりは台湾のオタク向けの店なのかなと思いました。残念。


あとそれだけ沢山の店があったにも関わらず、北斗の拳のグッズが全然無かったのも哀しかった。ヌードルストッパーケンシロウのポスター(商品は無し)と、パチスロ機のミニチュア玩具があったくらい。

これは流石に寂しかったぜ。新アニメを成功させて国内外で北斗のムーブメントを起こしてくれよ。頼むぞ。




尚、そんな中で唯一異彩を放っていたのが





値札も何もないセガサターンが無造作にポンと置かれているゲームショップ。


他にもメガドライブやPCエンジンスーパーグラフィックス等が、同様に裸のまま置かれていた。台湾ではレトロゲームはインテリアという扱いなのだろうか。





15:00、流石に限界を迎え、一旦ホテルに戻り休憩。

ホテル内の大浴場へと逃げ込み、この日二度目の風呂でリフレッシュ。

赴きある汚い風呂も悪くないが、そりゃ広くて綺麗でシャンプーもリンスもボディソープもサウナもあってバスタオルにガウンも使い放題の方が良いよねと思った。




17:00、だいぶ体力も回復し、この後どうするか友人と相談。
結果、一旦別行動をとることに。

ただポケットWi-fiが一台しかないため、どちらか一人は一時的にスマホが使えなくなる。ここはマッサージに行くという明確な目的がある友人に譲り、自分はブラブラと出歩くことに。






ホテルの周辺は何の変哲もない街並で、大して面白くも無いのだが、一人でゆっくり自分のペースで歩くとまた見え方が全然違い、とても楽しかった。旅は複数人の方が楽しいが、他人のペースに合わせなくてもいい時間も大切だなと気付かされる。


とは言え、やはり外国でネット無しの状況は相当厳しく、行く前に目星をつけていた場所には殆ど辿り着けなかった。困ったら道を聞けばいい!と思っていたのだが、そもそも翻訳アプリも使えねーじゃん!という事に気付いた時には時遅し。己の無力さと阿呆さに愕然とする。







19:30、寧夏夜市に到着。

ここは台北駅から一番近いことでも人気の夜市。規模で言うと昨日の饒河街観光夜市の1/3程度といった感じだが、個人的にはこちらのほうが大分楽しめた。饒河夜市より道が広く、自由に座れる椅子も沢山あり、かなりゆったりと楽しめる作りだったからだ。

また、ここは食べ物がおいしい事でも有名らしく、色々珍しい屋台も沢山あって目移りしていたが






黙々とたこ焼きを焼く丸メガネの娘が実にエモいという理由だけで店を選んでしまい、ごく普通のたこ焼を買ってしまったのだった。

もしかしたら少年だった可能性もあるが、そんなことは些末な事だ。

ピリ辛ソースが普通に美味かった。
関西人的には「揚げたこ焼」は若干認められないところではあるが。




ちなみにこの旅行で自分が一番買いたかったのは麻雀牌で、デパートのおもちゃ屋などをめぐっても見つからなかったのだが、この夜市が行われている商店街にて遂に発見。







ただしキティちゃんバージョン。


それはそれで面白いと思ったのだが、12000台湾元(約55,000円)は流石にネタで買うにはキツい……と断念した。

普通でいいのよ普通で…
俺が落としたのは普通の斧です……




21:00、ホテルへ。

夜市では結局たこ焼きした食べられず、友人もまだ飯を食べていないとの事なので、ホテルの中のレストランで済ませることに。







既にほぼ閉まっていたので、選択の余地なくイタ飯屋へ。

すげー美味そうなボロネーゼラザニアが出てきてテンションが上がるが、半分も食べないうちにチーズのくどさに飽きてしまい、結局残した。この旅で食べた飯の中でダントツで高額(4000円超)だったのに、一番満足度が低いという残念な結果に。


その後は部屋でボンヤリ。言葉もわからず台湾のTV番組を見続けた。女性の服の布面積が日本より30%くらい少ないなと思った。


0:00、早朝に出発せねばならぬため、しっかり帰り支度をして就寝。






【旅行最終日】


5:30、起床。

9:30の便に乗るため急ぎ空港へ。
今日なら朝食バイキング、心ゆくまで食べられたのにな……






7:00、空港にて朝食。

麺線という、そうめんをとろみのあるダシで煮込んだ台湾料理を注文するが、完全に気が緩んでいたのか、八角チェックを怠ってしまった。ついでにパクチー入り。

まあ最後くらい闘っておくのもいいか……と表面の粉末を除けながら食べるが、やはり太刀打ちできず、半分残した。終盤に飯を失敗しまくっている。


その後、台湾ドルと悠遊カードを限界ギリギリまで使い切り全て終了。帰国へ。





……が、ここでトラブル。
税関の荷物検査で止められ

「カンフー!カンフー!」


と連呼される。

功夫?どっちかというと功夫はあなた方では?と思ったが、どうやら「缶フード」と言っていたらしい。友人が土産として買った魯肉飯の缶詰(3個パック×3)が機内に持ち込めないのだという。カバンに入らないからと私の方に入れていたのだ。

別途料金を払えば大丈夫だったのだが、土産にこれ以上金を使いたくなかった友人は、割とすんなり断念。缶詰なんていかにもダメそうじゃん。ベテラントラベラーのくせにアホだなーと思っていたのだが、私の土産である台湾ビールもサイレント没収されていたことが後々明らかになった。いや、そっちは何も言うてなかっただろ…黙って持っていくのは流石にどうなの…



9:30、飛行機に搭乗。行きの反省を活かし、予めDLしておいたネトフリのガメラを3話分鑑賞しているうちに成田へ到着。

空港内でとんかつ屋に入り「やっぱり和食が最高だな」というありきたりな結論に至りながら解散。



21:00、自宅へと到着。
お疲れさまでした。







1 2 3



前の記事へ≪ ≫次の記事へ


















アクセスカウンター