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カサンドラ伝説レビュー(3)
2015年3月25日(水)

カサンドラ伝説ゲーム、つづき

前回、第一ステージを突破し、舞台はカサンドラ獄内へ。



お待ちかねのウイグル獄長とのバトルが開始。
出だしからいきなりクライマックス!


説明書によると、このウイグル獄長戦だけが通常のバトル方法と異なるらしい。
やはり事実上のラスボスである獄長との闘いは、そこらの雑魚戦とは一線を画したアバンギャルドなバトルが用意されているのだろう。


・・・・と思っていたのだが、ボードに記されたその内容は、「サイコロを振って3回中2回同じ目が出れば勝利」というむしろ雑魚戦よりかなり地味なものであった。

なんで雑魚戦ではカード使うのに獄長戦はサイコロトークだけなの・・・?
ていうか木人形狩り隊とかですら連戦だったのになぜ獄長だけ単戦・・・?







サイコロ獄長をサクッと墓穴送りにし、次は階段の先にいる拳王親衛隊のもとへ。



原作じゃ高台の上で威張り散らした後に中央棟まで移動して待ち伏せていた拳王親衛隊だが、このゲームではここで正面からケンシロウとやりあうつもりらしい。見上げた根性だ。でもライガ・フウガにやったあの石塊罠で通路封鎖するギミックなんかあっても面白かったんじゃないかな。


拳王親衛隊に勝利すると、拳王親衛隊カードを引くことが出来る。
そこには、トキの獄舎へ続く門の開け方の情報が記されている。
要するに秘孔 頭顳を突いて居場所を聞き出したってことだね。いい演出ね。





桃シロウが引いたカードにはこう記されていたので




指示通り、左から4番目にある第4の門へと移動。
門は全部で5つあり、それぞれ条件を満たせばどこからでも進むことが出来る。

うん、門、多すぎやね。
セキュリティガバガバやねこの監獄。




ちなみに拳王親衛隊カードは8枚中3枚はハズレで、それを引くと



と、つっぱねられてしまう。知らないんじゃ仕方ない。
ちなみに青シロウはこの3枚を全部引いた。
確率にして1/35か。なんかやけにツイてないな青。







長い階段を上った先にあったのは、カーテンに隠れたザルカの姿ではなく

 

大きな九つの穴が開いたフロアであった。



ここに到達したプレイヤーは、次回から獄舎カードを一枚ずつ引いていく。



これが獄舎カード。これを穴の開いた九つの穴に並べていく。

絵柄を見た時点で察しはつくだろうが、ここに描かれた道がちゃんと繋がるように並べていき、最終的に出口にまで連結できれば先に進めるというわけだ。

昭和の人間としてはチクタクバンバンを連想せざるを得ない。




ギミックだらけのカサンドラに相応しい、なんとも面白い趣向ではあるが
1ターンで一枚しか置けないというのはなんともまどろっこしい。



4ターン使ってなんとかゴール間近まで繋げても






最後にこうなるとはいダメー。おまえダメーってなる。

この場合、最後の1枚をやり直しとかでなく、1枚目から再スタートとなる。
しかも一度誰かが繋げたらそのルートは固定されるので、他のプレイヤーはもうチクタクバンバンせずに進めちゃうという、後続に甘すぎる救済措置が用意されているのだ。

まあそれでも青シロウは追いつけなかったわけだが。





さていよいよ最後のエリア。
トキの捕らわれている牢獄へ。



牢獄は3つ。
各部屋の中にはトキ"らしき"影がみえるが、本物がどれかは解らないので、入り口前にいる拳王親衛隊をぶっとばしてそのツラをおがみながら確認していく。

ちなみに各部屋には2人ずつ収監されている。
まさかの相部屋。






とりあえず一番近い牢に押し入り、一人目の影を確認
だがそこにいたのは、想像を越える衝撃の人物であった。





















えっ!?










えっ!?







ちょっと待って・・・・待って・・・

君は、あれよね?




この人・・・じゃないよね?




だって肩当つけてるからね!







肩当てつけたニセトキっつったらもう









オマエしかいないよね?


なにやってんですか貴方こんなところで・・・





うわぁ〜・・・
めっちゃ真面目にトキの真似してるやん・・・
ケンシロウびっくりさせたろ思て必死やん・・・
つかおまえ出てきちゃ駄目でし・・・
「おまえはもう死んでいる」はずでしょ・・・







その後、青と桃が二人がかりで探すような形で5枚目にモノホンをゲットし、ゲーム終了となりましたが、心に残ったのは直前の禅アミバだけでした。
やっぱあいつすげえわ。カサンドラ伝説ゲームなのに全部もってったわ。


【総括】

似たようなゲームも色々やったが、北斗の拳の世界を旅してる感はダントツで高かった。険しい山道やカサンドラ中央棟の長い階段などという忘れられがちな設定もしっかり盛り込まれている辺りがファンにはたまらない。

このゲームの最大の見所である「飛び出すカサンドラ」は、オブジェとしては最高峰だが、もう少し上手くスゴロクに組み込めれば尚良かった。折角カサンドラが聳え立ったんだから、見るだけでなく、なんとかゲームの中で絡んでいきたかった。このゲームで言うなら、第一ステージでなく第二ステージのほうを飛び出す形にしても面白かったのではないかと思う。立体の中央棟の一番高いところにある牢獄をゴールにしたら、登頂の快感も合わさってより達成感が増したのではないだろうか。

また、バトルが連続するのはいいとしても、そのくせ内容が淡白なところが残念だった。同じバトル内容でも、ちょっと工夫すればその辺は改善できた筈。例えばサイコロのみだった獄長戦でも、第一ステージでは泰山流双条鞭を破るためにサイコロの偶数目、第二ステージでは蒙古覇極道を受け止める為に3回以内に6の目を出す(6本指にひっかけて)、とかいう風に、ちょっと文字を添えるだけで大分「獄長と闘ってる感」が出せたのではないかと思う。アミバ戦やライガフウガ戦でも同様に、それぞれの戦いにオリジナリティを持たせて、キャラの個性を引き出して欲しかった。

しかしまあ、良くも悪くも「北斗の拳ファン向けのゲーム」であることは間違いない。ていうかファン以外はやっちゃ駄目なゲームね。最大の魅力である原作再現度なんて、ファン以外の人には一切関係ないしね。しかもゴールに待つのが小汚い白髪のオッサンってこれ、北斗の拳を知らない子供が成し遂げたところで達成感あるのか心配になるよね。


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