レコードレビューおまけ |
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2014年9月6日(土) |
「ドラマ編」というワクワクせざるをえないタイトルであったにもかかわらず、いざ聞いてみるとそれほど面白いものではなかったレコード2種。
今回はその消化不良の部分を補うためのオマケを紹介。
それがこちら。
先日、つぶやくヤツでその存在を知らされた謎のカセットテープだ。
日本コロムビアが発売している「コロちゃんパックシリーズ」に見紛えそうになるが、これはそのパチモンである
「なりきりカセット」なるものらしい。バンダイ製。
なんかゴム人形とか、他にも「キャラになりきれるアイテム」なんかがオマケとして付属されていたそうな。北斗の場合は・・・胸の傷シールとかそんなかんじ?
有難くも音声ファイルを頂けたので早速聞いてみた。
A面から。
まずは超レアな
ケンシロウの自己紹介からスタート。お声は勿論神谷御大。
この時点でもう面白い。
ケンシロウ 「おれはケンシロウ
古来より中国に伝わる一子相伝の暗殺拳、
北斗神拳の伝承者だ」
これこれ!コロちゃんパックのもこんな始まり方だったよ!
キン肉マンのシリーズでよく聞いたよこういうやつ!
コロちゃんではこの後に喋ったキャラクターのキャラソンがはじまるのがお決まりの流れだが、聞こえてきたのは愛とりであった。
しかしそれは、
クリキンより1オクターブ低い謎の声であった。
うむ、これはいわゆる
パチソンというやつじゃな。
カヴァーというと聞こえは良いが、歌や演奏などが本家よりもかなりチープな上、そもそも歌ってるのが誰かサッパリわからんというのがパチソンの特徴じゃ。
昔、B'zのカセットテープを買ったら誰のともわからん太陽のkomachi angelが入っていて死にたくなったのはよき思い出じゃ。
この愛とりの歌い手も
大倉正丈氏なる全く存じ上げぬ方であったが、検索してみると、なんとあの
こおろぎ'73のボーカルを務められた人物であることがわかった。
「おじゃまんが山田くん」とか
「ドテラマン」とか
「悪魔くん」とか、儂の大好きな曲ばっかりやんけ!全然気付かへんかったわ!まあ
Cha Chaとかいうホンマに知らん女性の人も一緒に歌ってはるから、それがノイズになってた所為かもしれんけど。
しかしまあ・・・なんというか・・・ハッキリ言ってこれはひどい。並のパチソンでももうちょい聞けるものだが、これはちょっとない。というか面白すぎる。腹いたい。
歌が下手と言うより、この人達の声とか歌い方が曲と相性悪いんだと思う。イメージに合ってないんだわ。特に大倉さんの歌い方は全然しゃくりあげが無いから、なんか
香港スターが歌ってるように聞こえるのよね。あっちのほうの国で作られた実写版北斗の拳の挿入歌として流れてても違和感無いだろう。
こっちのパチソンとか、
らきすた版なんかよりも遥かに面白いわ。御本人達にとっては本意ではないだろうけども。
そんな抱腹絶倒の1番が終了すると、再びキャラ達のおしゃべりタイムに。
これもコロちゃんパックと同じ流れだが、こいつの本領はここからだった。
なんと間奏の間だけという数秒の喋りなどではなく、
一旦曲をストップさせてショートストーリーを始めやがったのだ。
何故1番と2番の間に・・・曲終わってからじゃ駄目なのか?
ここで登場するはリン&バット。お声はもちろん懐かしいダブル鈴木のお二人。
腹を空かせてイラだつバットは、貴重な水をペルに与えるリンに更にイライラ。
「野うさぎでも探して来い!」とペルに乱暴をはたらくバット。うーんド畜生。
しかしそのペルを追っていった先で、リンは悪党に捕らわれてしまう。(ここまでテンプレ)
リンの命と引き換えに食料と水を要求する悪党(CV.戸谷公次)。
それでも頑として言いなりになろうとしないケンシロウに対し、悪党が見せてきたのは
血の十字架(ブラッディークロス)の紋章であった。
「KING様軍団のこのマークが見えねぇのか」
むう、軍団名でボスの名前を呼ぶときですら「様」をつけるとは中々の忠義心よ。
ていうかブラッディークロスの紋章を身に着けてるKING軍団員なんてみたことないぞ。もしかして軍団の中でも可也の重鎮だったりするのかな?
まずは手付け金とばかりに、ペルを携帯食にしようとした悪党に対し、急に愛犬家魂を爆発させ、服をビリビリするケンシロウ。顕になった七つの傷を見て、ようやく相手がケンシロウであることを知った悪党は、自慢の武器を取り出した。
「野郎!南斗聖拳のヌンチャク、受けてみろー!」
な・・・・・な・・・・
南斗聖拳のヌンチャク!?
武器と南斗聖拳の融合はロクなことにならないとあれほど!
いやでも待てよ、これをあのしょーもないアニオリ南斗と同じに扱うのは早計かもしれん。
なんせあの六聖拳の一角を担うユダもヌンチャクの修行してたくらいだしな。
そんな私の予想に応えるかのように、「へぇ〜い」とか「へあちょーい」とか言いながらケンシロウとそこそこ渡り合う南斗産ヌンチャク。しかしケンシロウの攻撃によって武器は破損。為す術無くなった悪党に、ケンシロウの裂帛の拳が叩き込まれる。
ケンシロウ 「あ〜たたたたたっ!わたぁー!
北斗百裂拳!」
ピシピシピシピシピシピシピシピシピシピシピシピシピシピシピシピシ
ピシピシピシピシ
蚊ほども効いちゃいねえぜ〜 ピシピシピシピシ
ピシピシピシピシピシピシピシピシピシピシピシピシピシピシピシピシ
字にするとなんのこっちゃわからんと思いますが
あたたたーってして技名言った後に連打のSEが流れてきたってことです。
遅ぇよ
そんな衝撃すら置き去りにする光速百裂拳で、何故か
秘孔頭顳を突かれた悪党は
記憶が消えるとかいう生易しい効果ではなく、普通にひでぶと爆死するのであった。
そして流れてくる2番のイントロ
バット「やったぁ〜!」
リン「ケーン!」
CHA CHA「ゆわっしゃぁ〜」
やめてお腹痛い
曲終了後にはカラオケバージョンも収録されていた。
だがその前に今一度ケンさんからのお言葉が。
ケンシロウ「俺は悪い奴は許さない
さ!俺の歌を歌ってくれ!」
お前の歌だったの?
まあ指先一つでダウンとか言ってるし、それでもいいけど
ケンシロウ「そして、一緒に旅をしよう!」
あ、大丈夫っす・・・
自分、爽健美茶のない世界とか無理っす。
続いて
B面
A面同様、ケンさんの
「ユリア、どこにいるんだ・・・」とかいった女々しい台詞から始まり、これまた鉄板で面白い「ユリア・・・永遠に(パチソン)」へと続いていきます。
そしてやっぱり1番終了と同時に、小芝居がスタート。
今回はケンシロウがリンバットを連れて
師の墓参りに来たと言う設定。
ちゃんと墓石が壊れてる辺りに作品への愛を感じる。
鐘の音と共にリュウケンがイントヨーとかアトウンとか言いながら北斗南斗の関係を説明。声は先ほどのヌンチャ君に続き戸谷氏が担当。アニメでも若年期のハゲの声は戸谷氏だから、これはいい配役だ。
しかしケンさん、シンに負けてから1年間ウロウロと行方を追った結果、
またこのスタート地点に戻ってきちゃったのね・・・。本当に何の目星もなく旅してたんだな。
暗記した北斗神拳の知識をひけらかした後、ケンに村へと戻ろうと催促するバット(村ってどこやねん)。しかしケンは、サザンクロスを探し出し、ユリアを取り戻すという目的を果たすまで、この旅をやめるわけにはいかなかった(当たり前)。
だが相手は南斗聖拳のシンの軍団。いくらケンが強くてもいずれは殺されてしまう・・・。そう憂うバットに対し、ケンは答えた。今日より明日。かつてのような緑ある世界を取り戻すため、俺はシンの軍団を倒さねばならないのだと。
本当にそんなこと考えてるか?ユリアの事しか頭にないだろ?
そして2番が終了し、こちらもカラオケバージョンへ。
それではケンシロウさん、〆のお言葉お願いします!!
ケンシロウ「君も探してくれ!サザンクロスを!」
お断りします
ケンシロウ「そして歌ってくれ!ユリアの歌を!」
お断りします