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「最強は誰だ?」 ラスト 2012/1/11(水)
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 の内容紹介の最後です。

帝都編以降のキャラクター紹介に対してガミガミしてます。




◆アイン

「アインは速いパンチが撃てないテレフォン野郎」なんて言ってみたり
体重100kg弱あるトキやレイを軽量級扱いしたりなど
文章を抽出するまでもないような微妙なツッコミどころが目立つ。

だが個人的に一番気になったのは
アインが賞金稼ぎを辞めた理由の中にバットのバの字も出てこなかった事。


・・・俺ねぇ、あの最後の郡都を落とした所のシーン、凄い好きなんですよ。
あそこでのバットとアインの会話があったからこそ、アインのあの最期の台詞があるっていうか・・・・。北斗の拳ってああいうフラグ的な要素って少ないから、余計に好きなんですよね。
それに、アインが生き方を変えた理由って、アスカだけじゃなく、バットへの対抗心みたいなものもあったと思うんですよね。おそらくアインは、「女のために歴史を変えてやる」って自らの生き様を語ったバットに、すげえジェラシーを感じてたと思うんです。Mr.キザ野郎としては、「カッコ良さ」という一点だけは、絶対に負けるわけにいかなかったんですよ。特に、実力も近くて、「女のために死ねる」という同じ志を持つバットには、そのライバル心も大きかったでしょう。だからアインは最期に言ったんですよ。

「フッ……少し… カッコよすぎるな………」

ってね。
どうだ見たかと。俺は遂にオメーよりカッコよくなったぜと。あれは単なるキザ台詞なんかじゃなく、死ぬ間際に放ったバットへの勝利宣言なんですよ。アインにとって、バットという男は、それほどまでに大きな目標となってたんですよ。だからアインを語る上で、バットは絶対に無視しちゃいけない存在なんです。


何を熱く語ってるんだろう俺は・・・こんな本相手に・・・





◆ファルコ

【リンに対する扱いはちょっと惨すぎ!!】
(略)
叔父達は野盗によって殺され、リンは孤児となってしまった。
ここで問題となるのはファルコの態度。
狂乱の時代とはいえ、孤児になったリンを探したそぶりが全く見えないのだ。

なんでファルコがそこまでせなあかんねん。
そもそもリンが生きてるかどうかすら定かじゃないのに。

もし探すとしても、天帝の片割れを生かしたなんて事はサイヤにすら明かせないだろうから、ファルコ自身が動かにゃならんよね。でも天帝を守る使命があるからそんな自由に動ける筈もないし、元斗のトップともあろう男が単身で奔走してたら怪しすぎるだろ。下手すりゃそっからリンが生存してる事漏れる可能性だってある。



しかしファルコの項は、全キャラのなかでもかなりマトモな方だと言える。
特に、天帝を幽閉されたのは、ジャコウを殺せなかったファルコの甘さが原因だと厳しく追究している辺りがいいね。




◆赤鯱

ケンシロウにあっさりとたたきのめされると、部下たちは散り散りに海に逃げ、船にたった一人残されてしまう。往年の栄光にすがっていた男も、すでに人望は地に落ちていたようだ。
(略)
しかし再登場したときには、ふたたび100人を超える部下を率いている。
短期間にこれだけの動員をはたした統率力こそ、赤鯱の最も優れた能力なのだ。

確かにあんときは逃げたかもわからん。
けど手下の人ら、修羅の国まで赤鯱のこと迎えにきてたやん。
赤鯱の人望を慕ってたからこそ、命をかけて修羅の国まで追って来たんやん。

なにより赤鯱が殺された時は、命を捨ててカイオウに突っ込んでったやん。
それは統率力が優れてるからか? 違うだろ! 人望あるからこそだろ!




◆シャチ

「シャチは修行期間が短いのにあんな強いから天才!」
という内容で終始埋め尽くされております。
なんか初めて最強キャラを考えるに見合う内容な気がします。

しかしシャチと赤鯱が北斗宗家の血筋だという発想には度肝抜かれた。
修羅の国の海上警備してた宗家の人間が紆余曲折の末に海賊に・・・・・だなんて面白発想、よくまあ考えついたわ。ちょっと嫉妬さえ感じる。俺が言うたことにならんやろか。




◆レイア

(ジュウケイは)身を守るための武術をレイアに授けていたのではないか。
ジュウケイが封印されたヒョウの記憶を解放するために死闘を繰り広げているとき、レイアは急な報せを告げるためのヒョウの居城に駆けつける。このとき、まわりにはヒョウの部下たちがまだ大量に残っているはずなのに、レイアたちは難なく王宮まで辿りついている。その仮定では、一悶着あったと考えるのが妥当で、それをおくびにも出さない程度、つまり、
劇中のやられキャラたちを追い払うくらいの腕っぷしは有していたはずと考えられるのだ。

これがレイア拳力2の謎の真実か!

なるほどな!あの場面、修羅を蹴散らしてきたんなら、2、あるわ!
いやむしろもっと高い!2じゃ無理だ!くらいあるわ!


地下に隠れ、子供達に愛を説く聖女・・・

だがその裏に隠されしは、五人目の北斗琉拳拳士としての顔!

拳の中にシャチに貰ったペンダント握りしめ、レイツン向けて叩き込む!

ロングスカートから覗くスラリと伸びた生足が、クジンの横っ面を蹴り飛ばす!

立ちはだかる雑魚修羅たちを、千切っては投げ!千切っては投げ!

刮目せよ!今ここに生まれし御方こそが二代目羅刹、レイア様だ!!









端から見ればただのネタにしか思えないような妄想を
マジなデータとして採用しちゃうこの信念・・・
俺も見習わねばなるまい・・・




◆ハン

ハンとカイオウは疎遠であったと思われる。それどころか、二人の間では権力争いのようなものが行われていた可能性が非常に高い
その証拠として、先にも述べたがハンはグラスに毒を盛られたり、側近に命を狙われている。
修羅の国でハンほどの実力を持つものに対抗できるとしたら、それはヒョウ、カイオウ以外に考えられない。


ベクトルとしては面白いのよね。カイオウと対立してたかもって所。
でもその理由がな……

「ハンを毒殺しようとしたのはカイオウに違いない!」って・・・・
その発想に行き着くのはものすごくセンスがない。
推理ドラマで主役引き立て役になるダメ警部の推理みたいだ。

だいたいカイオウがハン嫌いなら直接叩き潰すだろ。毒殺する意味が無い。
そういうコスい方法をする輩がいるなら、それはハンより弱い奴等の仕業だと思う。
ていうかそもそも毒殺とかはハン自身が命じてることだろうしな。
野望持ってなきゃ魔舞紅躁で殺されるんだからさ。

だから二人の対立という考え方へのアプローチとしては

 「ハンが部下に己の命を狙わせているのは、常に己に死を背負わせる為。
  日常に緊張感を持たせる事で、感覚を研ぎ澄まし、拳を練磨させているのだ。
  それは、ハンが羅将となった今でも己の力を高めたいと思っているが故…
  何のためか。それはカイオウと戦う日がくるであろう事を予感していたからだ」


ってな感じの路線でいくほうが面白いと思う。




そんなハンが犯した唯一の失敗が、ケンシロウと闘ったこと。
その強さを見抜けなかったのは、ハンの最初にして最後の後悔であろう。
川へ落ちながらハンは、自らの力を過信した事を悔いていた事だろう。

そんな風に見えたんだ・・・

そりゃまあ、「結局最後は自分が勝つだろう」と思って闘ってたろうけど
俺の目には、大分満足して死んでいったように見えましたけどね。
ハンにとって一番の悪は退屈であり、それを解消してくれたケンとの戦いは
楽しくて楽しくて仕方なかったと思うんですけどね。





◆ヒョウ

魔界に入ってしまって以降のヒョウは、驚くほど強い。
一皮向けたどころか、別人のように拳のキレが増している。

増したか?

いやまあ増してはいるかもしれんけど、別人のような拳のキレとかあったか?

-------------魔神ヒョウvsケンシロウ 全攻防-------------
 ・黒夜叉への破孔突きを掴まれ、連続蹴りをガードしきれずに頬を蹴られる
 ・渾身の暗琉天破を
謎の理論で破られる
 ・仕切り直しからの攻防で、
一方的に秘孔を突かれる(しかも気付かず)
 ・攻撃を躱されて腹に秘孔突きを喰らうも、空間歪みでなんとか回避
 ・「もはや貴様に勝機はない!」と飛び掛るも
カウンターパンチでブッ飛ばされる
---------------------------------------------------

結果:0勝4敗 1引き分け

これで「別人のように拳のキレが増した」って言われても・・・



しかしこの後の文章を読んでみると、その意味が良くわかる。
どうやらこの著者は、北斗宗家の血に目覚めた後のヒョウも「魔神ヒョウ」が継続中なのだと思っているらしい。
魔神モードから宗家モードに「チェンジ」したのではなく
魔神モードに宗家モードを「上乗せ」したと思っているのだ。

アホか


さらにヒョウがとどめとして万手魔音拳を放った時
ケンシロウの顔が一瞬、恐怖に引きつった。
目を見開き、汗さえもにじみ出る。
あれはまさしく「やられる!」と思った顔ではないだろうか。


その「引きつった顔」やらに全くに思い当たるフシがなかったので、単行本で確認してみたところ、どうやらこの人が言っているのはおそらくこのページの



この左のコマの事を言っているのだろうという結論に達した。


まあね、俺も原御大とぶーさんと堀江さんに確認したわけじゃないので、この時のこの演出はどうなのかとか、断言する事はできませんよ。
でもね、もし北斗ファン100人にこのコマの意味を尋ねたとしても、
おそらく誰一人として「万手魔音拳の威力に慄いた表情」とは答えませんよ。

ヒョウの身体に異変が起こった事に対する驚きの顔以外の何物でもないよ。


この人は、ケンシロウが拳を止めた理由をどう解釈したんだろう。

「あかんわー!イケる思たけどやっぱ無理やー!」

っていう風に捉えたのかね。

こういう人ってきっと学生時代の頃、現代文が苦手だったんだと思う。
「この時の作者の気持ちを答えよ」ってな問題が苦手だったような気がする。




その後、ヒョウは
「おまえに突かれなくとも、オレはケンシロウによって倒されていた」
と言うが、あれはシャチが自害を図ろうとするのをやめさせるため。
あの場面では、ヒョウのほうが力量は上だったのではないだろうか?

問題の多かったヒョウの解説文の中でも、これは特に酷い。

この解釈を噛み砕いて言うと、ヒョウは
「本当は俺が勝ってたけど、負けてたって言えばシャチは自害せんやろう」
と思ったということになる。

男と男の勝負の結果を曲げてまでそう伝えたわけだ。

そこまでするからには、相当な理由があるはず。
つまりこの言葉でシャチが自害をやめる確信があったという事だろう。

それはつまり、シャチが
「なんや!どのみち結果変わらんかったんなら俺、無実やん♪」
って考えちゃう奴だという意味になる。


ふ ざ け ん な。


あれは男の闘いを汚した己自身への戒めの自害だろうが!

結果がどうだったからとか関係あるか!

自害を止めたのは、(シャチの拳が破孔を外れてたために)ヒョウがまだ生きてた事に驚いたのと、しかもそのヒョウが昔の優しき男に戻ってた事を知って、自害するよりも、己の命をこの二人のために捧げる事こそが、勝負を汚した事への罪滅ぼしになると考えたからだろうが!

しょ―もない解釈で、ヒョウと、シャチと、闘いの結末を冒涜すんな!





◆リュウケン・ジュウケイ

また、のちに弟子になったシャチも大成したとは言いがたく

ふーん。

じゃあこの本の中で拳力8のシャチ以下の評価がつけられているシン、レイ、ユダ、シュウ、サウザー、リュウガ、ジュウザ、フドウ、ファルコ、ハンといった拳士らはみんな大成してないってことでいいんだな。





◆黒夜叉

ジュウケイが魔界への入り口に立っていたときも、もしリュウケンが行動を移さずにいたなら、この黒夜叉がジュウケイを手にかけていた公算が高い。

これ読んで思ったんだけど、もしかしたら黒夜叉はジュウケイを一回止めようとしたんじゃないかな。
で、暗琉天破の前に手も足も出ずに一回やられちゃったんじゃないかな。
だから今後同じような事があった場合に備え、暗琉天破を破る手段が必要だと考え、遊昇凄舞という奥義を編み出したのかもしれない。




◆カイオウ

カイオウが「教えてくれ。もしオレが北斗神拳を身につけていたら」とケンシロウに問いかけると「おれがこの場に倒れていたかもしれぬ」と答えたケンシロウ。
その言葉通り、無想転生すら破ったカイオウの実力があれば、北斗神拳を身につけていれば最強の伝承者となり、本当に新世紀を作り出していたかもしれない。

えー・・・?
「愛」「哀しみ」「怒り」が北斗神拳の真髄なのに、この人怒りしかないよ?
どう考えても不適合者だと思うんだけど。

だいたい無想転生を破れたのは暗琉天破のおかげ、つまり「北斗琉拳」のおかげであって、もしカイオウが北斗神拳の使い手だったら破れてなかったんじゃないの。でもってこの人じゃ絶対に無想転生なんか使えないだろうから、どうあがいてもケンシロウには勝てないと思う。





◆アサム


「需要に応じて拳法を修得できる器用さを持った男」

チャート表のところにあるアサムの紹介文にこんなことが書いてあって、サッパリ意味が分からなかったのだが、その理由が本文に書いてあった。

若き日のアサムは、剣と盾を手に雄叫びを上げる剣士であり、どうやらアサムの操る大乗南拳はサヴァ国成立の歴史とはあまり密接な関係に無いらしい。
むしろ国王としての威厳と存在感を保つ必要に駆られて、模倣の可能な剣技ではなく、他者に追随を許さない秘拳に活路を見出したのだと推測できる。

要するに
アサムは最初は武器に頼るだけの男だったが
その強さを国民に誇示するために大乗南拳を会得した

と言いたいらしい。


そして、次の息子達の項にもこんな事が書いてあった。




◆カイ・ブコウ・サトラ

3人とも蛮族を相手にしたときには武器を片手に戦っており、これもまた拳法家として大成したとは言い難い実情を物語っている。
ただし、王宮でサトラがケンシロウに挑みかかるときには大乗南拳双同異太刀という双刀の武器を用いた技を披露しており、拳とは言いつつも大乗南拳そのものが剣法をベースにした格闘技である可能性も否定できない。

ここまでの一連の発言を見てハッキリと分かった。
どうやらこのライターには武器に対する凄まじい偏見があるようだ。
拳法=徒手が当たり前。
武器を使う輩なんぞ拳法家失格。
そんな風に考えているらしい。

そういえばレイの項でも、マントを使った拳王様を卑怯呼ばわりしていたし
黒夜叉に対しても「鉄爪つけてるから外見はザコキャラ」とか言っていた。
何なのだこの嫌悪具合は。空手家の父が槍で殺された経験でもあるのか。


通常、武器っていうのは中国拳法において手足の延長みたいな存在で
拳法家が武器を持っても、基本的に動きは徒手の時と変わらないのだ。
徒手の拳法は武器を上手く扱うための練習だという考え方もある。
器械武術は殆どの拳法に存在し、徒手と同じくらい修練を積んでいる。
なぜ武器の練習をするのか。勿論それは武器を使った方が強いからだ。

だが北斗の拳の世界には、武器を持たない方が逆に強い拳法が沢山ある。
一方で、現実と同じように、武器を持つことで威が増す拳法も沢山ある。
ケンシロウは徒手の方が強いから徒手で戦うし
ダイヤは棒を持った方が強いから棒術で戦う。
お互いに自分の力を最も発揮できる戦闘スタイルで戦っているのだ。
北斗の拳の世界においては「素手vs武器」の闘いだからといって、素手が正々堂々だとか、武器が卑怯だとか、そういった概念は存在しないのである。

そんな事も理解しないで、武器を使ったっていうだけで
「拳法家として大成したとは言い難い実情」
などとは口が裂けても言って欲しくは無い。



ま、大成はしてないけどね、確かに。





◆バラン

バランはあの「自称天才」アミバと似ている
(略)
だが新秘孔まで発見したアミバと比べると、拳の腕は若干劣るか?

アミバの項でも、なんかやけにアミバが新秘孔発見した事を褒めてたんだけど
別に秘孔発見した実績とか、拳の腕には関係なくね?
新秘孔知ってるから強いってこともないだろうしなあ。
そんなん突く前にバランの剛掌波一発でぶっ飛ばされんじゃねーかな。




◆リュウ

サヴァ国では、仲違いする三兄弟を目の当たりにして
肉親同士の争いがいかに不毛なものかを知った。

ワロタ。
いや〜、喧嘩でもなんでもやっとくもんだね〜
なにが後々プラスになるかわからんね〜
最高の反面教師だったね〜




リュウの母親として可能性が最も高いのは、やはりトウしか考えられない。

ここにきて母トウ説を聞かされると逆に新鮮。


っていうか、拳王様の項で
 「ラオウは自分に相応しい女を捜すことになった。
  そして、どこかの村で見つけたのだろう。」

って書いてたのはどうなったのか。








以上で、キャラクター紹介のレビューは終了となります。
うーん、後半戦はイマイチだったな・・・・
ヒョウの項以外はそれほど変なとこなかったんだよな。





最後に、その他のミニコーナーみたいなやつの紹介と
この本の結論である「最強は誰だったのか」について少し。



【一撃必殺!! 拳法の流派】

北斗、南斗、元斗の、基本のキホンの部分を紹介。
勿論、西斗月拳とか北斗三家拳などという単語は微塵も出てこない。



【極悪乱舞!! 伝説のザコキャラたち】

本誌で項目を設けられなかった拳士達の大雑把な紹介。
デビル、ウイグル、ソリア、砂蜘蛛、カイゼルといった猛者達もこの本に言わせれば「ザコキャラ」らしい。「伝説の」がついてるだけマシか。



【〜断末魔の叫び24選〜 悪党達のオペラ】

メジャーどころの断末魔24個の紹介。あはらは落選。
ジャグゾ様が「下等の修羅」って紹介されてるのは何なの?
リュウがいた村の事を修羅の国だと思ったの?



【北斗神拳は実現可能か? 経絡秘孔を科学的に検証】

肉体に電気的な刺激を与えたら経絡秘孔の効果が出るんじゃね?って考察。
静電気工学の専門家とかに話を聞いたりとかしはったみたい。
着眼点は悪くないけど、その電気的な刺激と気の関係性にまで踏み込んでほしかったな。シャチの破摩独指時の台詞からみても、爆発には気が必要だってこと解るでしょ。



【『北斗の拳』に学ぶ 人生訓 BEST10】

名言を十個チョイスしてみましたコーナー。
別に・・・普通。



【この男こそが「夜の帝王」だ!!】

北斗キャラの中で誰が一番色を好むかって話。

「シンやレイといった奴らも女性関係は全くの安全パイ。
 マッチョな肉体をしているのに、女にはからきし弱い傾向が見受けられる」

だってさ。

二人ともレイ外伝でおもくそセックスしてるのは、まあいいとしよう。
しかしこれ↓はどう説明するんだ。






【あの『三国志』の赤兎馬を凌ぐ!! 究極名馬!! 黒王の正体】

黒王号は優秀な軍馬の性質を全て兼ね備えた名馬だったっていうコラム。
どの種の馬なのだろうかとか推察してるのは過去にもあったけど、
こういう面から切り込んでくるのは珍しいな。結構面白い。



【運命をつかさどる星 死兆星】

北斗七星や死兆星についてこれでもかというくらい解説してあるコラム。
おそらくこれも秘孔や黒王のコラムと同じようにそのスジの専門家の人に協力を得て執筆されたものだと思うのだが、その本気度がハンパない。愛忍者お墨付きの優良資料だ。
ここの4ページだけのために本を購入したのだと考えれば476円は安い。



【漢たちを彩った 美しく哀しき女たちの挽歌】

項目にある、リン、マミヤ、アイリ、ユリア、レイア以外の女キャラの紹介。
いくらアインの項で触れてあるからってアスカを無視するのは許せん。
アスカの笑顔載せるだけで売り上げ2割は変わってくるというのに。



【勝手に推察!二人の隠遁生活は?】

ショウキの村でケンシロウとユリアはどんな生活をしていたのか?という考察。
これは中々面白い。下手に秘孔治療とかすると近隣の患者が集まってくるし、ガテン系の仕事をするにしても知識が無くて無理だから、おそらくは食事とかも全部村人まかせの殿様生活だったのだろう、という話になっている。

・・・ケンさんがガテン系の仕事も出来ないのかよ・・・
ていうかそんな奴に「頭脳:10」なんて評価つけんなよ・・・




【本書が決定!! 北斗の拳最強は誰だったのか?】


結果から言いますと、最強はリュウだそうです。



拳王様の血を引いてて
少年の段階でオーラを纏ってて
戦わずしてバランを更正させるユリアに似た力も持ってて
ケンシロウから生き様と北斗神拳を授かるからだそうです。

・・・ま、別にいいんじゃない、それで。
全て推測に過ぎなくても、まるで実際にそのような事があったかのような体で話を押し進め、そのまま結論へと辿り着いちゃうというのがこの本のスタイルなんだから、まあこんな妄想オチでもいいでしょ。もう慣れた。

ただなぁ・・・「実戦を繰り返していく中で、リュウは愛と哀しみに出会い」とか書いてあるけど、凌ぎを削りあう伝承者候補もおらず、南斗や元斗といった互角以上の拳士達もほぼいなくなっちゃった世界で、果たしてケンシロウに匹敵するような実戦がそうそう経験できるもんなのかね。

それこそ「北斗の拳4 -七星覇拳伝 北斗神拳の彼方へ-」みたいな、裏南斗とか元斗琉拳といった強敵が出てくるような世界じゃないと無理だよね。
ま、その中じゃリュウは伝承者になれないんですけど。





ちなみに、リュウを最強と結論付けるまでにもいろいろと最強候補者の名前が挙げられているのだが、ケンシロウ、ヒョウ、拳王様、ユリア、トキといった者達の名前が挙がる中で、カイオウについては一切触れられていませんでした。

拳王様シンパの俺でも、流石にこれはカイオウが不憫だわ。
つーかどんだけヒョウ推すねん。
ナガトとヌメリくらいにしか圧勝してないのに、いつどこでヒョウの評価がそんなに伸びたのか不思議でならない。




というわけで全三回に渡ってお送りしました、
「北斗の拳 最強は誰だ?」についての感想は、ここまでとなります。

9割方愚痴というストレスの溜まる内容にもかかわらず、
ここまでお付き合いくださってありがとう御座いました。


ただ一つだけ言わせてもらうと、私はこの本に怒っているわけではないのです。
そりゃ幾つかイラッっとくるような記述もありましたが、このように改めて北斗の拳について語らせて頂ける機会を与えてくれた事に、心から感謝しているのです。
マジでマジで。

2011年は、ここ数年の中で、北斗の拳ファンにとって特に寂しい年でした。
北斗に関する出来事といえば、パチンコやパチスロの新台が結構出たことと、GREEでのソーシャルゲームが始まったこと、あとは神谷御大が御病気で入院された事や、芦田豊雄氏がお亡くなりになられた事・・・・
正直、ロクなニュースが一つも無かったといっても過言ではありません。
重度の北斗ファンである自分には、相当鬱憤の溜まる一年でした。

この本は、そんな最低の一年が終わろうかという年の瀬に、燦然と私の前に現れてくれた、年度末救世主なのです。

この全三回のレビューで、どれだけ私の鬱憤が晴らされたことか。


ともかく、今後も北斗の拳の未来にあまり良い展望が見えない現状を考えると、こういった本が今後も必要になってくる事は明らかなわけで、私としては是非とも第二弾も出して欲しいと願っているわけです。
そんなわけで、皆様にも是非この本を購入していただき、第二弾の発売を後押ししてもらえると助かります。

→→→御購入はこちらから!!





では最後にもう一度改めて御礼を言わせて頂きます。

ありがとう!

年度末救世主、ありがとう!

正しくは"年度末"じゃないけど語呂的に良いから
年度末救世主、ありがとう!!

中身は酷かったけど、ありがとう!!

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