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日本編
1800年前の三国志の時代…。
小勢力であった浮屠教徒たちが、その教えを守りぬくために編み出した、ある秘拳があった。
その名は北斗神拳。
あまりにも凄絶なその秘拳は、死神の拳法と忌避され、今や伝説として語られるのみであった。
時は197X年。日本のとある寺院にて、七つの星のアザを持つ赤子が生まれた。霞羅門(後のリュウケン)は、その赤子に、自らの兄と同じ「ケンシロウ」の名を与えた。これは、その第62代北斗神拳伝承者 霞拳志郎の、蒼天が如き生き様を描いた物語―――。
1935年。日本の横浜に、清朝最後の皇帝・愛新覚羅溥儀が来日した。日満友好のために来日したという彼のもう一つ目的、それは、かつて「閻王」と呼ばれた北斗神拳の使い手を自らの禁衛隊に加えることであった。
一方、皇帝の毒味係として同行した李永健は、懐かしい友人と再会していた。男の名は霞拳志郎。東和女子大学校で講師として働いている男であった。だがその時、二人の周りを溥儀の禁衛隊が取り囲んだ。李が閻王と繋がっている事を知った溥儀は、禁衛隊に命じ、後を付けさせていたのである。
李に銃をつけつけ、閻王の居場所を吐かせようとする禁衛隊。だが彼等は知らなかった。その場に居合わせた冴えない教師・拳志郎こそが、かつて閻王と呼ばれた男であることを。
「イ爾已經死了(ニイイチンスラ)」
突き刺さった拳志郎の指が、禁衛隊の男から引き抜かれた瞬間、男の身体は内側から爆ぜた。それはまさしく、伝説の暗殺拳・北斗神拳であった。
李から届けられたのは、拳志郎にとってあまりにも悲しい報せであった。上海の黒社会を支配していた組織「青幇」と、その頭首である潘光琳。拳志郎の朋友であったその男達が、敵対する組織「紅華会」によって皆殺しにされたのだという。その一人である李永健もまた、紅華会の拷問を受け、足の指を切り落とされてしまっていたのだった。だが李は、拳志郎に助けを求めようとはしなかった。既に日本での生活を持つ拳志郎に、あの魔都に戻ってきて欲しいなどと、言えるはずがなかったののであった。
その日の夜、皇帝溥儀のいる赤坂離宮に、一人の男が侵入した。見張りたちを全滅させ、溥儀の前に立ったその男は、まさに溥儀が求めていた男・閻王であった。だが勿論、拳志郎は、溥儀の禁衛隊に加わりにきたわけではなかった。朋友である李を命の危険に晒した溥儀に、報いを受けさせに来たのである。だがその理由を聞いた瞬間、溥儀は大声を上げて泣き始めた。今や名ばかりの皇帝である溥儀にとって、朋友と呼び合える拳志郎と李の関係が、何より羨ましかったのである。死すならば闘いの中で死にたい。一人の男として戦いを挑んできた溥儀に、拳士としてそれに応える拳志郎。秘孔を突かれ、意識を失う溥儀であったが、拳志郎はその命を奪ってはいなかった。それは閻王が、溥儀はまだ死ぬべきではない男だと認めた証であった。
拳志郎が戻ったとき、既に李の姿はなかった。自分が居れば、いずれその繋がりから拳志郎が閻王だとばれてしまう。そう考えた李は、拳志郎に迷惑をかけまいと、密かに死ぬ事を選んだのである。しかし、そんな李を間一髪で救い、捕えた者がいた。男の名は金克栄。溥儀の禁衛隊の隊長を務める八極拳の達人であった。彼はかつて、修行中の拳志郎と拳を交えた事があった。だが後に、拳志郎が本気ではなかった事を知った金は、その屈辱を晴らすため、拳志郎との再戦の時を待ち続けていたのである。李は、その拳志郎を誘き寄せるための大事な人質なのであった。
拳志郎が駆けつけたとき、既に李は力なくその身体を横たえていた。李を利用した金克栄に怒りを覚えながらも、かつての拳力比べの際の非礼を詫びる拳志郎は、改めて「北斗神拳伝承者」として闘いに臨む。だが対峙した瞬間、金の身体を、見えない何かが縛りつけた。金が持つ拳法家としての本能が、二人の格の違いを、そして自らの死を感じていたのである。迫り来る拳志郎の拳を前に、ピクリとも身体を動かす事のできなかった金は、ただ為すがままに秘孔を突かれ、敗北したのだった。
拳志郎は、金の命を奪おうとはしなかった。金が李を殺していないことを見抜いていたのである。だが病に冒された李の命は、今にも尽きようとしていた。しかし拳志郎には、どうしても李に聞いておかねばならないことがあった。李が拳志郎に渡したお守り……。その中には、かつての拳志郎の恋人である玉玲からの手紙が隠されていたのである。李が日本へ来たのも、全てはその手紙を拳志郎に渡すためであった。しかし、彼女ももまた、兄・潘光琳らと同じく、既に紅華会によって殺されてしまっていたのだった。形見となったその手紙を、無事拳志郎に届けられた事に安堵しながら、静かに瞳を閉じる李。その朋友の亡骸を抱えながら、拳志郎はある決意を固めていた。上海へ戻り、紅華会を叩き潰す―――。それが、朋友の死に応える拳志郎の答えであった。
数日後、友人である北大路剛士に旅立ちの報告を済ませた拳志郎は、上海行きの船が出る横浜港へと訪れていた。だがそこには、怪しく目を光らせる男たちが屯していた。閻王が日本にいる情報を掴んだ紅華会の面々が、日本に部下を送り込み、網を張らせていたのである。見送りにきた北大路の娘・綾に、彼等の手が伸びようとしたその時、一人の少年がその危機を救った。彼の名前は霞羅門。幼くして北斗神拳を使うその少年は、綾を守るために拳志郎が遣わせた、彼の弟であった。
その様子を船上から見届けた拳志郎は、別れ際に羅門に告げた。思い悩む事があれば蒼天を思え。蒼天に願え―――と。それは、拳志郎が次期伝承者である羅門に残した、自らの生き様そのものであった。
・北斗神拳は三国志の時代に仏教徒達が己達の教えを守り生き抜くために編み出した拳法。
誕生した時は仏教徒のための拳だったが、戦乱の世が終わると同時にその手を離れたってことなのかねぇ。後に信長とかも守護してるし。あの人仏教嫌ってたよね、確か。
・197X年、日本にてケンシロウ誕生。リュウケンが拾い上げる。
北斗の拳じゃケンシロウは修羅の国(中国)から渡ってきたはずなのに、何故に日本で生まれた事になっているのか?一回中国渡って、そのあとまた日本に戻ってきたのか?確かにあの海渡るシーンのケンシロウは赤子と言ってもそこそこ髪の毛があるので、1歳くらいの可能性もあるんだけど、それにしても忙しないなあ。大体この頃既に修羅の国はどえらい戦乱状態だったのに、わざわざ行く意味がわからん。ケンさんの父が中国にいるんで、顔見せに(もしくは墓前に報告するために)行ったのだろうか。
んで結局ケンシロウの両親も不明のままなのよね。勿論リュウケンじゃないし、口ぶりからすると拳志郎さんでもなさそう。作中には「北斗神拳に伝承者無き時はこれを劉家拳より出す」という掟にしたがって、ラオウ、トキ、ケンシロウの三人が送られたということになっているので、三人とも北斗劉家拳の血筋だという可能性がある。ん・・・?まてよ?美福庵主って北斗劉家拳の血だよな。ということはその息子の拳志郎もそうなる。という事はやはり拳志郎と玉玲の・・・いや、年齢的に考えると孫なのか・・・?
・ケンシロウの頭には拳志郎と同じ北斗七星の痣がある
北斗の拳ではこの痣はリュウオウの血族のみって事になってたが、もしそれが「北斗劉家拳の血族」の事だとすると、上の説と合わせて辻褄が合うよね。美福庵主の血を引く拳志郎もリュウオウの血族だから痣がある。当然その孫であるケンシロウにもある。だけど拳志郎と母違いのリュウケンには無い・・・と。カイオウとかにもあるのは知らん!
・拳志郎、チョークの汗の匂いで落書きの犯人を綾だと当てる。
ケンシロウさんも一応嗅覚は「猟犬なみ」となってるんですが、それより凄いんでしょうね。ところで拳志郎って初期の設定では「近眼」だったような気がするんだが、あれはいつの間に無くなったのかねえ。それとも元から無かったのかな。もう忘れちゃった。
・拳志郎は千頁ある中国古書を一週間で暗記し、写本を作っている
直観像記憶があるんだったらもっと早く暗記できるし、写本とかいらないんでは?
・拳志郎はかつて死にかけで黄浦江に浮かんでいたところを何度も潘に助けられたことがある
きっと北斗神拳を使わないで拳法修行をしてたからなんだろうけど、それにしても「何度も」ってのはなあ。金克栄かそれ以上のがゴロゴロしてたってことだよな。あんまりそんな奴出てこなかった気もするけど。
・紅華会は閻王の首に50万元をかけている。(後に100万元→200万元とアップ)
第59話で「当時の1億元=現代の2000億円」という換算式があるので、それに当てはめるならば、50万元は現在の1億円の価値ということになる。そこから2億、4億とハネ上がっていくわけだ。まあ閻王の強さを考えるとこれでも安いほうだと思うけど。
・拳志郎「龍の文句は俺に言え」
この「○○の文句は俺に言え」は、後にいろんなバージョンが出て、蒼天を代表する名台詞の一つとなっているわけですが、ぶっちゃけこの台詞って意味がないんだよなあ。実際このあと拳さん「・・・龍は関係ないよ」って言っちゃってるもんな。ヤンキーがキレたら言動が支離滅裂になるとの同じような感じなんよね。もう因縁つけれたら何でもいいって感じで。どっちかっつーと、名台詞というよりは迷台詞なのではないかと。
・北斗の星は中原の王を守護する星として伝えられてきた
北斗神拳なんて1200年前にはもう日本来てるのに、いつの時代の言い伝えを信じてんねんっちゅう話ですな。まあ一応北斗三家拳はあるけど、それらも別に皇帝守ってそうな雰囲気なかったしなあ。
・金克栄はかつて拳志郎と戦った。胸の傷はその時のもの。
この傷、アニメ版じゃ「戦いの最中に鉄扇が割れ、それが突き刺さって出来たもの」というエピソードになってたが、どう見ても大きさ的におかしい。テキトーなエピソードつけんといてほしい。
・拳志郎、北斗神拳伝承者として金克栄との対決に臨む。
前回の戦いではまさに死闘と言える内容だったのに対し、今回は金さんが動く事すらできないほどの一方的な決着に。ただ攻撃だけならわかるのだが、金さんの渾身の掌底も全く通用しなかったという所を見ると、防御力に関しても、北斗神拳の有無によって大きな隔たりがあるということですね。つまり北斗神拳を使うってのは、秘孔とか奥義を解禁するってだけじゃなく、身体能力も大幅に上がるってことなんですよ。だからアミバなんかは秘孔で無理やり身体能力を高めたのを「アミバ流北斗神拳」と呼んだわけですね。
・黄西飛、陳にヘロインの色が黄色いと文句。一触即発に。
この時点で黄は3番頭なのに対し、陳はおそらく9番頭であると思われる。単純に数字が少ないほうが偉いらしいので、陳の方がかなり地位は低いということになる。なのにほぼ五分であるかのようないがみあいをする両者。こういうところはなんかアットホームな感じでいいね。
・拳志郎、自分が上海から帰らなかった場合は、弟の羅門に次期伝承者になるよう命じる。
結局あのハゲが継いでるって事は、帰らなかったんでしょうかね?自分の中では蒼天の拳は「羅門がケンシロウに話して聞かせた兄貴の武勇伝」って事になってるんで、一回帰って土産話でもしてないとおかしいことになるのですが・・・。まあなんか、頻繁に手紙送ってたみたいだし、玉玲も日本いって近況はなしてるし、ある程度は話伝わってるのかもしれないなあ。
霊王編
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